10年に1度の「史上最高の映画」投票結果発表 「市民ケーン」がついに陥落
2012年8月3日 21:05

[映画.com ニュース] 英BFI発行の「サイト&サウンド」誌が10年に1度、世界中の映画評論家を対象に実施する「史上最高の映画(Greatest Films of All Time)」アンケートの2012年版投票結果が発表され、1962年以来50年にわたって首位を堅守してきたオーソン・ウェルズ監督の「市民ケーン」に代わり、アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」が栄誉を勝ち取った。
今回は、846人の評論家や研究者、映画祭プログラミング担当、配給会社スタッフが投票。その結果、191票を獲得したアルフレッド・ヒッチコック監督、ジェームズ・スチュワート&キム・ノバク主演の「めまい」(1958)が史上最高の映画に選ばれた。「めまい」は、ヒッチコックの死去2年後の1982年の投票で初めて第7位に登場。以来、徐々に順位を上げてきたという(前回の2002年は第2位)。
一方、50年にわたって君臨した「市民ケーン」は今回第2位(157票)。第3位には、107票を獲得した小津安二郎監督の「東京物語」がランクインした。なお評論家とは別に、358人の映画監督による「史上最高の映画」の投票結果も発表されているが、そちらでは「東京物語」が第1位に選ばれている。映画監督のなかにはマーティン・スコセッシ、フランシス・フォード・コッポラ、クエンティン・タランティーノ、ウッディ・アレン、マイク・リーらが含まれている。
評論家が選んだトップ10は以下の通り。
2.「市民ケーン」(41/オーソン・ウェルズ)
3.「東京物語」(53/小津安二郎)
4.「ゲームの規則」(39/ジャン・ルノワール)
5.「サンライズ」(27/F・W・ムルナウ)
6.「2001年宇宙の旅」(68/スタンリー・キューブリック)
7.「捜索者」(56/ジョン・フォード)
8.「これがロシアだ(カメラを持った男)」(29/ジガ・ベルトフ)
9.「裁かるゝジャンヌ」(27/カール・テオドール・ドライエル)
10.「8 1/2」(63/フェデリコ・フェリーニ)
映画監督が選んだトップ10は以下の通り。
2.「2001年宇宙の旅」(68/スタンリー・キューブリック)
3.「市民ケーン」(41/オーソン・ウェルズ)
4.「8 1/2」(63/フェデリコ・フェリーニ)
5.「タクシードライバー」(76/マーティン・スコセッシ)
6.「地獄の黙示録」(79/フランシス・フォード・コッポラ)
7.「ゴッドファーザー」(72/フランシス・フォード・コッポラ)
7.「めまい」(58/アルフレッド・ヒッチコック)
9.「鏡」(74/アンドレイ・タルコフスキー)
10.「自転車泥棒」(48/ビットリオ・デ・シーカ)
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