釣りバカ日誌9

劇場公開日:

解説

おなじみの釣りバカコンビ、浜ちゃんとスーさんが繰り広げる騒動を描いたコメディ・シリーズの通算第10作。監督は「釣りバカ日誌8」の栗山富夫。脚本は「虹をつかむ男」の山田洋次と朝間義隆の共同。撮影を「スペインからの手紙 ベンポスタの子どもたち」の花田三史が担当している。主演は「虹をつかむ男」の西田敏行と「釣りバカ日誌8」の三國連太郎。ゲストとして「あぶない刑事リターンズ」の小林稔侍と「恋と花火と観覧車」の風吹ジュンが出演している。

1997年製作/115分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:1997年9月6日

あらすじ

万年平社員の浜ちゃんこと浜崎伝助の所属する鈴木建設営業部に、同期の馬場が新任の部長として配属されてきた。スーさんこと鈴木社長からも一目置かれている仕事人間の馬場は、家庭生活では妻と別れ、息子・誠との関係もうまくいっていない。部長就任後、浜ちゃんと得意先への挨拶まわりに出かけることになった馬場は、どっちがお客か分からない浜ちゃんの態度に驚かされたり、釣りを通して繋がった取引先との太い信頼関係に感心させられたりした。そんなある日、会社の経営に関わる大口の取引を失う危機が鈴木建設を見舞う。上司から対処するように命じられた馬場は、浜ちゃんの人脈で救われ、お礼がしたいと彼を小さなバーへ連れていった。実は、馬場はそこのママ・茜に秘かな想いを寄せていたのだが、生来の生真面目さゆえに気持ちを告白できないでいる。浜ちゃんに励まされ、ようやく告白しようとした矢先、馬場は茜が店を畳んで田舎の仙台に帰ってしまうことを知って、ショックを受けた。数日後、鈴木建設が工事を請け負っている鹿児島県川内市の“まごころ文学館”の鍬入れ式に、馬場と浜ちゃんはスーさんのお供として同行することになる。傷心の馬場を気遣いながらも、浜ちゃんは仕事が終わった後の釣りに想いを馳せていた。ところが、そんな彼らの前になぜか茜が現れる。宮城県の仙台と思っていたのは間違いで、彼女の故郷は鹿児島県の川内だったのだ。この再会に最後のチャンスを賭けることにした馬場は、ついに茜に想いを告白する。そして、馬場と茜の婚礼の日、お祝いのために甑島に駆けつけたはずの浜ちゃんとスーさんは、婚礼そっちのけで釣りを楽しんでいた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5釣りの成果はマダイ、アジ

2022年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波

ハマちゃんが釣りだけでなく、仕事でも大活躍する異色作。釣りバカ独自のネットワークを生かして商談を成立させてしまう。

それでも屈託のないハマちゃんの姿が浮き彫りになる。

ハマちゃんの同期でバツイチ子持ちの馬場(小林稔侍)と、スナックのママ・茜(風吹ジュン)のラブロマンスがしっとりと丁寧に描かれているのが秀逸だ。2人の恋の行方はどうなるのか。

● 公開日:1997年9月6日

● ロケ地:鹿児島県川内市

● ゲスト:小林稔侍、風吹ジュン

● 釣りの成果:マダイ、アジ

● 監督:栗山富夫

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大塚史貴

4.0【“せんだい”ヒラの浜ちゃんの同期の真面目な営業部長の沁みる恋物語を描いた作品。と共に浜ちゃんって実は凄腕の営業マンじゃないのかなと浜ちゃんしか出来ない営業スタイルを観る中で思った作品でもある。】

2025年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

■浜ちゃん(西田敏行)の同期・馬場恒太郎(小林稔侍)が新任の営業部長としてやって来る。
 彼は真面目で仕事一筋だが、早くに妻と離婚し、それ故か一人息子は引き籠りになっている。ある時、鈴木建設は大口の取引先を失う危機に直面し、馬場はそれに対処するよう命じられる。が相手の偉いさん(中村梅之助)が、浜ちゃんの釣り友達であったため、窮地を脱する。
 そのお礼に馬場は浜ちゃんを一軒の余り流行っていない小さなバーに連れて行く。そこでは、馬場が5年も思いを寄せる茜(風吹ジュン)が、独りで頑張っていた。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作では、ヒラの浜ちゃんの生き方と、同期の営業部長に抜擢された馬場との生き方が対比的に描かれている。
 馬場は仕事一筋のために早くに離婚し、息子マコトは引き籠りになっている。故に馬場には影がある。一方、浜ちゃんはヒラだが、毎日奥さんと仲が良いし、鯉太郎もスクスク育っている。どちらが、幸せなのかな、と思ってしまうのである。

・ちょっと、驚いたシーン。
 引きこもりの息子マコトが父親を無視して、部屋で爆音で聴いていた曲。それは、エレファントカシマシの隠れた名盤「東京の空」の劈頭を飾る、宮本さんの爆音ボーカルが響き渡る”この世は最高!”なのである。この曲を山田監督が意図的に使ったとしたら凄いなと思ったのである。それは、歌詞を読めば分かるのである。

■浜ちゃんの営業スタイルも、今作の見所だろう。営業先に行くと、相手が嬉しそうに”浜ちゃん!”と寄って来て、お菓子などを親し気に進めるのである。その姿を見た馬場が驚きの表情で、彼に言った言葉。”あんな、営業方法もあるんだなあ・・。”
 で、思ったのである。浜ちゃんって、凄腕の営業マンじゃないのってね。けれども、彼にとっては出世より釣り。出世より家族の方が大切なんだよねえ。ちょっと考えさせられたよ。

・浜ちゃんの後押しもあり”せんだい”違いで地元”川内”に帰っていた茜に、営業に行っていた馬場がバッタリ会うシーン。上手いよなあ設定が。そりゃあ、普通は仙台だと思うよね。
 けれども、茜は馬場の必死のプロポーズを断るんだよねえ、彼の将来を考えて。
 でも、諦めきれない馬場は、息子と食卓を囲む中、”一緒に、九州に行かないか。”と言うと、マサカノ”良いよ”と言う答え。引きこもりの息子にとっても、新天地での再出発になるんだよね。

<そして、馬場と茜の結婚式が行われる中、浜ちゃんとスーさんはマコトと式場を抜け出して、海づりをしているんだよね。それまで、笑顔が無かったマコトも笑顔で竿を振っているし、良いシーンだったな。
 今作は、中国の諺”幸せになりたいなら、釣りを覚えなさい”をちょっと思い出した作品でもあるんだな。>

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NOBU

4.0できる男は違うねえ

2025年5月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

最高の営業マン浜チャン!仕事できるじゃないですか。取引先はそんなに簡単に社外秘の話はしませんよ。大型受注だって本当に難しいのです。シゴデキの部長が好きな人の為に仕事を辞めるのも素敵な話だわ。風吹ジュンが綺麗だった🥰

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ミカ

4.5仕事出来るハマちゃん!かっこいい!

2021年12月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

幸せ

8と同じで新キャラ同士(今回はハマちゃんの同期で新営業部長とスナックママ)の恋愛模様なんだけど、かなりおもしろかった〜!だって、こっちはキャラがすごく魅力的なんだもの!

そしてなにより、ハマちゃんの仕事中の日常がたくさん見れた…!こんなの初!
ハマちゃんが客先周りをしてるのを見て、いつも通りのハマちゃんで仕事を取っていくのを見て、ハマちゃんってやっぱり魅力的だなと再確認。
ハマちゃんは欲がないから、客先にとっても信頼できて居心地がいいんだろうな。

新部長は威張ることもなく、同期のハマちゃんにタメ口で話されても気にもしないかっこいい男。
仕事は出来るのに恋には不器用なので思わず応援したくなってしまう。

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りりまる

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