居眠り磐音のレビュー・感想・評価
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各キャラがたってる。
あらすじ複雑なんだけどざっくり言うと、松坂桃李演じる元武士が銀行の困り事を解決していくって話。
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途中花魁だったり歌舞伎役者だったり極道みたいな人だったりほんとにチョイ役で出てくるんだけどその3人良かった。小さい役なのにちゃんと作り込まれてた。
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その3人だけじゃなくてどのキャラもしっかりキャラが立ってて見応えあった。特に悪役の榎本明すごかった。
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まぁキャラは良いんだけどこの映画の私の感想を一言で言うと、武士すぐ人切るやん。
明朗快活、痛快無比、勧善懲悪の正統派時代劇
1950年代の全盛期東映時代劇を現代風に擬えた作品といえます。
明朗快活、痛快無比、勧善懲悪の、老若男女問わずに感情移入でき、居住まいを正して端坐して臨むのではなく、少なくとも後半の江戸篇は茶の間気分で寛いで気楽に観られるものに仕上がっています。
東映勃興の祖・マキノ光雄氏が掲げた映画に求められる三原則「笑う、泣く、(手に汗)握る」の全てが揃った典型的娯楽時代劇です。
主人公・磐音には暗く哀しい来歴があって江戸に流れ着き、今も過去を引き摺って長屋で孤独に倹しく暮らしています。隣家の人々の暖かい人情と江戸の鯔背な情緒を、沁み沁みと且つ粋に漂わせつつ、物語は風雲急を告げ、悪党と主人公との争闘へと進行します。
主人公は水も滴る容姿端麗の優男、けれど滅法剣の腕が立ち強い。殺気を矯めた一見隙だらけの構えからの鋭い瞬殺の打ち込み。東映時代劇ヒーローのように、ばったばったと並み居る相手を鎧袖一触で凪倒すとはいかないものの、また打ちのめした敵を前にかんらかんらと高笑いはしないものの、実直にして誠実、質実剛健にして温厚篤実な、将に時代劇ヒーローの王道キャラクターがスクリーンに登場したといえるでしょう。松坂桃李は、そのしなやかさ、その嫋やかさ、一方での険しく鋭い眼差しは、主人公・磐音に打ってつけだと思います。相手役となる芳根京子の時代劇適性を見出せたのは収穫でした。不幸な運命に弄ばれる女の哀しみを、言葉少なく仕草で演じていました。ただやや表情が硬く喜怒哀楽が不透明だったのは今後の課題でしょう。
磐音の剣戟は、全て力と力の息詰まる激突になっており、全ての殺陣は生死を賭けた迫真の臨場感に満ちていました。
また家作の設いの長年使い古した深みのある味わい、豪奢ではないが質素で滋味深い風情の家具調度、江戸町人の普段の生活感が隅々に滲み出ています。流石日本映画界最高の美術監督・西岡善信氏の直弟子・倉田智子氏が監修しただけのことはあります。
更にカメラアングルがやや俯瞰気味に撮られているため、人物が尊大で威圧的な印象にはならず、ほぼ観衆と同一目線、又はやや見下ろし加減になって、人物に総じて親近感が持てて自然に感情移入しやすくなっているようにも思います。
何より物語の進行をナレーションやテロップでつないでおらず、カットが流麗に巡っていくのも好感が持てました。
難を言えば、主人公・磐音の深刻で悲愴な来歴が綴られる、前半導入部の豊前関前藩での悲劇の顛末は、磐音の表の表情と裏に抱える複雑な心情を知っておくには必要でしょうが、画調が暗く沈鬱な空気に包まれることにもなっており、此処はある程度端折った方が作品全体の画調とストーリー展開のリズムが軽快になったであろうと愚考します。
ひねりもなく迫力もいまひとつ
松坂桃李は阿部寛主演の「新参者 麒麟の翼」で初めて見た。2012年だったと思う。同作品には松坂桃李の他に菅田将暉、三浦貴大、山﨑賢人、柄本時生などが出演していて、その後の活躍を考えると凄いキャストだったのだが、物語の印象は中井貴一がすべてかっさらっていった感じである。若手俳優たちも頑張ってはいたのだが、如何せん中井貴一の演技が凄すぎて、主演の阿部寛さえ霞んでいた。そんな中で光っていたのが松坂桃李と三浦貴大のふたりだった。
それから7年、本作品では髷を結っての登場である。これがまたよく似合っていて、品のある侍になっていた。しかし木刀の試合と殺陣はいまひとつ。昨年観た「散り椿」の岡田准一の殺陣が最近観た中で一番迫力のある殺陣だったが、松坂桃李の殺陣があのレベルに達するのは時間がかかりそうである。
プロットもいまひとつ。展開にリアリティがないし、急転直下すぎてついていけない。伏線も拾わないので、関前藩での出来事に言及した今津屋主人の言葉は尻切れトンボに終わってしまったし、奥田瑛二演ずる藩のお偉方は何のお咎めもなしだ。
市場原理を無視した田沼意次の政策にも仰天したが、それを守ろうとする今津屋にも驚いた。そして巷で怪演と評価される柄本明の阿波屋有楽斎は単なる悪役ではなく、むしろ反体制の先鋒みたいな両替商であった。まさか有楽町の由来はこの人ではないだろうね。その阿波屋に一杯食わせるシーンもハナから展開が読めて、痛快さはなかった。
他の役者では芳根京子がいまひとつ。演じた奈緒には乙女心も女の優しさも感じなかった。木村文乃のおこんだけが存在感を発揮していた気がする。中村梅雀は落語に出てきそうな大家を好演。
あまりひねりもなく、殺陣のシーンにも迫力がなかったので、途中で眠くなってしまった。佐々木蔵之介の眼光だけが、時代劇らしい鋭さを放っていた。
荒ぶる心があったなら…
磐音、よう来たなぁ。
知らぬまに、磐音の心情が入ってきて
見ているのか、体験しているのか
わからなくなりました。
だから
何度か作中で、込み上げるシーンは
あるのですが、
一番ささったのは、
心身やつれて、たどり着いた
佐々木道場にて、激しい打ち合い後
師範からかけられた言葉。
「よく帰ってきた。」
何ともいえない安堵を得て、
自然と泣けました。
許嫁のこと
友のこと
親のこと
藩のこと
全てを捨てざるえなかった
自分を
受け入れてもらえる
ありがたさに。
時代小説やドラマは、
池波正太郎の鬼平、剣客商売、
司馬遼太郎の竜馬がゆくなどは
読んだり見てたけど、
時代劇のちゃんとした映画を
劇場でみるのは
初めてかも。
見ようと思ったのは、
上記の作品は、
どれも時代劇としては優れていると
思うけど、
強すぎる主人公や特別感が
あまり、
身近に感じられなかったんです。
けれども、
本作は、そこが違った。
磐音は、一介の武士で
強いけどもいつもどこか傷つく。
立身出世ではない。
そして、物語を背負っている。
人に歴史ありといいますが、市井の人々
の描写。そこが魅力です。
そして、
この時代の人を女性や男性を現代と
同じ目線で、地位や財力によって
敬ったり、貶めたりしている
リアリズムがいいと思います。
長期出張中で、
夫のいない家庭の不倫現場に仕立てる
騒動や上司の企み。
生き残った許嫁の最後の居場所の
設定などは、
現代の我々の日常からすると
想像しやすい。
そこからくる、
悲しみ、嫉妬、やるせなさ…
そういうものを、現代臭くさせずに、
構成されてるのがいいです。
ただし、
恋愛観としては、
この時代の男目線なので、
どんなことがあってもそばにいる、守る
という思想がないのが少しテイストが
ちがうところ。
そして、
決定的に今と違い、
現代と隔絶させてるのは、
死生観でしょうか。
殺傷能力が高い武器を常に身にまとい、
死が日常だった世の中での
生き方が伝わりました。
そんな、背景を持ちながらも
本作の見どころとしては、
美しい殺陣による興奮でしょうか。
日本人のDNAなのか、
役目を自覚したとき、
普段とは違う覚醒で
異次元の強さを発揮する磐音に
共感するのです。
とにかく、
エンドソングのMISIAにしても
沁みて沁みて、
しばらく席に座ってました。
一時代を築いた勧善懲悪の時代劇を
越えたエンターテイメント性が
楽しめます。
おすすめ。
王道を行くチャンバラ映画
時代をどう生きる?自分の武器は?
いつもの時代劇と一味違う
比べてしまうと
「空母いぶき」を観に行ったのだが、混んでいたので急遽変更。
余り観る気はなかった。
というのも、NHKドラマ版の大ファンだから。
楽しみに欠かさず観ていた。
磐音は山本耕史しかありえないよ!
結果、やっぱりNHKのドラマはすごいな!と思った。
これまでもそうだった。
NHKでドラマ化したものを映画化すると、どうしても物足りない。
八月の蝉や49日のレシピもそうだった。
映画を観た後にドラマを観たくなってしまう。
松坂桃李、悪くなかった。
殺陣の鋭さは山本には遠く及ばないが、雰囲気はあった。
だが、どうしても全体的に軽いのは否めない。
番頭さんは近藤正臣の貫禄と威厳の一端でも欲しかった。
奈緒は最初は良かったが、終盤のたどたどしい朗読はいただけない。
展開の不可解さと相まって、一気に冷めた。
続編があるなら、DVDでいいかな。
それより、ドラマ版観たい!
掘り出し物で、これからの人の時代劇
ある事情にて故郷を捨てた浪人侍の物語。
鑑賞者の年齢層が高いw
鑑賞前エピソード00の小説を頂きました。
若手俳優がメインな為、シナリオ等は期待せず鑑賞しましたが、意外にも時代劇では凝ったしっかりした内容で観入ってしまった。
松坂桃李は殺陣を難なくこなし、主役もキチンとこなしている。(まぁ。居眠りっぽくは見えないw)
主役を取り巻く人々も豪華で時代劇感があり素晴らしかった。
前半の1人の武士のやっつけ的浅はかさと、MISIAのエンドロール(時代劇に合わない)はマイナス点。
ヒロイン役の芳根京子との行く末も気になり、続編が観たいのは俺だけか?(木村文乃との仲も気になる😖)
続編やるよね?w
地上波放送ではメッキリ少なくなった時代劇。
良き文化を残して行こうという意思がこの映画には伝わって来た。
掘り出し物で観てよかったです。祖父や祖母の影響で時代劇が好きな方、オススメしますよ。
落ちついた、よい時代劇でした
普段はおっとり頼りないが、剣はすご腕、頭も切れる。しかも、毎回肉を切らせて骨を切るような闘いぶり。令和の新しいヒーロー誕生でしょうか。
頼りない所とすご腕な所のギャップを描くなら、最初は道場ではなく、うなぎ屋のシーンの方がよかったと思うのですが、それより奈緒さんに始まり奈緒さんに終わるよう一本スジを通すことで、映画としてまとまったように思います。
時代劇としてとても良い作品でした。
居眠りせずに観れました!!!
うーーん。
ストーリーは置いといて。
アクションシーンをもっと技術的に頑張って欲しかった。
派手に、実写ともっとCGやVFXや時にはアニメも取り入れて。
空中アクションやドラゴンボールみたいに。(笑)
そのうえで、コメディー感がもっとあったらとも思い。
変に、重くしていたり、中途半端な胡散臭さで。なんともかんとも。
小さく、まとまってしまった感が否めなく。なんとなく趣旨などは伝わってきたようなどうなのか?
でもそれを伝えるのに、そこまで時間かけるみたいな。
さらっとやって、ドンパチ、爽快に面白、楽しくまとめて欲しかったみたいな。
なんか、変に、しんみり、微妙な最後の空気に苦笑いでした。(笑)
最後の音楽に助けられたかどうなのか。
個人的には、悪くはなかったとも思いながら、ポップコーンと炭酸で。
今後に期待です。(笑)
抜きすぎ!!!(笑)
最初の設定がえーーーって。
刀を抜きすぎていて。えーーーーーって。
どうせだったら、もっとアクションシーンを派手にやってほしい。
CGとか取り入れて、飛んだり、跳ねたり。(笑)
なんか途中のレートとか胡散臭いけど、どうせだったらもっと胡散臭く。
デフォルメの利かせ方がいまいち。(笑)
まあ、なんかよくわからないけど。
いろいろ大変なのかもと。感じたり。そうは言っても仕方がないと思ったり。
現実を表しているような、表していないような。
よくもわるくも難しいけれども。
ストーリーがすこしクドクテ。
サクサク、ストーリはさらっと。
アクションシーンを派手に、長めに、頑張ってほしい。
キングダムを見た後だと、やっぱりちょんまげかもとか思ったり。
最後の、歌はなんかちょっとおーーーと盛り上がってみたり。
まあ、まあ、まあ。
日本映画としては、良い方では。(笑)
面白いだけにもう少しじっくり見たかった
原作未読。暗い過去のある、普段はおっとりしてる凄腕の侍の話……とまとめると「るろ剣」っぽいけど、実際ああいう「普段は穏やかだけど有事に修羅になる人」が刺さるなら良いと思う。演技も誰も良かった。個人的には敵役の阿波屋の老獪そうだけど小物感ある雰囲気が気に入っている。
暗いエピソードから始まってけど、正直あんま関係ない江戸の話が続いたから、最初の話設定の前ふりだけで終わっちゃうの?とちょっと思った。原作はわからないけど、国元での話が江戸での行動にあんまり活きてない印象。意外と明るくない結末なのは少し驚いた。
坂崎さん(松坂桃李)が有能過ぎたのもちょっと起伏が欲しかったかも(戦闘以外でもトラブル解決能力高すぎる)。面白いけど、もうちょっとじっくり見たかったかなという感じ。
全然どうでも良いが、松坂桃李目が死んでる役が合ってますね……。
本木克英監督の凄腕が見事に発揮された作品。女優陣の気品ある美しさに見惚れる。柄本親子の素晴らしさと殺陣の見事さにも感服。
新しい時代劇ヒーロー?
本木克英監督の時代劇はいつも楽しく見ています。
リアル志向の多い近年の時代劇においては、時代劇の定石と現代性が程よくミックスされたエンターテインメント作になっていて、テンポも良く飽きずに観る事ができます。
主演の松坂桃李の演技もますます充実して、優しさと礼節の中に侍としての厳しさを持った主人公を自然体で見せてくれます。笑顔と泣き顔の美しい男優ですね。
さりげなく脇を固める俳優陣も何気に豪華オールスターで、中でも木村文乃のちゃきちゃき振りや、柄本明の銭ゲバ振りが印象的でした。
どちらかと言えば暗くなりがちな原作を、これだけのエンターテインメント時代劇に仕立てた本木監督の手腕も見事です。
ラストには春風を感じる様な作品でした。
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