草原の椅子
劇場公開日:2013年2月23日
解説
芥川賞作家の宮本輝が、阪神・淡路大震災で被災したことをきっかけに、シルクロード6700キロ、40日間に及ぶ旅を経て執筆した同名小説を映画化。「八日目の蝉」の成島出監督がメガホンをとり、舞台設定は東日本大震災後の東京へと変更。異国の地での旅を通して、傷ついた人々が再生していく姿を描く。バツイチで娘と2人暮らしのカメラメーカー営業局次長・遠間憲太郎は、取引先の社長・富樫重蔵といつしか親友のように付き合うようになる。一方で、娘を介して出会った、母親に虐待され心に傷を負った4歳の少年・圭輔の面倒を見ていた憲太郎は、ある写真をきっかけに、思いを寄せる骨董店オーナー・篠原貴志子と重蔵、圭輔の4人で、「最後の桃源郷」と呼ばれるパキスタンのフンザへ旅立つことになる。主演の佐藤浩市ほか、西村雅彦、吉瀬美智子らが出演。
2013年製作/139分/G/日本
配給:東映
スタッフ・キャスト
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2022年3月6日
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鑑賞方法:DVD/BD
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2度目の鑑賞
映画館では未鑑賞
2013年の今頃に劇場公開した作品
原作未読
原作は『優駿 ORACION』の宮本輝
監督と脚本は『ラブファイト』『八日目の蟬』『聯合艦隊司令長官 山本五十六』『ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判』『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』『いのちの停車場』の成島出
脚本はほかに『だいじょうぶ3組』『彼女の人生は間違いじゃない』『凪待ち』の加藤正人
『バンクーバーの朝日』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『望み』の奥寺佐渡子
『ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判』の真辺克彦
『十二単衣を着た悪魔』の多和田久美
冒頭パキスタン・フンザ
中年男二人と中年女一人と男児
五十の中年男・遠間憲太郎は娘と二人暮らし
ひょんなことから取引先のカメラ販売店社長と親友になる
憲太郎が一目惚れした美熟女が経営する焼き物販売店に度々足を運ぶようになり高い買い物を繰り返す
その帰りに娘が男の車に乗るところを見かけ追跡すると男の家で干物を干していた
帰宅した娘を問いただすと育児放棄で家を出た母親の代わりにバイト先の主任の息子・圭輔の世話しているという
主任が出張で娘は合宿のあいだに憲太郎は圭輔を預かる事になる
喜多川の出張が終わると今度はトラックの運転手に転職したので夜のあいだ預かってくれという
しまいには圭輔を育てることができないと独身寮に引っ越し憲太郎に押しつける喜多川秋春
のちに憲太郎の職場で圭輔の母・祐未と会うことになるがすぐに引き取るわけにはいかないようだ
憲太郎の自宅に訪れ再婚相手が連れ子を拒否したので圭輔は煮るなり焼くなり好きにすれば良いと捨て台詞を吐く祐未
そのうえ去り際に引き止める憲太郎に暴行を加え強引に立ち去る祐未
圭輔の親は両方とも常軌を逸脱していて面白い
喜多川夫妻はこの映画の最高の笑いどころ
人によっては怒り心頭に発するかもしれないが僕はこういう人たちが面白いと感じてしまう
非常識だから面白いのである
杉村太蔵の代名詞でもある魅力あるクズ
身近には絶対いてほしくないけど安全な場所からなら見守りたい愛すべき猛獣
ヤフコメ民とかが理想とする人間像なんて面白いわけがない
なんやかんやでカメラマン鍵山が教えてくれたパキスタン・フンザの地に憲太郎は圭輔を連れて富樫と篠原と一緒に旅に出る
人の目の奥の星が見えるというおじいさんを訪ねて
カメラメーカーの営業部次長・遠間憲太郎に佐藤浩市
憲太郎の親友で関西弁の富樫重蔵に西村雅彦
焼き物販売店店主・篠原貴志子に吉瀬美智子
圭輔の母・喜多川祐未に小池栄子
かつて憲太郎が高評価したカメラマン鍵山にAKIRA
憲太郎の娘・遠間弥生に黒木華
バイト先の主任・喜多川秋春に中村靖日
離婚した憲太郎の元妻・道代に若村麻由美
富樫の母に草村礼子
椅子職人で富樫の父に井川比佐志
憲太郎の勤め先の元部下で富樫の店で働く堂本哲心に眞島秀和
託児所の保母に吉田羊
遠路はるばる訪ねてきた異邦人におじいさんは肩透かしな言動だったので観てる方はちょっとがっかり
それでも思ったことはどんな時でもわからないことはわからないとはっきり言える大人になりたいなと
なんとかしてあげようと無理をするとかえって迷惑だし常に自然体が一番だ
この映画を観たら心が綺麗さっぱりになった気がした
床屋で散髪してもらったあとのような爽快感
桃源郷に相応しいハッピーエンド
理想郷崩壊後に見えてくるのが桃源郷らしい
そんな映画
プーチンにも見えると良いな桃源郷
すっぴんで隈をつくり打ちひしがれている小池栄子と憲太郎の自宅で自分勝手な妄言を言い放った後にぶちキレる小池栄子が良かった
あとアドリブなのか憲太郎の肩を派手に叩く西村雅彦が良かった
あと芸名まさ彦じゃなくて雅彦に戻した方が良いよ
カッコ悪いよ
きよ彦じゃあるまいし
2020年5月14日
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鑑賞方法:映画館
前半の日本パートは育児放棄問題も描かれ、トーンは重い。但し、育児放棄した喜多川祐未を演じた小池栄子さんは、出番は少ないが"こんなに凄い女優さんだったんだ!"と当時、非情に驚いた記憶がある。(すいません・・・)。
又、50歳になって色々大変何だろうけれど、いきなり取引先の営業次長に(遠間憲太郎:佐藤浩市)"親友になってくれ!"なんて言うかなあ、富樫社長(西村雅彦)とか、"そんなに簡単に4歳児を引き取ろうなんて思うかなあ、遠間さん"とか、心の中で軽く突っ込みながら、鑑賞。
が、後半は映画のトーンは一気に変わり、色々問題を抱えた人々が漸く辿りついた"世界最後の桃源郷"と言われるフンザの風景が彼らの"全ての悩み、迷い"を吹き飛ばす・・・。
〈悩んだ時は、矢張"旅"かなあ・・・と思った滋味溢れる作品。後味も良い。〉
〈2013年2月24日 劇場にて鑑賞〉
2020年4月6日
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鑑賞方法:DVD/BD
主題歌と予告編でひかれて借りました。映画は凄く良くて原作を読みたくなりました。俳優さんたちは何方も魅力的でした。佐藤浩市さんは地味なサラリーマンだけど元々が二枚目だからエロカッコいいかな。西村雅彦さんは関西弁が聞いていても心地よくて吉瀬美智子さんは嫌味なイメージがありましたが凄く優しくて魅力的でした。子役の子は難しい役でしたが見事に演じきっていました。主題歌もパキスタンの風景も最高でした。
2019年9月8日
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鑑賞方法:映画館
異国の地での旅を通して、傷ついた人々が再生していく姿を描く。