機動戦士ガンダムF91

劇場公開日:

解説

富野由悠季監督ら「機動戦士ガンダム」のメインスタッフが再結集。新たな時代設定と登場人物により描かれた劇場オリジナル作品。宇宙世紀0123年、平和に慣れきり腐敗した地球連邦政府に対し、コスモ貴族主義を掲げるクロスボーン・バンガード(CV)が宣戦を布告。民間人の少年シーブック・アノーはその混乱のなか、連邦軍の最新鋭モビルスーツ、F91に乗り戦うことになる。しかし、アノーの前に幼なじみのセシリーがCVの女王ベラ・ロナとして現れ……。劇場公開版は115分。後に一部シーンやカットの修正や追加・削除などが行われた完全版(120分)が作られている。

1991年製作/115分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1991年3月16日

スタッフ・キャスト

監督
原作
富野由悠季
原案
矢立肇
脚本
伊東恒久
富野由悠季
製作
山浦栄二
プロデューサー
中川宏徳
キャラクターデザイン
安彦良和
メカニカルデザイン
大河原邦男
作画監督
北原健雄
村瀬修功
小林利充
作監協力
川元利浩
佐野浩敏
南伸一郎
筱雅律
西村誠芳
佐久間信一
中西修史
デザイン協力
石垣純哉
演出
杉島邦久
美術
池田繁美
色指定
今西清子
特殊効果
干場豊
設定協力
西野公平
デザイン協力
石垣純哉
ディテールサポート
中沢数宣
撮影
奥井敦
音楽
門倉聡
音響
藤野貞義
主題歌
森口博子
全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7

(C)創通・サンライズ

映画レビュー

3.0商業ベース

2024年11月23日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

商業ベースに乗せつつ、定期的に長編アニメーションを発表し続けていく難しさについて、考えてみた。魅力的なキャラクターを生み出す安彦良和や、作品ごとに違うアプローチで富野劇場を展開していく監督、そして、バンダイとすり合わせをしながら劇中のモビルスーツを商品化していく展開を進めていくデザイナー。

ロボットアニメという、特異なジャンルが行き着いた、ひとつの理想形と言えるのだと思うのだが、それと、映画が面白いかどうかというのが、別のベクトルにあるのが残念でならない。

例えば、興奮して大満足で劇場を後にして、「あー面白かった。ところで、あのヒーローが乗っていたクルマって?」と思って、調べてみたら、アストンマーチンだった。というのと、真逆のアプローチなのだ。商品のプロモーションありきで、よくできたドラマを見せられたところで、所詮はまがい物。

『機動戦士ガンダム』が優れていたのは、その日本式アプローチが、何人かの限られた天才によって奇跡の融合を果たしたことにあった。同じ奇跡は、二度と起きない。でも、「ガンダム」の名を冠し、「モビルスーツ」が出てくるアニメーションに、商品化を前提に製作費が集まり、時の才能が集められる。そうして、定期的に長編の劇場アニメーション作品を発表し続けるのは、毎年つながりのない別の作品を制作していくことよりも、容易いに違いない。

商業ベースで、発表され続ける宇宙世紀の物語は、最初の一年でとっくに終わっているのに。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
うそつきかもめ

2.5前作よりかなり質感低下

2024年1月21日
PCから投稿

総合:50点 ( ストーリー:40点|キャスト:50点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )

 物語の設定と展開がどうにも強引だし、登場人物も敵味方陣営を切り替えて変わり身が早いし、何かと受け入れがたかった。

 ウイキペディアによると、時代設定は一年戦争から40年以上、第二次ネオ・ジオン抗争からは約30年の年月が経過しているらしい。それまで活躍していたジオンは出てこないが、代わりに時代錯誤な貴族が率いるクロスボーン・バンガードというのが暗躍していて、各種先端兵器が開発されるほどの国力を持っている。
 その割にやっていることがしょぼくて、孫娘一人確保するのに平和に迎えを派遣するのではなく、わざわざ危険な攻撃を仕掛ける。戦闘に巻き込まれて彼女が死んだらどうするつもりだったんだろうか。宇宙居留地が攻撃されて損害を受けていて大きな穴がいくつも開いているのに、人々は普通に生活も出来ている。突っ込みどころに事欠かない。
 特に物語の展開が後半に急激に進行して、内容が希釈されてしまっていて薄っぺらになる。脚本がしっかりしていなくて無理やりに展開を圧縮して詰め込んだ印象。

 登場人物はころころと陣営を変えてしまうし、たくさんの人が死ぬ大きなことをしようとしている割には、家族でのいがみ合いをしているだけだったりする。それも権力闘争とかではなく、感情的な人間関係のいがみ合いが原因なのがなんともしょぼくて。そんな登場人物にも魅力がない。
 前作でシャアが世界を変えようと命を懸けたことに比べると、この人達はいったい何のために何をしているのだろうかと思いながら観ていた。

BS12放送録画 実質120分

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Cape God

5.0映像娯楽作品として…

2023年5月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この作品、歴代シリーズでは評価が低いようだが、私はコレを評価している。
まず、敵がジオンや連邦の内乱組織でなく、新たな時代に発生した敵で
あること。
そして、過去の作品の知識を知らなくても、全く新しい世代の物語として
見始める作品と、なっていること。
その2つだけでも、ガンダム・ワールドを大きく広げた作品として、評価
できる。
よく、内容量が消化しきれていないと言われるが、主人公シーブックの
感情や主義は伝わる表現方法を行っているので、主人公の視点で
作品を見るとしては、失敗した作品ではない。
何より、アニメというのが「映像娯楽」であることの、絶対条件のツボは
押さえているわけで、受け手側が見て楽しむ作品となっているから、
30年以上、VHSテープ、DVD、Blu-ray、4Kと映像ソフトが変わっても、
売れ続けているのではないのですか?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
777

4.0辻谷耕史さん、ありがとう。

2021年2月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

他の方々のご指摘の通り中盤の作画の乱れと展開の早さは当時の制作側の大人の事情が透けて見えます。
がしかし、富野監督が仰る通り「アニメーターが物理的に無理な事をやってのけた」といわれるシーブックとセシリーの月をバックにクルクルまわるシーンはガンダムシリーズ屈指の名シーンだと思います。

シーブックも
今までのガンダム主人公とは違いフツーのこ。ニュータイプではあるんだけど最初から優等生。初陣でMSを撃ち落とした時の心の葛藤もしっかり表現していて辻谷耕史さんの声の演技も相まって素敵な主人公。
森口博子さんの歌手人生を決めたという主題歌も神がかり的な美しさ。
30年経った現在に
大画面でF91と辻谷耕史さんの声を堪能できることに感無量でした。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
akira

「ガンダム」シリーズ関連作品