田中裕子、キネ旬表彰式で松田龍平とツーショット かつて父・優作と表紙飾る
2014年2月8日 22:04

[映画.com ニュース] 俳優の松田龍平が2月8日、都内で催された第87回キネマ旬報ベスト・テン表彰式に出席した。「舟を編む」で主演男優賞を受賞した松田は「辞書を作るという静かな映画だが、現場はエキサイティングだった」。第74回(2000年度)には「御法度」で新人俳優賞に輝いており、この2つの賞を同一人物が手にするのはキネ旬ベスト・テン史上初の快挙で「そうなんですか? 感想は……、やってやったぞ」と会心の笑顔だった。
この日は長い歴史と伝統を誇るキネマ旬報らしいひと幕も。「共喰い」「はじまりのみち」で助演女優賞を獲得した田中裕子は、第57回(1983年度)に「天城越え」で主演女優賞を受賞し、当時の「キネマ旬報」表紙で主演男優賞を受賞した故松田優作さんとツーショットを飾っていた。表彰式では拡大された表紙がお披露目され、田中は大照れ。さらに表彰式では優作さんの長男である龍平が隣に座るという運命的な場面もあり、感激もひとしおだ。
女優の真木よう子は、「さよなら渓谷」「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」「そして父になる」の3作品で主演女優賞を受賞。自分を暴行した男性と同居するヒロインを熱演した「さよなら渓谷」を「かなり難しい役で、周りの支えがなければ乗り越えることができなかった」と振り返ったほか、「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」「そして父になる」について「女性3人がいい距離感でいられた」「現場には子育てに行くような感覚だった」と話していた。
リリー・フランキーは「凶悪」「そして父になる」という対照的な2作品で助演男優賞を受賞し「公開時期も近かったから、両方の映画を見た人を戸惑わせてしまった」とニヤリ。20代の頃から執筆を生業とし「いつかキネマ旬報に書きたいと思っていたが、一度もお声はかからず。当時の自分に『20年後には、出演するほうで賞をもらうぞ』と教えてあげたい」と感無量の面持ちだった。
新人女優賞を受賞した黒木華は「これからも精進していきたい。挑戦したいのは、着ぐるみの役」と独特なコメント。「少年H」に出演し、キネ旬史上最年少で新人男優賞に輝いた吉岡竜輝くんは「いつか松田(龍平)さんみたいに、主演男優賞も取りたい」と抱負を語っていた。
「ペコロスの母に会いに行く」(森崎東監督)
▽外国映画作品賞
「愛、アムール」(ミヒャエル・ハネケ監督)
▽文化映画作品賞
「標的の村」(三上智恵監督)
▽日本映画監督賞/読者選出日本映画監督賞
石井裕也(「舟を編む」)
▽外国映画監督賞/読者選出外国映画監督賞
アルフォンソ・キュアロン(「ゼロ・グラビティ」)
▽日本映画脚本賞
荒井晴彦(「共喰い」)
▽主演女優賞
真木よう子(「さよなら渓谷」「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」「そして父になる」)
▽主演男優賞
松田龍平(「舟を編む」)
▽助演女優賞
田中裕子(「共喰い」「はじまりのみち」)
▽助演男優賞
リリー・フランキー(「凶悪」「そして父になる」)
▽新人女優賞
黒木華(「舟を編む」「シャニダールの花」「草原の椅子」「くじけないで」「まほろ駅前番外地」)
▽新人男優賞
吉岡竜輝(「少年H」)
▽キネマ旬報読者賞
荒俣宏(キネマ旬報連載「百年の闇 キネマの幻」)
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