ALWAYS 三丁目の夕日’64

劇場公開日:

解説

西岸良平のコミックを原作に、昭和30年代の東京下町に暮らす人々の悲喜こもごもを描いた人気シリーズ第3作で、シリーズ初の3Dで製作。前作「ALWAYS 続・三丁目の夕日」(2007)から5年後となる昭和39年を舞台に、それぞれ人生の転機を迎える夕日町三丁目の住民たちの姿を描く。戦後19年がたち復興を遂げた日本は高度経済成長の真っただ中で、東京オリンピックの開催もひかえ熱気に沸いていた。夕日町三丁目に暮らす茶川家には間もなく家族が増える予定で、鈴木オートの事業も好調。それぞれに賑やかな日々を送っていたが……。

2012年製作/144分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2012年1月21日

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(C)2012「ALWAYS 三丁目の夕日‘64」製作委員会

映画レビュー

2.5意外にファミリー向きでない家族もの

2012年2月22日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

ママシネマ(子連れOK上映会)で観てきました。他のレビューでも書きましたが、いわゆるママシネマは従来の親子上映会とは性質が異なり、主役はどちらかというと大人のようです。ここ最近の上映作品は「ミッション・インポッシブル」「もののけ島のナキ」「リアル・スティール」「ハッピー・フィート」「ステキな金縛り」「ロボジー」「マジックツリーハウス」「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」…など。そんな中での本作。確かに、ママシネマに合いそう…と思っていましたが、なかなかどうして、意外な結果でした。(ちなみに、会場は比較的盛況。作品を反映してか、夫婦での参加や孫連れなど、お客の幅も広かったです。)
まず、上映時間。2時間越えは子どもにはかなり厳しいです。…というのは、まあ初めからわかっていたことでありまして。とはいえ、余韻や勿体をある程度整理すれば、2時間以内にすっきりと収まるように感じました。改善の余地あり、かと。
そして何より、子どもの平安な時間を妨げる伏兵は、あろうことか心優しい三丁目の住人たちでした。堤真一演じる頑固オヤジ・鈴木オート社長や吉岡道隆演じる売れない小説家・茶川など、彼らはすぐに怒ったり泣いたり叫んだりします。以前のママシネマ上映作品「僕らは世界を変えることができない」での戦闘シーンではまったく動じなかった息子が、堤真一の怒鳴り声や吉岡秀隆の絶叫のたびにビクッと覚醒してしまい、その都度いちからあやし直しです。ママシネマは通常より音を抑えており、聞き取りづらいセリフもありました。そんな音量でもインパクト十分の感情吐露…。通常上映ではさぞや、と思います。
さらに。孫連れならばクリアできそうですが、親世代は60年代をリアルタイムに知っているわけではありません。そのため、子どもの質問に答えきれない、興味関心を引くような言葉を掛けられない…という難点がありました。
だめ押しが、小雪演じる茶川の妻の出産にまつわるあれこれ。陣痛騒ぎといよいよの出産、新生児と父親の御対面…。ごく最近の「経験者」にあっては、「いくらフィクションとはいえ違うでしょ」「それで新生児はありえないでしょ」という突っ込みは避けられず。ぐずる子を抱いて気持ちに余裕がなくなっていることもあり、若干名冷ややかな失笑が起きていました。
…といったハードルを何とか乗り越え、最後まで付き合ってくれた息子に感謝しています。途中退場組もかなりいましたので。ちなみに、次のママシネマは、「ドラえもん」だそうです。…ふむ。そうきますか。

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cma

3.5日本は、こんなにも豊かだった

2020年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「三丁目の夕日」シリーズ3作目で、初めて3Dで製作されたのが今作。
3Dで製作する意味があったのか否か、その辺の解釈は横に置いておくとして…
高度経済成長期の真っただ中にあった日本は、こんなにも豊かだったのか。
現代とどちらが便利か不便かという話ではない。
「この時代を生きてみたかった」と思わせることが出来たのであれば、今シリーズは成功といって良いのではないだろうか。
それにしても、ロクちゃんのその後を見てみたいという気もするのだが……。

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大塚史貴

3.0終盤、涙を誘われたものの、ラストシーンには…

2025年2月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

西岸良平ファンとして、
シリーズ前2作品に続いてようやくの初鑑賞。

当時あった月刊少年雑誌の
「冒険王」+「少年」+「少年ブック」
=「冒険少年ブック」のような雑誌名には
ニヤリだったり、
オリンピックも含めた
1964年に誘う作風の中、
映画でのテーマを探りながら観ていた。
そして徐々に、茶川への父の想いや、
多分、六さんに言い寄る医師が
悪人の雰囲気を漂わせながらも、
実は良い人なんだろうとの予想から、
例えば、
山本周五郎の「柳橋物語」のように、
人の本当の想いへの見極めの難しさが
一つのテーマなのかなと想像しつつ
鑑賞を続けた。

そして、
出世や社会的成功に幸福があるのではなく、
思い遣りや他人への奉仕による幸福論
へ導いているようにも。

終盤は、小雪の出産や
六さんの結婚等の連続で涙を誘われ、
人の幸福を見ることは嬉しいばかりなので、
涙、涙の盛り上がりになっていた。

しかし、それにも関わらず、
わざわざラストに持ってきた茶川師弟の扱い
が分からない。
息子の成長のためと、
父の突き放した想いを知った茶川さんが、
どうしてそれを踏襲した形で
淳之介を家から追い出す明確な設定に
しなかったのか?
ネットの解説の中には、
茶川は父親と同じ想いで淳之介を、
との記載もあったが、
私にはとてもそのような演出や演技には
見えなかった。
更には、淳之介が茶川の想いを
知っているかのように彼に語るエンディング
にしたのは、
亡くなってから親の想い知った茶川からは
進歩した淳之介としたかったのか、
私には、まとまりの悪さが気になる
エンディングに感じる。

前作までは、鈴木社長や茶川さんを中心と
する原作とは異なるキャラクターアレンジが
ストーリー的に
上手くリンクしていたものの、
この作品では、後半に進むに従って、逆に
前半にまで遡る違和感に繋がってしまい、
また、冒頭とラストは1作目の踏襲という、
あたかもアイデアが尽きてしまったような
印象の演出に感じたのは残念だった。

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KENZO一級建築士事務所

5.0茶川の親父さんの親心に涙が止まらない大傑作

2025年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

公開当時劇場で見ました。茶川の親父さんの葬儀の際、実家の自室に久しぶりに帰った茶川が目の当たりにしたのは、本棚に綺麗に収納された自身の著作の数々。それを茶川を勘当したハズの親父さんが全て著作を読んだうえで、感想を一つ一つ添えて誰よりも応援していたことを茶川は親父さんの死後初めて知り、震えながらその本棚をぶっ倒すシーンは何度見ても泣けるものです。劇場での初見時、不覚にも大泣きしてしまいました。
茶川は自身の育てた淳之介にも、結局親父さんと同じ対応を取ります。そのことが、親子の在り方について実に人情味あふれる表現をしており、また泣かせるのです。
3部作の最後を飾る本映画は、締めくくりに相応しい大傑作と言えるでしょう。

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てつ

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