第85回アカデミー賞は「アルゴ」が作品賞含む3冠!最多4部門は「ライフ・オブ・パイ」
2013年2月25日 14:53
[映画.com ニュース] 第85回アカデミー賞の授賞式が2月24日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、ベン・アフレック監督作「アルゴ」が作品賞に輝いた。「アルゴ」は、脚色賞、編集賞も受賞しており、3冠を達成。また、アン・リー監督作「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」が、監督賞、視覚効果賞、撮影賞、作曲賞の最多4部門を制した。
作品賞を受賞したアフレック監督は、受賞を逃したほかのノミネート作品を称え「兄弟、両親、(自らが演じた)トニー・メンデス、映画に関係したすべての人、そしてカナダの人々、大変な状況で生活しているイランの人々にも感謝したい」と語り、感無量の面持ち。また、盟友マット・デイモンとともに「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で脚本賞に輝いたときのことを述懐し、「15年くらい前に、ここへきた。その時はまだ子どもで、何をしているか分からなかったし、また戻って来られるとも思わなかった。アカデミーの皆さんのおかげで戻ってこられた。感謝したい」と話した。
史上初となる3度目の主演男優賞を獲得したダニエル・デイ=ルイスは、この快挙にも「本当は鉄の女のマーガレット・サッチャーを演じるはずだった」とジョークを披露し、落ち着いた表情。そして、「16年にわたり連れ添った妻のレベッカに感謝したい。妻は、奇妙な男たちと非常にうまく生活してくれた」とユーモアを交えながら謝意を示した。
なお、音響編集賞は、「007 スカイフォール」と「ゼロ・ダーク・サーティ」が同時受賞。これは、第41回授賞式の主演女優賞を、「冬のライオン」のキャサリン・ヘプバーンと「ファニー・ガール」のバーブラ・ストライサンドが受賞して以来、実に44年ぶりのこととなった。
今回のアカデミー賞は、作品賞を受賞した「アルゴ」が監督賞にノミネートされなかったこともあり、大激戦となった。だが、オスカー前しょう戦ともいえる賞レースの終盤で流れをつかんだ「アルゴ」が、そのまま栄冠を手にする結果となった。
作品賞:「アルゴ」
監督賞:アン・リー(「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」
主演男優賞:ダニエル・デイ=ルイス(「リンカーン」)
主演女優賞:ジェニファー・ローレンス(「世界にひとつのプレイブック」)
助演男優賞:クリストフ・ワルツ(「ジャンゴ 繋がれざる者」)
助演女優賞:アン・ハサウェイ(「レ・ミゼラブル」)
脚本賞:クエンティン・タランティーノ(「ジャンゴ 繋がれざる者」)
脚色賞:「アルゴ」
視覚効果賞:「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」
美術賞:「リンカーン」
撮影賞:クラウディオ・ミランダ(「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」)
衣装デザイン賞:ジャクリーン・デュラン(「アンナ・カレーニナ」)
長編ドキュメンタリー賞:「シュガーマン 奇跡に愛された男」)
短編ドキュメンタリー賞:「Inocente(原題)」
編集賞:ウィリアム・ゴールデンバーグ(「アルゴ」)
外国語映画賞:「愛、アムール」(オーストリア・フランス・ドイツ)
音響編集賞:「007 スカイフォール」「ゼロ・ダーク・サーティ」
録音賞:「レ・ミゼラブル」
メイクアップ&ヘアスタイリング賞:「レ・ミゼラブル」
作曲賞:「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」
主題歌賞:“Skyfall”(「007 スカイフォール」)
長編アニメーション賞:「メリダとおそろしの森」
短編アニメーション賞:「紙ひこうき」
短編実写映画賞:「リッチーとの一日」
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