「ファンタビ」1作目、キャスト・吹き替え声優・魔法動物 ニュート役は誰?
2022年3月31日 11:30
J・K・ローリングによるベストセラーファンタジー小説「ハリー・ポッター」(以下「ハリポタ」)シリーズ。2021年は、映画版第1弾「ハリー・ポッターと賢者の石」公開から20周年を迎えるアニバーサリーイヤーとなりました。
そんな「ハリポタ」と世界観を共有し、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーを主人公にした新たな映画「ファンタスティック・ビースト」シリーズ(以下「ファンタビ」)が、16年に誕生しました。
4月8日のシリーズ第3弾「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」の公開を前に、日本テレビ系「金曜ロードショー」では、過去2作を2週連続で放送! 第1弾「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(2016)が4月1日、第2弾「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(18)が同月8日にラインナップされています。
そこで本記事では映画.com編集部が、第1作の俳優やあらすじ、登場する魔法動物、日本語吹き替え版声優などをご紹介。ニュート役を演じたエディ・レッドメインや、ニフラー、ボウトラックルといった魔法動物などなど、盛りだくさんでお届けします。
物語の舞台は、「ハリー・ポッターと賢者の石」の約70年前の1926年。未知の幻獣を求めて世界中を旅している魔法動物学者ニュート・スキャマンダーは、米ニューヨークにたどり着く。しかし、魔法のトランクに詰め込んでいた魔法動物たちが逃げ出してしまい、魔力を持たない人間(ノー・マジ、イギリスではマグルと呼ばれる)たちに魔法が露見することを恐れるアメリカ合衆国魔法議会(MACUSA)のお尋ね者に。さらに、ノー・マジが相次ぐ怪現象を「魔女のしわざ」として警戒し、魔法の根絶を目的に結成した秘密結社・新セーレム救世軍の暗躍で、事態は思わぬ方向へ転がっていく。
「ハリポタ」で、ホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書「幻の動物とその生息地」の編纂者として名前が登場した魔法動物学者ニュート。魔法動物をこよなく愛する変わり者で、魔法のトランクのなかに広がる家のなかで、さまざまな魔法動物を世話しています。
優秀で誠実ですが、おっちょこちょいな一面も持ち、シャイな性格。人間といるよりも動物たちに囲まれているほうが落ち着くようです。学生時代はホグワーツでハッフルパフ寮に所属し、ダンブルドアの下で学びました。
演じるエディ・レッドメインは、英ロンドン出身の実力派俳優。10代の頃はモデルとして活動するかたわら、ウィリアム王子と同級生だった名門イートン校からケンブリッジ大学へと進学した秀才としても知られています。舞台でキャリアを積み、数々の演劇賞を受賞後、ミュージカル映画「レ・ミゼラブル(2012)」で、コゼットと恋に落ちるマリウス役でブレイク。
“車いすの天才物理学者”として知られるスティーブン・ホーキング博士を演じた「博士と彼女のセオリー」(14)で、第87回アカデミー主演男優賞に初ノミネートされ、受賞を果たしました。続く「リリーのすべて」(15)では世界で初めて性転換手術を受けた画家を演じ、再び第88回アカデミー主演男優賞にノミネートされました。
撮影中のインタビューで、レッドメインは魔法動物学者に扮するにあたり、「動物学者や野生動物を追跡している人たちに会って、彼らがどうやって動物たちと触れ合っているかを観察した」と語っていました。さらには、「自然や魔法動物に精通しているから、動物たちの力を借りることができるし、動物たちもニュートになついているんだ。僕はニュートが大好きだし、みんなも彼を好きになってくれたら嬉しいな」と、役への愛着をのぞかせていました。
ティナことポーペンティナ・ゴールドスタインは、アメリカ合衆国魔法議会(MACUSA)で働く、正義感の強い魔法使い。もともとは闇祓い(闇の魔術と戦うエリート捜査官、オーラーとも呼ばれる)でしたが、何やら事情がある様子……。優秀ですが、ニュートと同じく不器用な一面も。ニュートが魔法動物を逃がした現場を目撃したため、彼をMACUSAへと連行します。
演じるキャサリン・ウォーターストンは、ロンドンで俳優一家の娘として誕生。「インヒアレント・ヴァイス」(14)の主人公の元恋人役で一躍注目を浴びます。その後、「スティーブ・ジョブズ」(15)、「エイリアン コヴェナント」「ローガン・ラッキー」(ともに17)など、話題作に次々と出演しています。
2016年11月11日にニューヨークで開催されたワールドプレミアで、ウォーターストンは「ティナの好きなところは、彼女が自分を売り込むのが上手くないところ。すごく能力のある女性なのに、誰も彼女がどれだけデキる人間なのか理解していないの」と分析しています。
ジェイコブは、もともと缶詰工場で働いていましたが、一念発起してパン屋を開店させようと奮闘する非魔法族(ノー・マジ)の男。ある日、パン屋への融資を頼むためにやってきた銀行でニュートと出会い、魔法界へと誘われていきます。
演じるダン・フォグラーは、米ニューヨーク・ブルックリン出身。舞台俳優としてキャリアをスタートさせ、ブロードウェイデビューを果たしたミュージカル「The 25th Annual Putnam County Spelling Bee」で、05年のトニー賞最優秀主演男優賞などを受賞。その後、映画出演が増え、「燃えよ!ピンポン」(07)、「ファンボーイズ」(09)、「ベアリー・リーサル」(15)など、コメディ作品を中心に活躍しています。
フォグラーいわく、ジェイコブは「社交的で、ニューヨークの地理に詳しく、ニュートにはないものを持っている」。魔法使いとノー・マジ、お互いに足りないものを補い合って、ニュートとジェイコブは最高のバディとして活躍し、強い友情が芽生えていきます。
ティナの妹で、相手の心を開き、思考や記憶を読み取る“開心術”に長けた魔法使いクイニー。ティナが家に連れてきたニュートとジェイコブを、華麗な魔法で作った料理であたたかくおもてなし。生きる世界が違うと分かっていながらも、優しいジェイコブに惹かれていきます。
演じるアリソン・スドルは、シアトル生まれ、ロサンゼルス育ち。「アリソン・モンロー」の名義で映画2本に出演した後、07年に「アリソン・スドル」として犯罪捜査ドラマ「CSI:ニューヨーク」で本格的に女優のキャリアをスタートしました。同年、「ア・ファイン・フレンジー」の名義でシンガーソングライターとしてもデビュー。ドラマ「トランスペアレンツ」(14)、「DIG 聖都の謎」(15)などを経て、本シリーズのクイニー役に抜てきされ、ハリウッド大作に初出演を果たしました。
インタビューで、スドルが「ほかの魔法使いたちはつえを使って魔法をかけるけど、クイニーの魔法は彼女のなかで起こっているの。彼女は人々に対する理解が深いし、昔ながらの呪文よりも人の心を理解する能力に頼っているのは、魔法の世界ではとても変わっているわね」と明かす通り、クイニーの“開心術”は、物語のカギになっていきます。心を読むことができるクイニーと、ピュアなジェイコブの恋、果たしてうまくいくのでしょうか……?
ちなみに「ハリポタ」では、闇の魔法使いヴォルデモートに心を読まれないよう、開心術に抵抗する手段として、セブルス・スネイプがハリーに閉心術を教えていました。
グレイブスは、MACUSAの魔法保安局長官で、トップクラスの実力を誇る凄腕の闇祓い。ピッカリー議長の下で活躍し、ティナやニュートの前では断固とした態度をとる一方、裏では魔法の根絶を目論む秘密結社・新セーレム救世軍のために働く青年クリーデンスに近付くなど、怪しい動きも見せます。
首には、「ハリポタ」に登場する“死の秘宝”のシンボルがデザインされたネックレスをかけていますが、果たして……?
演じるコリン・ファレルは、ダブリンの演劇学校を経て、「タイガーランド」(00)で高く評価されます。その後、「ジャスティス」(01)や「マイノリティ・リポート」(02)などハリウッド作品に抜てきされ、「ニュー・ワールド」(05)、「マイアミ・バイス」(06)、「ロブスター」(16)などに主演。「THE BATMAN ザ・バットマン」では、ゴッサム・シティの闇に通じる悪役ペンギンを演じています。
「ハリポタ」の90年代のイギリスを離れ、本作では20年代の米ニューヨークが舞台。魔法の杖などのアイテム、「ルーモス」「アロホモラ」などの呪文の数々、魔法界に誘われるおなじみの音楽など共通点が多数あります。
また一方で、石畳が敷きつめられ、レトロな雰囲気漂うニューヨークの街並み、イギリスの魔法省とは一味違うMACUSA、ダークで不気味な物語など、独自の世界観も魅力的。人里離れたホグワーツとは違い、非魔法族(ノー・マジ)の世界のすぐそばで暮らしている魔法使いたちが描かれるため、リアリズムがより増しているように感じられます。
スタッフ陣は、「ハリポタ」の原作者であるローリングが、初めて映画脚本を担当。「ハリポタ」の第5作「不死鳥の騎士団」から最終作「死の秘宝 PART2」までを手がけたデビッド・イェーツが監督、シリーズ全作品に携わってきたデビッド・ハイマンが製作として続投しています。つまり「ハリポタ」の世界から地続きで、ファンへの細かい目配せがちりばめられた、新たな物語が誕生しているのです!
本シリーズのもうひとりの主人公とも言えるのが、ニュートが世界中を旅するなかで発見し、魔法のトランクのなかでともに暮らしている魔法動物(ファンタスティック・ビースト)たち。「ハリポタ」にも、ケンタウロス、ユニコーン、ドラゴン、そしてワシの頭と翼、馬のような胴体を持つヒッポグリフ(ニュートの母はヒッポグリフのブリーダーとしても知られる)など、さまざまな動物が登場しました。
このパートでは、思わず「現実世界にもいたらなあ……」と夢見てしまう魔法動物たちの魅力をまとめてみました。
つえの材料になる木に住んでいる、木の森番。体長は最大20センチメートルで、長く鋭い指を持ち、カギを開けることができる。体は樹皮と小枝でできているので、見つけるのは難しい。性格は大人しいが、住みかの木に危害が及ぶと豹変し、指で敵の目玉をくりぬく。
劇中では、ニュートの胸ポケットにいつも入っている、甘えん坊のボウトラックル「ピケット」が登場。16年11月22日に東京・表参道で行われたスペシャル・ファン・ナイトでは、レッドメインがマイクにつけられたボウトラックルの模型を愛おしそうに撫でるというほほ笑ましい光景も見られました。
長い鼻で穴を掘り、キラキラ光るものなら何でも好む性質を持つ、モグラに似た生き物。温和で愛情深い気質で知られるが、家具を破壊する可能性があるため、室内での飼育には向かない。巣は最も深いところで地下6メートルにも及ぶという。
宝石やアクセサリーや金貨など、光るものを見つけたら集めずにはいられない! 銀行と宝石店を舞台にした、ニフラーとニュートの銀行と宝石店での追いかけっこには、つい笑いがこみ上げるはず。光りものを追うすばしっこさや、鼻をヒクヒクと動かす仕草が、抱きしめたくなるほどキュートなんです。
ちなみに追いかけっこは、イェーツ監督が「視覚的にも遊び心のある楽しいシーンを入れたい」と現場で提案して作り上げたという、こだわりのシーン。「ニュートがニフラーを追いかけて宝飾店でドタバタを繰り広げるシーンがあるけれど、あれは元々脚本には描かれていなかったんだ。あのシーンは、自分が好きだったサイレント映画の影響も受けている」と明かしています。
極東地域で多く見られる、サルに似た大人しい草食動物。脅されると姿を消し、熟練の魔法使いにしか見つけられなくなる。毛に隠れがちだが、憂いのある大きな黒い瞳を持ち、すぐ先の未来を予知する能力を持つ。
ニュートは目に見えないデミガイズを、ニューヨークの街からどのように見つけるのでしょうか……?
不死鳥によく似たアメリカの魔法鳥。危険を察知し、飛びながら嵐を作り出す。ネイティブ・アメリカンの伝説の鳥としても有名で、多くの部族の神話にも登場しているという。
ニュートは、密輸されエジプトで鎖につながれていたサンダーバードの「フランク」を故郷アリゾナに返すため、保護していました。
飾り針、蛇のような胴体を持つ2本足の有翼生物。空間にあわせて、体の大きさが変わる性質を持つ。近付くもの全てに対して攻撃的で、柔らかい純銀の殻でできた卵を守るための攻撃が最も激しい。
伸縮自在なオカミーを捕まえるための“作戦”には、ドキドキすること間違いなし!
アフリカに生息する、サイに似た大型&強力な生き物。体重は1トンにもなり、皮膚は厚くて硬く、ほとんどの呪文をはねつける。刺激しなければ攻撃してくることはないが、あらゆるものを貫く角と体内に蓄えた毒液があるため、標的となったらひとたまりもない。
ニュートが発情期のエルンペントを惹きつけるために見せる、“求愛ダンス”が見どころ。本シーンはレッドメインも苦労したようで、「ダンサーや振付師と一緒に野鳥の求愛ダンスの動画を見て、何時間も研究したよ。撮影ではものすごく恥ずかしいダンスを披露した。あの映像が流出したら僕の俳優生命は終わりだ……というか社会的にも終わるだろうな」と、赤面しながら振り返っています。
ニュート・スキャマンダー/宮野真守
ポーペンティナ・ゴールドスタイン(ティナ)/伊藤静
ジェイコブ・コワルスキー/間宮康弘
クイニー・ゴールドスタイン/遠藤綾
クリーデンス・ベアボーン/武藤正史
パーシバル・グレイブス/津田健次郎
5部作になるといわれている「ファンタスティック・ビースト」シリーズ。最新作となる第3弾「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」が、4月8日から公開されます。「ハリポタ」では描かれなかった、ミステリアスなダンブルドアの過去と秘密が紐解かれ、闇の魔法使いグリンデルバルドとのつながりも明らかに……? 既報の映像では、ホグワーツの大広間、クィディッチの試合で使用する金のスニッチ、隠し部屋である「必要の部屋」などが映し出されており、これまで以上に「ハリポタ」とのリンクが気になるところ!
また6月からは、原作シリーズに続く8番目の物語で、「死の秘宝」から19年後の世界を描く舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」が、東京・TBS赤坂ACTシアターで開幕(※プレビュー公演は6月16日~7月7日、本公演は7月8日から)。藤原竜也、石丸幹二、向井理がトリプルキャストで、3人の子を持つ父となったハリーを演じ、そのほか厳しいオーディションを勝ち抜いたキャスト陣が集結します。
そして23年前半には、東京・練馬区の「としまえん」跡地に、「ワーナーブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ ハリー・ポッター」がオープン予定。約3万平方メートルの広さを持つ施設に、「ハリポタ」「ファンタビ」からなる「ウィザーディング・ワールド」の印象的なシーンセットなどが展示され、来場者は映画の舞台裏の秘密を学ぶことができるそう。こちらも待ち切れないですね!
・4月8日 「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(本編ノーカット)
・4月15日 特別編集版「本庁の刑事恋物語~結婚前夜~」
・4月22日 「名探偵コナン 緋色の弾丸」(本編ノーカット、初放送)
・4月29日 「魔女の宅急便」(ノーカット)
・5月6日 「耳をすませば」(ノーカット)
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