猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)

劇場公開日:

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)

解説

名作SF映画「猿の惑星」をリブートした「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」に続くシリーズ第3弾。高度な知能を得た猿と人類が全面戦争に突入してから2年。猿たちを率いるシーザーは森の奥深くの砦に身を潜めていたが、ある晩、人間たちの奇襲を受けて妻と長男の命を奪われてしまう。敵の冷酷非道なリーダー、大佐への復讐を誓ったシーザーは仲間たちを新しい隠れ場所へ向かわせ、自らは3匹の仲間を連れて大佐を倒す旅に出る。道中で出会った口のきけない人間の少女ノバや動物園出身のチンパンジー、バッド・エイプも加わり、一行はついに大佐のいる人間たちの基地にたどり着くが……。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのゴラム役で知られるアンディー・サーキスが前2作に続いて猿のシーザー役をパフォーマンスキャプチャーで演じる。大佐役は「ハンガー・ゲーム」シリーズのウッディ・ハレルソン。第2作に続き「クローバーフィールド HAKAISHA」のマット・リーブスが監督を務める。

2017年製作/140分/G/アメリカ
原題または英題:War for the Planet of the Apes
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2017年10月13日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第90回 アカデミー賞(2018年)

ノミネート

視覚効果賞  
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(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

映画レビュー

4.0オリジナルを越えていく決意

2017年10月31日
PCから投稿

興奮

知的

オリジナルの『猿の惑星』に繋がっていく前日談なのかと思いきや、独自の大河ドラマとして発展していった今回のシリーズが、いよいよ佳境。評判もよくヒットもしているのだから、まだまだ続くかと思いきや、一旦ちゃんとストーリーに決着をつけてきた。 マット・リーヴスが監督を引き継いでから、明らかに人間より進化した猿側がメインになっていったが、人でないものを主人公にして、実写でここまでちゃんとドラマとして楽しめるのは凄い。技術面もそうだが、アンディ・サーキスを筆頭にしたモーションキャプチャー俳優たちには相応の演技賞があっていい。 そしてオリジナルから名前を引き継いだキャラクターたちが出てくるのはオールドファンの心をくすぐるが、役割が異なることで、また違う未来像が開けているのだと感じさせてくれるのがいい。世代を重ねていくこの先の物語も、できることなら観てみたいものである。

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村山章

4.0リーダー不在の時代にシーザーの勇姿が眩しい

2017年10月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

オリジナルの1作目から半世紀。間を置いて続いてきたSFシリーズは、遂にパフォーマンス・キャプチャーという最先端技術を得て演技力を手に入れた猿たちが、素顔で演技する人間の俳優たちを完全に凌駕して、もしかしたら1作目のラストに繫がるのか?つまり、再リブートの可能性もあり得なくもないと感じさせて、一応幕を閉じる。描くのは、人類が開発した妙薬によって高い知能を得てしまった猿たちが、その人類によって抹殺されようとする強烈な皮肉と、そこから立ち上がろうとするシーザーが垣間見せる理想のリーダー像だ。種族繁栄のために自己を犠牲にしようとするシーザーの有り様に、リーダー不在が極まる今の時代が重なって見えるのは、愚かな一国民の幻覚だろうか?

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清藤秀人

4.0言葉を失う人類が平和をもたらす“新種”であるという皮肉

2017年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

興奮

シーザーたちが旅の途中で遭遇する人間の少女は、人類を激減させたウイルスの影響なのか、話すことができなくなっている。エイプたちが彼女に与えた名はNova。ラテン語で「新星」を意味する(スーパーノヴァ=超新星という言葉で耳にする機会が多いはずだ)が、映画では逆説的に、言葉を話せない少女こそが(エイプと共生する)新しい人類だと示唆している。 人類は意思伝達の道具として言葉を獲得し、知識を共有して次世代に伝えることで文明を発展させたが、優秀になるほど競争心も高まり、政治的・経済的・軍事的に競争相手よりも優位に立つことが至上命題となってしまった。それに対し、シーザーらは「エイプス、トゥギャザー、ストロング」と訴える。団結こそが力なのだと。人類は知識の使い道を間違っている、という強烈な風刺が込められている。

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高森 郁哉

4.0感想メモ

2024年11月22日
iPhoneアプリから投稿
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ヒラめ