【1月30日はクリスチャン・ベールの誕生日】変幻自在の魅力が楽しめるディズニープラス配信作品3選
2023年1月30日 07:00

本日1月30日はイギリス出身の俳優、クリスチャン・ベールの49歳の誕生日。「ダークナイト」3部作のブルース・ウェイン/バットマン役でおなじみの彼は、壮絶な役づくりでも知られ、不眠症に悩まされる主人公を演じた「マシニスト」で30キロ、薬物に依存する天才ボクサーを演じた「ザ・ファイター」で13キロの減量に挑んだかと思えば、「バイス」では元米副大統領ディック・チェイニーに扮するために20キロ増量して撮影に臨んだ。作品ごとに、全く異なる顔を見せてくれるベールの“変幻自在”な魅力が楽しめるディズニープラス配信作品3本をご紹介します。

1966年のル・マン24時間耐久レースで、絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いたドラマ。元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受け、常勝チームのフェラーリを超える新車の開発と優秀なドライバーの獲得を求められていた。そんな彼が口説いたのが、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズ。シェルビーは、上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れ、ふたりは力を合わせて数々の困難を乗り越えていく。「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が控えるジェームズ・マンゴールドが監督を務めた。

ベールが演じたのは、性格に難がある天才ドライバーのマイルズ。能力はトップクラスだが、頑固で偏屈で極度の皮肉屋。少し我慢さえすればうまくいきそうな物事や人間関係をこじらせる天才でもある。ゆえに、レース業界から無視を決め込まれており、“時代遅れ”のレッテルを貼られている。ベールは相棒となるシェルビー(マット・デイモン)と衝突しながらも、屈辱を晴らし、奇跡の大逆転を目指してひた走る姿を、圧倒的な存在感で体現してみせる。初共演を果たしたデイモンとの遠慮のないぶつかり合いも、作品の大きな見せ場となり、豊かな化学反応を引き起こしている。

クリス・ヘムズワース演じる雷神ソーの活躍を描いた、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の「マイティ・ソー」シリーズ第4作。「アベンジャーズ エンドゲーム」後の世界を舞台に、“神殺し”の異名を持つヴィランとの戦いを描く。最強の敵サノスとの激闘を経て、自分を見つめ直すソーの前に、神々のせん滅をもくろむヴィラン・ゴアが出現。ソーやアスガルドの新たな王となったヴァルキリー(テッサ・トンプソン)は、ゴアを相手に苦戦を強いられる。監督は前作「マイティ・ソー バトルロイヤル」から引き続き、タイカ・ワイティティが務めている。

DCのアイコンであるブルース・ウェイン/バットマン役で知られるベールが、MCUに電撃参戦! しかも、最強最悪のヴィランである“神殺し”のゴア役で、マーベルヒーローたちの前に立ちはだかる。本作でもストイックな役作づくは健在で、全身真っ白な姿に、異様で不気味な雰囲気と迫力満点のオーラを醸し出す。娘を死なせた恨みから、全宇宙の神々のせん滅を目指すという、複雑で悲哀のこもったキャラクター像も、ベールだからこそ説得力あるものになった。本人も「クレイジーで素晴らしいキャラクターを演じられて本当に楽しかったよ」と、確かな手応えを示している。

「世界にひとつのプレイブック」「アメリカン・ハッスル」のデビッド・O・ラッセル監督が、ベールをはじめ、マーゴット・ロビー、ジョン・デビッド・ワシントンら豪華キャストを多数迎え、史実とフィクションを巧みに交えながら、巨大な陰謀に巻き込まれた男女3人のてん末を描いたクライムストーリー。1930年代のニューヨークを舞台に、「何があってもお互いを守り合う」と誓い合い、固い友情で結ばれていたバート(ベール)、ハロルド(ワシントン)、ヴァレリー(ロビー)の3人が、殺人事件の濡れ衣を晴らすため、ある作戦を思いつくが……。

義眼の医師バートを演じたベールは、ここでも驚異の肉体改造を実施。戦争で怪我をした姿を再現するため、なんとコルセットで身長を約5センチ縮めて演じているのだ。ベールが第83回アカデミー助演男優賞を初受賞した「ザ・ファイター」でもタッグを組んだラッセル監督は、「クリスチャンの演技は魔法のようだ。声や立ち姿まで徹底して役になりきる」と感嘆の声をあげ、共演したワシントンも「クリスチャンの変身は見事だ。普段の彼は姿を消してしまう」と、感銘を受けた様子。ベールを軸に繰り広げられる、華麗なる会話劇も見逃せない魅力になっている。
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