「マスカレード・ナイト」公開記念 謎解きを楽しめるおすすめ邦画ミステリー6選 【映画.comシネマStyle】
2021年9月19日 10:00
毎週テーマにそったおすすめ映画をご紹介する【映画.comシネマStyle】。
9月17日に木村拓哉と長澤まさみが共演した「マスカレード・ナイト」が公開されました。そこで今週は、謎解きや犯人探しを楽しめる邦画ミステリーを特集! 編集部メンバーがチョイスしたおすすめ作品6本をご紹介します。
東野圭吾氏のベストセラー小説「マスカレード」シリーズの第1作「マスカレード・ホテル」を映画化し、木村拓哉が初の刑事役に挑んだミステリードラマ。ヒロインとなるホテルマンの尚美役を長澤まさみが演じました。監督は「HERO」シリーズの鈴木雅之、脚本は「ライアーゲーム」シリーズの岡田道尚が担当しています。
都内で3件の殺人事件が発生した。現場にはいずれも不可解な数字の羅列が残されていたことから、連続殺人事件として捜査が開始される。警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介(木村)は、その数字が次の犯行場所を予告していること、そしてホテル・コルテシア東京が4件目の犯行場所になることを突き止める。犯人を見つけるためホテルのフロントクラークに成りすまして潜入捜査に乗り出した新田は、教育係である優秀なフロントクラーク・山岸尚美(長澤)と衝突を繰り返しながら、事件の真相に近づいていく。
刑事とホテルウーマン、それぞれが自らのプロとしての信念を強く持っているのが格好良く、その姿勢が事件の解決に繋がっていく伏線になっています。
単なる謎解きだけではなく、未知の相手に少しずつ歩み寄り、お互いを知っていくうちに新しい気付きを得て、バディとしての関係が構築されていくのは東野圭吾作品の醍醐味。映画版でも、新田と山岸のあいだに尊敬の念と信頼関係が生まれていく過程は見どころです。
そしてやはり、無精ひげを生やした刑事姿からビシッとしたホテルマン姿に変身した木村さんの素敵さは唯一無二。強気なホテルウーマンを演じた長澤さんが制服から私服に着替えたときのやわらかな雰囲気もたまりません……! ふたりの関係がどう発展していくのか、続編「マスカレード・ナイト」に期待です。
テレビ朝日系金曜ナイトドラマ枠で放送された人気ドラマの劇場版。ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」や映画「明日の記憶」などの堤幸彦監督がメガホンをとり、自称売れっ子天才奇術師・奈緒子(仲間由紀恵)、天才物理学者・上田(阿部寛)のコンビが、超常現象を解き明かすさまを描く。
300年に1度、大きな災いに見舞われるという言い伝えのある糸節村で、奈緒子は神を演じてほしいと依頼されるが、そこにはすでに自ら神だと名乗る3人の男がいた。取材のため糸節村を訪れていた上田と合流した奈緒子は、村に隠された埋蔵金を手にするため、上田とともに3人の神と対決することになる。
キャストで犯人の予想がしやすいという“邦画あるある”もありますが、タイトル通りトリックを推理するのが本作の面白さです。奈緒子のように「すべてまるっとお見通し」を目指しますが、なかなか難しい。暗号解読という、ミステリー好きなら心躍る要素もあります(そしてきっとときめくでしょう!)。
映画版は本作以外にも「トリック 劇場版2」「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」「トリック劇場版 ラストステージ」の全4作があり、どれも印象的な音楽と効果音、不気味な登場人物たち、小ネタ&小道具、切ない事件の顛末など、シリーズ好きなら満足する仕上がり。個人的には、後味の悪い「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」が大好きです。
余談ですが、久しぶりに劇場版を見返してから、「トリック」おなじみの“あの音楽”が頭から離れなくなってしまいました。お風呂に入っているとき、ドライヤーを使っているとき、散歩しているとき。私の平穏な生活に少しだけミステリー要素が足されてしまい、困っています。
松本清張氏による同名原作を、野村芳太郎監督、橋本忍と山田洋次の脚本で映画化した社会派サスペンス。先輩刑事の今西を丹波哲郎、部下の吉村を森田健作、音楽家の和賀を加藤剛が演じる。
東京・蒲田にある国鉄の操車場で殺人事件が発生。被害者の身元がわからず捜査は難航する。しかし、被害者が殺害される直前にある男と会っていたことがわかり、ふたりの会話から「カメダ」という謎の単語が浮かび上がる。
被害者の訛りや、新聞記事を手掛かりに、秋田から島根、三重、山梨、石川、大阪……と全国で聞き込みや捜査を行う刑事たち。日本各地の美しい風景とは対照的に、事件の謎と、被害者や犯人、そして彼らとかかわりのある人間たちの悲しい事実が次々に明らかになっていく過程を、俳優陣の名演と力強い映像で描き、この作品のテーマでもある「宿命」と名付けられた楽曲がドラマチックに物語を盛り上げます。
現在は治療法が確立され、完治する病気が物語の鍵となりますが、感染症についての正しい知識がなかった時代には多くの患者が強制的な隔離やひどい差別を受けました。いまのコロナ禍の状況とも重ね合わせることができる作品であり、また、芸術に魂を売った天才の物語として捉えても胸を打たれます。人間の愛とエゴについて深く考えさせられる、日本映画史に残る不朽の傑作です。これまで民放各局で複数回ドラマ化されており、近年では中居正広、玉木宏、東山紀之らが主演を務めました。
「罪の声」などで知られる作家・塩田武士氏が、主人公に大泉洋をあてがきして執筆したベストセラー小説を映画化。「桐島、部活やめるってよ」「紙の月」の吉田大八監督がメガホンをとり、松岡茉優、佐藤浩市、宮沢氷魚、池田エライザらが共演した。
出版不況にあえぐ大手出版社「薫風社」の社長が急逝し、次期社長をめぐる権力争いが勃発。次期社長候補の専務・東松(佐藤)による大改革で、雑誌は次々と廃刊を迫られる。窮地に立たされたカルチャー誌「トリニティ」の編集長・速水(大泉)は、クセモノぞろいの上層部、作家、同僚の陰謀が渦巻くなか、生き残りを賭けた大逆転の奇策に打って出る。
殺人のような“犯罪事件”を追うミステリーではありませんが、緻密なシナリオと痛快なラストに、思わず「ヤラれた~~!!」と唸ってしまう秀作。
不況下の老舗出版社を舞台に、クセモノたちが狐と狸の化かし合いを繰り広げるのですが、その攻防がまず面白い! 相手を出し抜いてほくそ笑んだ次の瞬間、裏をかかれたり、実はそれは狙い通りに過ぎなかったり。大泉扮する変わり者の編集長が、ひょうひょうと切り抜けていくさまが小気味良い。フィクションなので誇張はありますが、出版業界が直面する問題に鋭く切り込んだ“お仕事ムービー”としても見ごたえがあります。
そして、豪華キャストの演技合戦も大きな見どころ! あてがきされた役を演じた大泉洋はもちろん、松岡茉優、國村隼、佐藤浩市、リリー・フランキー……すべてのキャストが絶妙なハマりぶりを見せ、相乗効果で映画を盛り上げます。どのキャラクターも腹に一物ある人間ばかりなので、きっとあなたも1回……いや2回はダマされるはず!
角川映画第1弾作品。名探偵・金田一耕肋を主人公にした横溝正史氏の同名小説の映画化で、一代で財を成した製薬王が遺した歪な遺言状を発端として、次々と発生した怪奇な連続殺人事件に挑む金田一の活躍を描き大ヒットを記録。映画、テレビ、書籍をかけ合わせたメディアミックス戦略を取り入れ、日本の映画宣伝を変えた作品でもあります。
日本の製薬王といわれた信州・犬神財閥の創始者、犬神佐兵衛(三國連太郎)は、自分の死後の血で血を洗う争いを予期したかのような不可解な遺言状を遺して他界した。犬神家の顧問弁護士・古館恭三(小沢栄太郎)の助手である若林(西尾啓)は、莫大な遺産相続にまつわる一族の不吉な争いを予期して、金田一(石坂浩二)に助力を得るための手紙を送ったが、那須に着いた金田一と顔を合わさぬまま、何者かに毒入り煙草で殺害された。それが、奇怪な連続殺人事件の第一幕だった……。
本作は、1976年公開の古い作品なので見たことがない方も多いかと思いますが、「湖から突き出た2本の足」「不気味な白いゴムマスクを被った男」「スケキヨ」、この3つのキーワードだけで、「ああ、何となく知っている」となる方も多いのでは? そんな「何となく知ってはいるけど見たことがない」という方は、ぜひこの機会に、いまも色褪せない実験精神にあふれた不世出の傑作をご覧いただきたい。
なお、本作の監督・脚本を務めた市川崑は、少年時代に見たウォルト・ディズニーの短編アニメに感動したことで映画の道を志し、アニメーターとしてそのキャリアをスタートさせた異色のキャリアの持ち主。幅広いジャンルを手掛けたことでも知られていますが、「映画は所詮、光と影だと思います」と公言しており、徹底的にこだわった照明で撮影された、まるで絵画のようにスタイリッシュな映像が特徴です。本作も横溝氏のおどろおどろしい世界を独特の美しい映像に昇華しており、「不気味だけど、目が離せない!」という状態になること必至です。
また、とにかくテンポがいい。例えば一族が大広間に集まって、弁護士が遺言の内容を発表するシーン。その内容に納得がいかず憤った遺族が、口角泡を飛ばして弁護士に詰め寄りますが、あらゆる角度から撮影した映像を細かいカット割りで繋ぎ、多数の登場人物のやり取りを異常なテンションで一気に見せ、画面にグイグイと引き寄せられてしまいます。
上記のシーンは、何度見ても一体どうやって撮影したのか分からずにいたのですが、映画評論家の春日太一氏が行った、主演の石坂へのインタビューで、シーンの頭からお尻まで、昭和を代表する名優たちが何度も何度も繰り返し演じて、それらを編集で繋いだことを最近知りました。もし、作品を見てもらえたら、春日氏の「市川崑と『犬神家の一族』」もあわせて読んでみてください。本作の魅力をより知ってもらえるはずです。
なお、角川映画45年記念企画「角川映画祭」が11月19日から開催されることが決定し、本作の4Kデジタル修復版が世界初披露されることが発表されました。絶好のタイミングだと思うので、ぜひ足を運んでいただきたいです。
累計発行部数130万部を超えるヤマシタトモコ氏の同名コミックを、岡田将生と志尊淳のダブル主演で実写映画化し、「霊が視える男」と「霊を祓える男」の心霊探偵バディの活躍を描いたミステリーエンタテインメント。物語の鍵を握る謎の女子高生役で、「欅坂46」(現「櫻坂46」)脱退後初の映画出演となった平手友梨奈が共演。「おじいちゃん、死んじゃったって。」の森ガキ侑大監督がメガホンをとった。脚本は「重力ピエロ」などの相沢友子。(執筆:和田隆)
書店で働く三角康介(志尊)は、幼い頃から幽霊が“視える”特異体質に悩まされていた。ある日、康介は書店にやって来た除霊師・冷川理人(岡田)に勧誘され、一緒に除霊の仕事をすることになる。刑事の半澤(滝藤賢一)から1年前に起きた連続殺人事件の調査を依頼されたふたりは、やがて遺体を発見するが、その遺体には呪いがかけられていた。真相を探るうち、ふたりは自殺した殺人犯の声を度々聞くようになり……。
心霊探偵バディが除霊で犯人探しや謎解きに挑むという、これまであまり見たことのない設定が新しく、しかもイケメン俳優の岡田と志尊が除霊のためにバッグハグするように体を寄せ合う姿に、ファンならずともキュンとさせられてしまうことでしょう。そんな美しさを引き立てるように、映像も光と闇を意識した、非常に凝った作りとなっています。
殺人シーンや死体は目を背けたくなるようなグロテスクさで霊の登場と同じくらい恐ろしいのですが、衣装や美術などが黒を基調に統一されていて、作品世界のアート的なこだわりを感じます。CGも用いた斬新な映像表現は非常にクオリティが高いです。
そして、共演の平手が映画初出演ながら、連続殺人事件や死者からのメッセージの謎、呪いを解く、重要な鍵を握る役で存在感を放ち、3人がたどり着く驚愕の真実に、これまでのミステリーの常識が覆されることでしょう。
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「邦画ミステリー」セレクト、いかがだったでしょうか。「マスカレード・ナイト」のあとは、本日紹介した作品のなかからお気に入りのミステリー作品を見つけてみてください。
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