人魚の眠る家
劇場公開日 2018年11月16日
解説
人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを映画化し、篠原涼子と西島秀俊が夫婦役で映画初共演を果たしたヒューマンミステリー。「明日の記憶」の堤幸彦監督がメガホンをとり、愛する娘の悲劇に直面し、究極の選択を迫られた両親の苦悩を描き出す。2人の子どもを持つ播磨薫子と夫・和昌は現在別居中で、娘の小学校受験が終わったら離婚することになっていた。そんなある日、娘の瑞穂がプールで溺れ、意識不明の状態に陥ってしまう。回復の見込みがないと診断され、深く眠り続ける娘を前に、薫子と和昌はある決断を下すが、そのことが次第に運命の歯車を狂わせていく。
2018年製作/120分/G/日本
配給:松竹
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2018年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
当たり外れの落差が激しい堤幸彦監督、今回はかなりよかった(ちなみに○は本作と同じ東野圭吾原作の天空の蜂、イニシエーション・ラブ他。×は真田十勇士、BECK等。あくまで私見だが)。
原作のテーマの鋭さも成功要因だろう。臓器移植にからんで脳死か心臓死かの選択を家族が迫られるという日本の現実、医療関係者やそうした経験をした身内がいる人以外はほとんど知らないだろう。
次第にホラー調を帯びる演出も的確。黒沢清監督作の常連、西島秀俊のどこか空虚さを感じさせる存在感(反語めいた表現だが)も確実に効いている。篠原涼子は演技派という印象がないのだが、今回はかなり健闘したのでは。ラスト近くのハイライトでは子役たちも含めシーンにいる全員が熱のこもった名演を見せる。
難を言えば、音楽がやや過剰だったか。
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子供のいる方や、自分よりも大切な何かがある方全ての人に重くのしかかるテーマを貫き通した一作
正直あっと驚く展開とかではないけど、脳死と死、人が生きているとは何なのか、そういうものをちゃんと直接的に描いていふ映画だった。
日々、漠然とは思ってるかもしれないけど、まさに眼前に突きつけられる疑似体験みたいな映画だ。
多分、自分も同じ境遇になれば、死んでいるとはとても思えないし、生きていると思いたいし思ってると思う。いつか目覚めることを願うのもあるし、目覚めなくても死んでるとは思わないと思う。
人は何も脳だけではない。体の全てがその人だ。自分は多分、脳死を死と受け入れないと思うし、それが間違いだとも思わない。
これがフィクションではなく、リアルである方々も世の中にいるのだと思うけど、そういう人たちへの見方も良くなると良いなと感じた。
2022年5月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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もしも私が大事な娘の瑞穂(稲垣来泉)の脳死を告られた母親の薫子(篠原涼子)の立場ならきっと耐えられないと思います。医者に脳死か心臓死のどちらかを選べると言われたってそんなの簡単に受け入れられるはずないし、臓器提供の話をされても困惑してどうしていいか分からないと思います。
この作品ではまだ未完成な最新技術を駆使してまるで娘がまだ生きているかのように共に過ごしてしまったことにより、母親である薫子に希望を抱かせてしまいました。そして周りの家族をも傷つけてしまいました。
始まりから終わりまで辛いお話ですが、なぜ瑞穂は脳死してしまったのか。その真実を知った時私は涙が止まりませんでした。
私はこの作品には母親と子供中心に世界が回っているような世界観に気に入りました。儚い感じが魅力的でした。この方の作品はまだまだ沢山ありますが、私はこの作品が一番好きです。この作品はあまり有名という程でもないし目立ちにくいけれども箱を開ければあっという間に見る人に影響を与えるでしょう
人間の執着心が恐ろしいのがよくわかる映画です。ゾッとしてしまう場面もありました。執着は醜いのにこの執着は美しく感じてしまう。だけどそんなところも美しく感じてしまう この作品はおかしい不思議な力がある ストーリで人を魅了させる力 私はそんなのに引きずり込まれる感覚でした。日本だけではなく外国の方にも見て欲しい彼ら彼女らは恐らく号泣して人が一体なんなのかをもう一度考え直すだろう
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