氷の季節
解説
リメイク版「パピヨン」のマイケル・ノアー監督が、19世紀デンマークで貧困にあえぐ農家の主の苦悩を徹底したリアリズムで描いた人間ドラマ。19世紀半ば、デンマークの農村。厳しい自然環境に悩まされる農民イェンスは、これからやって来る過酷な冬を家族で乗り越えるため、苦渋の選択を迫られる。家族を守るため近所の裕福な農家との取引に応じるイェンスだったが、それは彼自身のモラルと最も大切な存在を犠牲にすることを意味していた。主演は「ヒトラーに屈しなかった国王」のイェスパー・クリステンセン。2018年・第31回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、最優秀男優賞と審査員特別賞を受賞。
2018年製作/104分/デンマーク
原題:For frosten
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2018年10月31日
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鑑賞方法:映画館
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物語が進むにつれ目線が下へさがっていくような感覚になりました、何故かというと重い内容なので鑑賞していると登場する父親の心理状態が移ってしまう、終始スクリーンに見入っていた19世紀をモデルに音楽や他の部分をリサーチし完成させた作品だと監督が話されていました.
2018年10月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
31st TIFF コンペティション
自分にとって馴染みの薄い19世紀のデンマークの話であったけれど、その表現しているところは強烈に伝わってくる作品だった。
貧しさから抜け出すためのエゴが、見ていて何とも辛いところではあったけれど、そこから生まれる数々のドラマには興味が尽きることがなかった。
物語も画面も、フィドル(?)の旋律とともに、終始暗く冷たい雰囲気だったけれども、それらは必ずしも見ていて苦痛というものではなく、むしろ画面全体に絵画的な美しさを感じるほどに見事な完成度だったように思う。
もう完全にヒールのような役どころの主人公には容易に共感できないけれども、いつの間にか彼とともにある自分がいた。
予想以上に引き込まれた映画だった。