細田守監督「果てしなきスカーレット」ベネチア映画祭アウト・オブ・コンペティション部門、トロント映画祭スペシャル・プレゼンテーション部門に選出
2025年7月22日 19:45

細田守監督の最新作「果てしなきスカーレット」が、8月27日から9月6日(現地時間)に開催される、第82回ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門、9月4日から14日(現地時間)に開催される、第50回トロント国際映画祭スペシャル・プレゼンテーション部門に出品される。
「時をかける少女」から19年、最新作のテーマは、“生きる”。「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の想いから始まり、主人公の王女・スカーレットが父の復讐に失敗するも、≪死者の国≫で再び、宿敵に復讐を果たそうとする物語。
主人公・スカーレットの声を演じるのは、芦田愛菜。そして芦田演じるスカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師・聖(ひじり)を岡田将生が演じる。さらに、スカーレットと聖の前に立ちはだかる最凶の宿敵・クローディアスに役所広司。そのほか、市村正親・吉田鋼太郎・斉藤由貴・松重豊・山路和弘・柄本時生・青木崇高・染谷将太・白山乃愛・白石加代子ら豪華俳優陣が集結する。
世界三大映画祭の一つ、ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門は、コンペティション部門に並ぶ、公式部門の1つであり、世界的な名匠や話題作、ハリウッドの大作映画などを特別上映する部門。賞を競うのではなく、招待作品として上映され、映画祭を彩る。
アニメーション作品では過去に、宮﨑駿監督の「ハウルの動く城」(04)、「崖の上のポニョ」(08)、「風立ちぬ」(13)が、同映画祭に選出されており、2005年の第62回には、宮﨑監督が日本人で初となる栄誉金獅子賞が贈られるなど、アニメーションへの注目度も高い。
初のベネチア国際映画祭となる細田監督は、今回の選出に対し、「『果てしなきスカーレット』が栄えある第82回ベネチア国際映画祭に招待されたことを大変光栄に思います。いま、世界中で悲劇的な衝突を目の当たりにする中、愛を見つけ、共に手を取り合い生きることが、私たちの未来を肯定することに繋がると信じて、この新しい作品を全世界の皆さんに届けたいと思っています」とコメント。細田監督は、ベネチア映画祭に出席する予定だ。
トロント国際映画祭は、北米最大の映画祭で、同映画祭にコンペティション部門はないが、ピープルズ・チョイス・アワードと呼ばれる観客賞があり、過去には、「ラ・ラ・ランド」(17)、「スリー・ビルボード」(18)などが受賞。日本映画では、2003年に北野武監督の「座頭市」(03)が同賞を受賞しており、今後の賞レースの行方を占う重要な映画祭として知られている。
近年では、宮﨑監督の「君たちはどう生きるか」(23)が、日本映画およびアニメーション映画初のオープニング作品として選出。その後、第96回アカデミー賞の長編アニメーション映画賞を再び受賞(宮﨑作品としては、過去に「もののけ姫」(97)「千と千尋の神隠し」(01)「風立ちぬ」(13)が選出され、「千と千尋の神隠し」はその後、第75回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞を受賞)。日本が誇るアニメーションが、この映画祭を皮切りに、世界へ羽ばたいている。
「果てしなきスカーレット」は、11月21日日本公開、12月12日からアメリカ公開。
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