座頭市鉄火旅

劇場公開日:

解説

子母沢寛の原作を、「赤い天使」の笠原良三が脚色、「殺人者」の安田公義が監督した“座頭市”シリーズ第十五作目。撮影は「兵隊やくざ大脱走」の武田千吉郎。

1967年製作/92分/日本
原題または英題:The Blind Swordsman's Cane-Sword
配給:大映
劇場公開日:1967年1月3日

ストーリー

行方定めぬ旅の途中、座頭市は偶然、何者かに斬られた足利の親分庄太郎の最期を看取り、旅芸人の一行と共に足利にやってきた。庄太郎亡きあと、県の岩五郎の暴虐に足利の人は難渋していたが、市は岩五郎の賭場に現われ、イカサマの裏をかいて大金をせしめた。ただでは帰さぬと追う子分を見事な居合で斬った市は、居合わせた鍛冶屋の仙造の世話になることにした。元刀工の仙造は市の刀が師匠の作であること、そして刀の寿命が尽きていることを告げた。市は愕然とした。自分の命を守ってきた仕込みが、すでに折れかかっているというからだ。これを機会に堅気になれという仙造の勧めどおり、市は旅篭下野屋で働くことになった。そこには庄太郎の息子清吉と姉のお志津がいたが、実はお志津は仙造の実の娘で、庄太郎の養女だったのである。そのお志津に好色な関八州見廻役桑山が目をつけ、お志津の望みである庄太郎一家の再興を餌に近づいてきた。一方、仙造は一世一代の名刀を作ることを悲願に、二十年ぶりに鋼を鍛えていたが、桑山はそれにも目をつけ、岩五郎に密かに狙わせていた。ある日、岩五郎の子分は仙造を殺し刀を奪っていってしまった。そのうえ、庄太郎一家を再興されては困る岩五郎は、清吉をも殺してしまった。しかも、お志津は桑山の許に連れていかれた。市は仙造の家に預けてあった仕込みを手にすると、桑山の屋敷に駈けつけ、桑山を斬ってお志津を救い出したが、その時、仙造が殺される前に、新刀を市の仕込みにすり替えていたのを知った。市は亡き仙造の心に感謝し、待ち受けるやくざ共を斬りまくり、岩五郎をも斬った。翌朝、誰にも告げずに、再び旅に発った市の手には、新刀の仕込みが握られていたのである。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5闇の中に浮かび上がる座頭市の圧倒的なカッコよさ

2024年5月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なんだこれ?
スゲェ、カッコイイじゃん!!
というのが正直なところ。

子どもの頃、座頭市はもちろん知っていたし、みんなでチャンバラごっこをする時にはマネしてたし、その時だって子ども心に、カッコよさを感じていたのだと思うが、映画としてキチンと向き合ったのは、今回が初めて。

こんなに闇が深く描かれていたとは知らなかった。今のドラマではあり得ないくらい、灯火のわずかな光に照らされて浮かびあがった、勝新太郎の顔が持つ圧倒的なインパクトに痺れる。

話の流れや背景については、エピソードごとの場面場面で、説明セリフを端的に用いて、スッと観客に飲み込ませてから、魅せる殺陣の部分は、たっぷりと間や緩急をとって最大限に盛り上げる。もう「なんてスマートな!」と驚いてしまった。

昭和の大スターここにありを、心から堪能できる作品だった。

水前寺清子や、東野英治郎、藤田まことなど、懐かしい面々が観られたのもうれしかった。

BS12で鑑賞。次回も楽しみ!

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sow_miya

2.5かっこいい殺陣!多分、アニメよりも日本映画の誇れる特徴だと思う。

2022年10月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

人情が正義の為に発揮される。
座頭市も正義の味方。なんか、生温いが仕方ない。悪い奴がのさばる映画を、わざわざ作る事もないからね
『目がないから目が回らないんだよ』?

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マサシ

4.0若い頃の水前寺清子。演技力はそれほどでもないが、「いっぽんどっこの唄」の歌がかなりいい。

2021年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

3.5市と刀

2021年6月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

単純

興奮

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近大

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