シン・ウルトラマン

劇場公開日:

解説

日本を代表するSF特撮ヒーロー「ウルトラマン」を、「シン・ゴジラ」の庵野秀明と樋口真嗣のタッグで新たに映画化。庵野が企画・脚本、樋口が監督を務め、世界観を現代社会に置き換えて再構築した。「禍威獣(カイジュウ)」と呼ばれる謎の巨大生物が次々と現れ、その存在が日常になった日本。通常兵器が通じない禍威獣に対応するため、政府はスペシャリストを集めて「禍威獣特設対策室専従班」=通称「禍特対(カトクタイ)」を設立。班長の田村君男、作戦立案担当官の神永新二ら禍特対のメンバーが日々任務にあたっていた。そんなある時、大気圏外から銀色の巨人が突如出現。巨人対策のため禍特対には新たに分析官の浅見弘子が配属され、神永とバディを組むことになる。主人公・神永新二を斎藤工、その相棒となる浅見弘子を長澤まさみが演じ、西島秀俊、有岡大貴(Hey! Say! JUMP)、早見あかり、田中哲司らが共演。劇中に登場するウルトラマンのデザインは、「ウルトラQ」「ウルトラマン」などの美術監督として同シリーズの世界観構築に多大な功績を残した成田亨が1983年に描いた絵画「真実と正義と美の化身」がコンセプトとなっている。

2022年製作/112分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2022年5月13日

スタッフ・キャスト

監督
総監修
庵野秀明
企画
庵野秀明
准監督
尾上克郎
副監督
轟木一騎
監督補
摩砂雪
脚本
庵野秀明
製作代表
山本英俊
製作
塚越隆行
市川南
庵野秀明
共同製作
松岡宏泰
緒方智幸
永竹正幸
原作監修
隠田雅浩
エグゼクティブプロデューサー
臼井央
黒澤桂
プロデューサー
和田倉和利
青木竹彦
西野智也
川島正規
協力プロデューサー
山内章弘
ラインプロデューサー
森賢正
プロダクション統括
會田望
撮影
市川修
鈴木啓造
照明
吉角荘介
録音
田中博信
整音
山田陽
美術
林田裕至
佐久嶋依里
装飾
坂本朗
田口貴久
スタイリスト
伊賀大介
ヘアメイク
外丸愛
デザイン
前田真宏
山下いくと
VFXスーパーバイザー
佐藤敦紀
ポストプロダクションスーパーバイザー
上田倫人
アニメーションスーパーバイザー
熊本周平
音響効果
野口透
装置設計
郡司英雄
VFXプロデューサー
井上浩正
大野昌代
カラーグレーター
齋藤精二
編集
栗原洋平
庵野秀明
音楽
宮内國郎
鷺巣詩郎
主題歌
米津玄師
音楽プロデューサー
北原京子
音楽スーパーバイザー
島居理恵
キャスティング
杉野剛
スクリプター
田口良子
助監督
中山権正
製作担当
岩谷浩
全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第46回 日本アカデミー賞(2023年)

受賞

最優秀撮影賞 市川修 鈴木啓造
最優秀照明賞 吉角荘介
最優秀美術賞 林田裕至 佐久嶋依里

ノミネート

最優秀作品賞  
最優秀監督賞 樋口真嗣
最優秀録音賞 田中博信 山田陽
最優秀編集賞 栗原洋平 庵野秀明
新人俳優賞 有岡大貴
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(C)2022「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

映画レビュー

4.0“シン”シリーズの躍進が続く

2023年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

総監督=庵野秀明&監督・特技監督=樋口真嗣「シン・ゴジラ」(2016)の成功を受けて、監督=樋口真嗣&脚本=庵野秀明という役割を変えた再タッグで作られた「シン・ウルトラマン」。半世紀以上前の円谷特撮作品を21世紀の視覚効果と社会風刺感覚を加えて再創造する意欲的な取り組みが引き継がれ、変身&巨大化ヒーロー物のレトロ感も込みの魅力と、いかにも日本的な政治や組織の“あるある”のシニカルな描写で楽しませてくれる。

人物の表情を仰角でとらえる寄りの画の多用は、なにやら神話的な雰囲気さえ漂わせる。筆者はあいにく配信での鑑賞だったが、映画館の前方の席で観たら見上げる鑑賞姿勢との相乗効果が大いにありそうなカメラワークだ。

配役で特に面白かったのは、山本耕史が演じるゼットン。信用できないキャラクターが大河ドラマ「鎌倉殿の13人」での三浦義村役と奇妙にシンクロしていて笑えた。

3月公開予定の庵野秀明脚本・監督作「シン・仮面ライダー」も楽しみだ。

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高森 郁哉

4.0あふれんばかりの情報量がもたらす息もつかせぬ語り口

2022年5月31日
PCから投稿

庵野式のストーリー構築、樋口式の特撮、共に高密度で見応えがある。リアルタイムのTV版に間に合わなかった世代の私は、この題材にいつも少しばかり腰が引けてしまうのだが、それでも今回ウルトラマンの姿を初めてスクリーン越しに見たとき、長澤まさみ演じる分析官の「きれい・・」という言葉そのままに、なぜか計り知れない陶酔に包まれる自分がいた。その肉体は銀色の光沢に包まれ、破壊の中に超然と立つ菩薩像のようでもあり、また空へと飛び立つ姿は可能な限り空気抵抗をなくした線形のフォルム。なるほど、これぞ成田亨がデザインした「真実と正義と美の化身」なのか。一方、チームのメンバーや謎の来訪者たちが織りなすドラマ部分も秀逸で、息つく暇もないセリフ応酬が独特のリズムとビートを生む。オリジナル作品とその作り手に捧げられた最大級の敬意を噛みしめつつ、どこか他の庵野作品と相通じるかのような世界観や科学空想をも感じさせる一作だ。

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牛津厚信

3.5「空想特撮」の魅力は充分伝えた

2022年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

地球人に興味を持ったウルトラマンが、地球人と融合し、次第に人々を愛するようになっていき、最後は命をとして戦うという筋書きは、初代『ウルトラマン』とほぼ同じ流れで、初代に登場した怪獣(禍威獣)とエピソードを抜粋して一本の作品にまとめた構成になっている。初代好きには懐かしい作りになっていて、若い世代には初代の魅力をわかりやすく紹介できるようになっている。
ただ、ドラマのパートが弱いというか、ウルトラマンと禍特隊との交流がそれほど丁寧に描かれていないために、どうしてウルトラマンが人間を好きになったのか、いまいち伝わりにくいのが難点。禍特隊の面々もなんだか緊張感がなくて日本の命運を背負っている感じがないので、クライマックスが盛り上がり損ねている。
しかし、特撮の面白さは十二分に伝えている。とりわけ前半の禍威獣たちとの戦闘パートが良かった。禍威獣たちのデザインが秀逸だった。生物感はそこそこに作り物感が適度に混ざった異形の意匠が良い。「空想特撮」の魅力はたっぷりある。

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杉本穂高

4.0精神世界を描くことも含めて「シン・ウルトラマン」

2022年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「振り切ったなあ!」というのが、鑑賞を終えた瞬間の心の第一声。
きっと賛否両論あると思います。でも、そもそも映画ってそういうもの。
個人的には楽しんで鑑賞することが出来ました。
明確な回答があるわけではないので、断定するわけにはいきませんが、
中盤以降、精神世界についても描いており、
ともすると“エヴァ”の世界に通ずるものを胸に抱くファンもいるかもしれませんね。
それら全てひっくるめて、作り手たちが描きたかった「シン・ウルトラマン」がここにある。
その点については、言い切っても良いと思える作品になったのではないでしょうか。

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大塚史貴
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