めまい(1958) 劇場公開日 2014年1月25日
解説 アルフレッド・ヒッチコックのフィルモグラフィの中でも傑作と名高いミステリーサスペンス。刑事ジョン・ファーガソンは、逃走する犯人を追撃中に屋根から落ちそうになる。そんな自分を助けようとした同僚が誤って転落死してしまったことにショックを受けたジョンは、高いところに立つとめまいに襲われる高所恐怖症になってしまう。そのことが原因で警察を辞めたジョンの前に、ある日、旧友のエルスターが現れる。エルスターは自分の妻マデリンの素行を調査してほしいと依頼。マデリンは曾祖母の亡霊にとり憑かれ、不審な行動を繰り返しているという。ジョンはマデリンの尾行を開始するが、そんな彼の見ている前でマデリンは入水自殺を図り……。原作はフランスの作家ボワロー=ナルスジャック(ピエール・ボワロー&トーマス・ナルスジャック)のミステリー小説。ジョンが見る悪夢やヒロインによる真実の告白など練り上げられた演出が冴える。日本初公開は1958年。2014年、特集企画「スクリーン・ビューティーズ」の第3弾「ヒッチコックとブロンド・ビューティー」にて、デジタルリマスター版が公開。
1958年製作/128分/アメリカ 原題:Vertigo 配給:マーメイドフィルム 日本初公開:1958年10月26日
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2020年6月23日
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鑑賞方法:VOD
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世界の映画史において“サスペンス映画の神様”もしくは“帝王”とも称されるアルフレッド・ヒッチコック監督のミステリーサスペンスです。物語が映像で語られる映画表現の面白さを堪能できる作品の一本でしょう。 「めまい」の中でも特に有名なのが、ジェームズ・スチュアート演じる高所恐怖症の主人公ジャックが、螺旋状になった階段の上から階段の下を見下ろした時に急激に起こすめまいを表現したシーンです。キャメラがトラックバックしながら急激なズームをすることで、めまいを起こしたような効果を生み、観客も一緒になって同じような感覚に襲われます。 さらにこの映画の特筆すべきところは、主人公の視点とともにその情緒不安定な心理と一緒になって物語の中に入り込んだような感覚におちいる作りとなっているところ。説明的な台詞ではなく、視覚的に物語や主人公の心理が描写されていきます。 そして主人公の心理は、次第にこの世では不可能な性的イメージを求めるものとなり、妄想の中の美女あるいは死者を蘇らせようとするような、ある種の偏執狂的な性的フェティシズムへと変化します。まるで主人公とともに観客も夢を見ているような、不安定なめまいを起こし続けているように。ヒッチコックの発想力、想像力に舌を巻き、見る者の心理も試される名作です。
2022年5月4日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
旧友の依頼で、彼の美しい夫人を尾行するうちに 秘密をつかんでいく。。。 見終わってみれば、 出演者全員がアンハッピーなのだが、 不思議と後味が悪いわけではない。 見るもの全てを即席探偵にしてしまう、 ヒッチコックならではの技が 散りばめられており、冗長に感じる箇所は皆無。 名作だと思う。
2022年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD
映画の神様と言われた ヒッチコック監督作品も 沢山ありますが 中でも、 「映画史上に残る傑作」と、呼ばれる 『めまい』(Vertigo) (1958年) ジェームズ・ステュアートと キム・ノヴァクが、出演した ミステリーサスペンス。 ジェームズ・ステュアート演じる スコティは、高所恐怖症で 刑事を辞めますが 依頼された友人の奥さんの 行動が怪しい為 調査して欲しいと依頼され・・・ とにかく、 妖艶なキム・ノヴァクに 騙されますよ。 途中で謎解きはありますが そこも、ヒッチコックの 面白さですね。 キム・ノヴァク演じる マデリンが、肖像画を観に 通う美術館シーンは ブライアン・デ・パルマ監督が 「サイコ」の オマージュとして捧げた 『殺しのドレス』で インスパイアされています。 デ・パルマ監督作品は 過激な描写が多いですね。 ヒッチコック監督を 尊敬している 映画監督さんも多くいて その、影響力は凄いものです。
2021年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
まず本編が始まるまでに3分以上クレジットとか流れるので興味ない人は早送りしましょう。あと音楽とセリフに音量差があるので少し調整に困りましたね。 犯人を追跡中に屋根から屋根へジャンプ、着地に失敗し落ちそうになるところを同僚が手を差し伸べ助けようとしたけど、滑って落ち死んでしまう。これが原因で自分を責めるようなスタートだった。ただ、本人はあんな状態から自力で屋根に戻れるか?ついツッコミを入れたくなった。 本編の方ですが、「めまい」というタイトルを意識して観てると、しばらく退屈に思った。友人に頼まれニセ奥さんを尾行してるシーンが長い。特に引き付ける場面もなかった。強いて言えば場面転換の際に映る海・山・坂道・上空からといった「景色」が良かった。 ・高所恐怖症は同じ経験をもう一度しないと治らない → そうなのかな。 ・夢を見てる最中のSFチックな映像はJ.スチュアートの苦悩が出てて「◎」 ・「そっくりな人は3人いる」と聞いたことがありますが、自分だったら好きになるか・・性格まで一緒なのかなと想像した 映画を観るときは「あらすじ」を読んでから観ると思いますが、この映画に関しては読まない方がいい気がした。最初から「そっくりな人」がいるとわかってたうえで観たので、後半まで退屈に思えちゃって・・・それでも「なんだ、そういうことか!」という驚きの展開は気付かなかったです(苦笑) 塔に連れ戻してからJ.スチュアートの叩みかける「口撃」は、どっちが本当の女よ?とセリフを聞いてても混同する気迫がありました。 階段をのぼってくる音を依頼者と思い、焦りまくって落ちてしまったのだろうか・・・。 依頼した友人も罰が当たってほしかったな・・・一番気の毒なのは「そっくりさん」かと思う。
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