ドラゴンボール超(スーパー) スーパーヒーロー

劇場公開日:

解説

鳥山明による大ヒット漫画「ドラゴンボール」を原作とする劇場版アニメ。2015~18年に放送されたテレビシリーズ「ドラゴンボール超(スーパー)」の映画化第2弾で、2018年公開の前作「ドラゴンボール超 ブロリー」同様に、今作でも原作者の鳥山が脚本やキャラクターデザインを担当した。かつて孫悟空によって壊滅させられた悪の組織「レッドリボン軍」の意志を継ぐ者たちが現れ、新たに最強の人造人間ガンマ1号、2号を生み出す。彼らは自らを「スーパーヒーロー」と名乗り、ピッコロや悟飯たちを襲い始める。ガンマ1号と2号の声を、神谷浩史と宮野真守という人気声優がそれぞれ担当。そのほかにも新生レッドリボン軍の天才科学者Dr.ヘド役を演じる入野自由や、ボルケーノ太田、竹内良太らが出演。監督は前作「ドラゴンボール超 ブロリー」でも3Dパートの制作などに参加した児玉徹郎。

2022年製作/99分/G/日本
配給:東映
劇場公開日:2022年6月11日

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(C)バード・スタジオ/集英社 (C)「2022ドラゴンボール超」製作委員会

映画レビュー

4.0ピッコロさん

2022年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

主役がピッコロとは思い切ったことをした。よく考えてみればドラゴンボールには魅力的なキャラクターが多数いるのだから、いつも悟空やベジータが物語の中心にならなくてもいい。マーベル映画じゃないけど、それぞれ主役をはってもいいキャラがたくさんいるから、こういうシリーズ展開はありだなと思った。全編3DCGということで、どうなるかなと思っていたけど、良くできていた。重さを表現するのが3DCGは苦手とされるが、きちんと重量感があってアクションの迫力を損なわずに表現できていた。
巨大化とか腕が伸びたりとか、初期のピッコロが使っていた技をたくさん繰り出してくれて懐かしかったし、悟飯やパンに対する面倒見の良さが余すところなく描かれていて、悟空との違いが際立っている。この疑似親子関係はドラマとしてもっと掘り下げがいがありそう。魔貫光殺砲はやっぱりカッコいい。普段、あんまり使われないからこそ「伝家の宝刀」みたいで良い。

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杉本穂高

5.0成長し続ける日本のアニメーション映画の表現手法の答えの1つを提示でき新たな領域に入った記念すべきクオリティーの作品!

2022年6月11日
PCから投稿

前作の「ドラゴンボール超 ブロリー」は特に後半の戦闘シーンが最高峰の映像で、日本のアニメ制作会社で最も長い歴史をもつ東映アニメーションのプライドさえ感じられました。
ただ、強いて課題を挙げると、動きが凄い分、長い時間だと作画の統一性が崩れやすい面があると感じていました。
それが本作では、これまでの試行錯誤の結果、❝最新鋭の映像表現❞により、映像のクオリティーを最高密度の状態で維持することに成功した記念すべき作品となっています!
「ドラゴンボール」は、日本は言うまでもなく海外でも人気が高いので、文字通り世界市場で戦えるクオリティーでした。
それが関係しているのか、劇中のキャラクター名や効果音の表示が英語になっているなどのカッコ良さもありました。
本作は単体でも楽しめますが、前作の続きを「新たな出来事」で描いていて、「ピッコロ」と「孫悟飯」がメインになっています。
孫悟飯の長女「パン」は3歳になっていて、かつては孫悟飯の師匠だったピッコロは、今ではパンに修業をつけています。
前作からパンなどの新たな登場人物が増えたりしているので混乱しないかと少し心配でしたが、そこは原作者である鳥山明による脚本。上手く交通整理が行われていて、予備知識が乏しい状態でも把握できる「流石の完成度」でした。
まさにタイトル通り「スーパーヒーロー」がキーワードで、アクションシーンも満載となっています。
内容面でも今後が楽しみになるような世界観が広がる物語で、気が早いですが映像の方向性なども含めて、すでに「続き」が見たい状態です。
なお、エンドロール後にも映像が流れるので、最後まで席を立たないようにしましょう!

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細野真宏

4.0『ドラゴンボール』の「余地」を活かした快作

2024年4月23日
iPhoneアプリから投稿

『ドラゴンボール』は「Z」時代の劇場版も含めあらかた鑑賞しているが、どの作品においてもやっていることは基本的に変わらない。戦闘力の単純な倍々ゲームだ。インフレを厭わないこの思い切りの良さこそが『ドラゴンボール』シリーズ最大の魅力だといえるだろう。

ただ、戦闘力という物理面での成長しか描かれていなかったとすれば、本シリーズはここまで普遍的なコンテンツになり得ていなかったのではないかと思う。単なる暴力の応酬に物語的な意味合いにおいての苦味(深みと言ってみてもいいかもしれない)は生まれない。物理科学実験の結果として「勝ち/負け」が決するだけだ。

暴力の応酬が最終的には不毛であることについて『ドラゴンボール』シリーズはきわめて自覚的だ。『ドラゴンボール超』におけるビルスや全王の存在はそのことを如実に示している。孫悟空やベジータがどれだけ修行を積もうが、越えられない壁の向こうに彼らがいる。地球をめぐるZ戦士たちの命懸けの攻防も、言ってしまえば全王の指先一つでどうにでもできてしまうのだ。

彼らのようなデウス・エクス・マキナ的存在は、暴力の最終地点をあらかじめ設定してしまうことによって、『ドラゴンボール』の妙味が暴力の応酬(とその先に期待され続ける「最強」への到達)以外のところにもあるということを逆説的に証し立てているといえる。

思えば原作『ドラゴンボール』はそこかしこに余地のある作品だった。そもそもがギャグ漫画として始まったのだから当たり前といえば当たり前だ。神龍にパンツをねだるとか、クリリンに鼻がないおかげで悪臭を振り撒く敵を撃破できたとか、そういうくだらないシーンが多々あった。少年編以降はバトルが全面化していったが、それでもこうした描写はちょくちょく差し挟まれていた。

物理的指標の競り合い(=バトル)のさなかにこうした余地を確保したことによって、『ドラゴンボール』は戦闘力至上主義的な志向性を多少なりグラつかせることに成功したわけだ。それゆえ「最強」ではない(あるいは「最強』になれないことが確定している)キャラクター、すなわちサブキャラクターが輝ける。個人的にはこここそが現在の『ドラゴンボール』シリーズの妙味であると確信している。

本作はまさにサブキャラクターたちの大宴会だったといえる。主人公はピッコロと孫悟飯で、それ以外にもパン、神龍、ゴテンクス、クリリン、18号といった本編ではめっきり活躍の機会が減っていたキャラクターたちにフォーカスが当てられている。

ピッコロなんかは本当に余地だらけの魅力的なキャラクターだ。もともと父親であるピッコロ大魔王の意志を継いで孫悟空への復讐に燃えていたのが、紆余曲折を経て孫悟空の息子・孫悟飯の師となり、今や孫悟飯の娘・パンの幼稚園の送迎役を押し付けられているという。『ドラゴンボール』にはバトルからギャグへと態度が徐々に軟化していくキャラクターが多い。ベジータなんかもその最たる例だろう。最近はフリーザも。

ピッコロは自分が今やそこまで強くないことに自覚がある。ゆえに迫り来る脅威に対するアプローチが戦闘狂の悟空やベジータとは大きく異なっている。敵地の視察や味方の煽情といった冷静沈着な芸当は悟空やベジータには決してできないだろう。物語の主導権が悟空ではなくピッコロにあるというだけで『ドラゴンボール』はスリラーとしての色彩も帯びることができるんだな、と感心した。

ドクター・ゲロの孫、ドクター・ヘドが開発したガンマ1号・2号も非常にいいキャラクターだ。強敵ではあるんだけど、どこか抜けていて愛嬌がある。セルマックスに関しても「Z」時代の劇場版作品『超戦士撃破‼︎勝つのはオレだ』に登場するバイオブロリーを彷彿とさせる人外的おぞましさがあり、ラスボスとして申し分ない存在感を湛えていた。

孫悟飯の「超サイヤ人ビースト」覚醒のくだりに関してはやや単調だったのではないかと思う一方で、日常ではあれほど優秀な学者である孫悟飯が、バトルではプリミティブな怒りによってしか進化できないほど不器用、というギャップがあるのは面白い。

悟天・トランクスの久々のフュージョンが失敗するのもいい。ラスボス戦のシリアスさを失敗ゴテンクスのコミカルな動きがほどよく解きほぐしていた。一方でセルマックスに最初に致命傷を与えたのも彼だった。

孫悟空やベジータと比べて相対的に不完全なサブキャラクターたちがどうにか個々の特徴を活かして強敵を打破するという本作の構成は、『ドラゴンボール』シリーズの余地を持たせた作風ゆえに成立したものであるといえるだろう。

『ドラゴンボール』には死ぬほど多数のキャラクターがいるので、こういう外伝的な路線はこれからいくらても作っていけるんじゃないかと思う。

個人的には悟空が新しい力を手にして暴れまくるような本編的作品よりも周囲のサブキャラクターに焦点を絞った外伝的作品のほうが興味があるので、ぜひたくさん作ってほしい。

天津飯がメッチャ活躍する映画とか観たくないですか?俺は観たいけど…

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因果

2.0良くも悪くも今どきなのかな

2024年3月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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りく
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