半世界
劇場公開日 2019年2月15日
解説
「エルネスト」「人類資金」の阪本順治監督のオリジナルストーリーで、稲垣吾郎が主演を務めた人間ドラマ。稲垣が主人公となる炭焼き職人の紘を演じるほか、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦ら実力派キャストが共演する。山中の炭焼き窯で備長炭の職人として生計を立てている紘の前に元自衛官の瑛介が現れた。突然故郷に帰ってきた瑛介から紘は「こんなこと、ひとりでやってきたのか」と驚かれるが、紘自身は深い考えもなく単に父親の仕事を継ぎ、ただやり過ごしてきたに過ぎなかった。同級生の光彦には妻・初乃に任せきりの息子への無関心を指摘され、仕事のみならず、反抗期である息子の明にすら無関心だった自分に気づかされる。やがて、瑛介が抱える過去を知った紘は、仕事、そして家族と真剣に向き合う決意をする。2018年・第31回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、観客賞を受賞した。
2019年製作/120分/G/日本
配給:キノフィルムズ
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2019年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
旧友たちの絆、過去の極限体験で心に傷を負った仲間といった要素は「ディア・ハンター」や「ミスティック・リバー」とつながりを感じさせる。稲垣吾郎、長谷川博己、渋川清彦による幼馴染三人の物語は、男同士の友情で本当にありそうなエピソードや、そうであったらいいなという願望めいたものを巧みに紡いでいく。
稲垣は「十三人の刺客」の怪演で役者としてのポテンシャルを感じさせたが、初の単独主演映画となる本作でも、地方の山中で働く炭焼き職人という一見かけ離れた役を意外に違和感なく演じている。ただ気になったのはその声が良すぎること。歌手歴が長いので低域を豊かに響かせる発声は習い性かもしれないが、なんだか劇場の客席へ声を飛ばす舞台俳優のように思えてしまった。役を「演じて」はいるが、映画という世界の中で役を「生きている」ようには感じられないのだ。長谷川、渋川、池脇千鶴ら実力派の中でちょっと気の毒ではあったが。
2019年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
阪本順治監督は役者の知られざる魅力を引き出すのが上手い監督だ。今回も稲垣吾郎から地に足ついた、泥臭い魅力を引き出している。これまでの彼のパブリック・イメージから遠いにもかかわらず、すごく自然な芝居で引き込まれる。監督は以前からそういう役が彼に似合うと思っていたそうだ。長谷川博己の元自衛官という配役もいい。「まんぷく」のような真っ直ぐな人間の役もいいが、こういう影のある真面目な男というのが彼ははまると思う。
世界の残酷な現実を見てしまった元自衛官と、田舎の狭い人間関係で暮らす男。小さい世界と大きな世界の対比ではない、世界は小さい人間関係の延長線上に成り立っているのであり、田舎もまた世界の一部だ。広い世界を見てきた男は、それゆえに一番近い足元が見えにくくなっているかもしれない。
シビアな話になりそうなところでユーモアを挟んだりとそのバランス感覚も良かった。派手さはないが心に沁みる作品だ。
2022年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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稲垣吾郎がセリフが下手で、別の人がやればもっと号泣したのだろうな。息子と夜海岸で話すシーンとか特に下手でちょっと意味が飲み込めない感じしたし、まだ息子役の方が上手くセリフを言っていたと思う。長谷川博己さんもスナックで自衛隊での話をするシーンはまだ演技が未熟な感じを受けた。石橋蓮司さんとか渋川清彦さんの演技に助けられたシーンが多かったように思う。演技以外では息子が親に甘えてばかりでイライラした。チンピラとの喧嘩のシーンは誰か長谷川さんを止めに入ろうよと思った。
2022年4月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
2022年4月23日
映画 #半世界 (2018年)鑑賞
地方の田舎町で生きる3人の男の友情と、39歳となり人生の折返しに近づき人生を見つめ直す姿を描いた人間ドラマ
#池脇千鶴 がいい
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