福山雅治、俳優として初受賞 第35回ヨコハマ映画祭表彰式に出席
2014年2月2日 20:06
[映画.com ニュース] 第35回ヨコハマ映画祭の表彰式が2月2日、横浜・関内ホールで行われ、福山雅治、真木よう子、リリー・フランキー、二階堂ふみら2013年の日本映画界を代表する顔ぶれが一堂に会した。
「そして父になる」、「真夏の方程式」で主演男優賞に輝いた福山は、演技での賞は初めて。ステージ前に殺到したファンの花束を丁寧に受け取り、「よもやこんなに花束を受け取ることになるとは…。(スピーチまで)お待たせして申し訳ありません。でも、ファンの方の熱い思い、映画に対する愛情を知ることができ、すごく光栄です」と喜びをかみしめた。
パシフィコ横浜でのコンサートが毎年末の恒例になっているだけに、横浜への思い入れも強く、昨年末の公演の時点で今回の受賞を知らされており、ステージで声高らかに報告したという。そのことを司会の襟川クロさんに暴露されると、「めったにないことなので、なるべく自慢したかった」と照れながら“自白”した。
真木は、「さよなら渓谷」で主演女優賞を受賞。同作では2013年の映画賞を総なめの勢いだが、「本当にやりがいのある役で、この上ない喜びです。この先も作品や役、スタッフや共演者との素晴らしい出会いを求めていきたい」とさらなる意欲を見せた。
「そして父になる」にも出演している真木と、同作と「凶悪」で助演男優賞を受賞したリリーがステージ上で久しぶりのそろい踏み。真木が、撮影現場で子役に最もなつかれていたのがリリーだったと明かすと、福山が「悔しくて、何とか気をひこうと、以前『ドラえもん』の主題歌を歌ったことがあったので、そのCDを子どもたちに渡した。あれはやって良かったです」と“父になる”ために取った戦略を披露。リリーは、「あれはズルかったよねえ」と茶化し気味に振り返った。
さらに、クライマックスで福山が号泣するシーンは台本にあったものの、途中で撮影しないことになったため、真木が是枝裕和監督に「絶対にあった方がいい(シーン)」と直談判したという。リリーは「あの時、よう子ちゃん、真剣に怒っていたよね。俺も一番グッときたシーンだけれど、ビックリした」と明かし、福山が「そういうことで撮るだけ撮って、後は監督にゆだねようということになったんです」と説明した。
リリーは、「凶悪」で共演したピエール瀧と助演男優賞を分け合っているが、「ピエールではなく、私を選んでくれて何より」と満足げ。さらに、「ピエールとは20年以上前に知り合って仲はいいけれど、この前、あいつがある映画賞で賞品に車をもらったと言っていたので、今度会った時はクツに画びょうを入れてやろうと思う」と話し、会場の爆笑を誘った。
また、「地獄でなぜ悪い」、「箱入り息子の恋」で最優秀新人賞を射止めた星野源は、くも膜下出血で昨年6月末から休養中だったが、この日が復帰の舞台に。「バッチリ治りました。医者からもK-1(立ち技格闘技の総合大会)に出る以外は何をやってもいいと言われた。今は早く芝居がしたい気持ちが強い」と完全復活をアピールしていた。
なお、第35回ヨコハマ映画祭の各賞は以下の通り。
監督賞:森崎東「ペコロスの母に会いに行く」
森田芳光メモリアル新人監督賞:白石和彌「凶悪」、中野量太「チチを撮りに」
脚本賞:是枝裕和「そして父になる」
撮影賞:浜田毅「ペコロスの母に会いに行く」
音楽賞:安川午朗「凶悪」「フィギュアなあなた」「草原の椅子」など
主演男優賞:福山雅治「そして父になる」「真夏の方程式」
主演女優賞:真木よう子「さよなら渓谷」
助演男優賞:リリー・フランキー「そして父になる」「凶悪」
助演女優賞:二階堂ふみ「地獄でなぜ悪い」「四十九日のレシピ」「脳男」、渡辺真起子「チチを撮りに」「だいじょうぶ3組」「おだやかな日常」など
最優秀新人賞:三吉彩花「旅立ちの島唄 十五の春」「グッモーエビアン!」、星野源「地獄でなぜ悪い」「箱入り息子の恋」、黒木華「舟を編む」「草原の椅子」「シャニダールの花」「くじけないで」
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