コラム:今日もイケメン、明日もイケメン - 第6回
2020年5月14日更新
第6回:高すぎるスペックとクールな佇まいに射抜かれる…! メガネが似合うインテリイケメン映画
映画.com編集部で自他ともに認める“イケメン”大好き部員Mが、イチオシの“イケメン”映画俳優を紹介! 第6回はMに代わり編集部員Tが、NetflixやAmazon Prime Videoなどで配信中(5月14日時点)の作品の中から、メガネが素敵なインテリイケメンを堪能できる映画6本をご紹介します。世界的アクションから実在の人物を描いた伝記映画まで、クールな佇まいで様々なスペックを駆使するイケメンたちを見ていきましょう!
「007 スカイフォール」(ベン・ウィショー)
まずはダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役を務めるスパイアクション超大作「007」シリーズから、ボンドを健気に支える人気キャラクター・Qをご紹介します。MI6(英国諜報部)の秘密兵器開発担当で、劇中ではボンドの無理難題に見せるキュートな“困り顔”が印象的。ハイスペックなメカを次々と要求されたり、丹精こめて開発した車を完膚なきまでに破壊されたりと、ボンドに散々振り回されます。キャラが正反対のふたりのいざこざ(わちゃわちゃ?)はファンの間でも人気を集めており、シリアスなストーリーの中でもほっと一息つけるほほ笑ましいアクセントになっています。
そんなQは、“クレイグ・ボンド”の第3作「007 スカイフォール」で初登場します。美術館「ナショナル・ギャラリー」のベンチにいたボンドの隣にちょこんと座り、自己紹介。黒縁メガネにコート姿、かわいすぎ! という思考がまとまらないうちに、イギリス人らしいジョークや皮肉をちりばめながらボンドとキレキレの舌戦を繰り広げるQが、女子のハートを瞬く間に奪っていきます。基本は現場に出ず研究室で過ごすインドアなQですが、続編「007 スペクター」ではよりアクティブに活躍する姿を見せ、最新作「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」での成長ぶりにも期待がぐんぐん高まります。
これまでQといえば渋いおじ様のイメージでしたが、圧倒的な若さでQを演じ世界中を虜にしたのは、「クラウド アトラス」「ロブスター」の実力派俳優ベン・ウィショー。待機作「リトル・ジョー」では新種の植物に翻ろうされていく研究員に扮しており、「インテリ×ベン・ウィショー」という至高の組み合わせを再び堪能できます。
「帝一の國」(千葉雄大)
菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大という、日本映画界を支えるイケメン俳優たちが結集した眩しすぎる豪華学園コメディ。物語の舞台は、全国屈指のエリートたちが集まる超名門・海帝高校。主席入学を果たした1年生の赤場帝一は、総理大臣という夢を叶えるための第一歩として、生徒会長の座を虎視眈々と狙います。帝一は、2年後の生徒会長選挙を見据え行動を開始しますが、想像を絶する命がけの権力闘争へと巻きこまれていくことに……。
帝一(菅田)をはじめ、情報収集に長けたライバル・東郷菊馬(野村)、正義感が強い爽やか好青年・大鷹弾(竹内)、次期生徒会長の有力候補である絶対君主・氷室ローランド(間宮)、帝一を慕う策士・榊原光明(志尊)……濃厚キャラのイケメンたちがしのぎを削るなか、本コラムで推したいのは超頭脳派文系男子・森園億人(千葉)。成績トップクラスにして「千手先を読む」将棋の達人でもある策略家で、生徒会長の座をかけ、ローランドと死闘を繰り広げます。子犬のような眼差しで、かわいらしい役を演じることも多かった千葉が、冷静沈着な表情から熱い野心をのぞかせるミステリアスな役どころで新境地を開拓! 全てを見透かしたかのように、いつでも穏やかな癒しボイスもたまりません。「森園先輩に先読みされて、翻ろうされたい!」と願う女子が続出すること間違いなしです。
「スティーブ・ジョブズ(2013)」(アシュトン・カッチャー)
2011年に死去したアップルの創設者スティーブ・ジョブズの生涯を描いた物語。同社を設立し、77年に発売したApple IIが大ヒットするなど、若くして成功を手中にする一方で、周囲との軋轢に苦しんだ波乱の人生が語られます。
ありし日の天才ジョブズを体現したのは、若い頃のジョブズにそっくりと言われたアシュトン・カッチャー。甘いマスクと鍛え上げられた肉体を誇り、「バレンタインデー」「抱きたいカンケイ」など数多くのロマンティックコメディで、世界中の女子をキュンキュンさせてきました。本作では外見のみならず、ジョブズの歩き方や仕草などをコピーし、果実食主義も真似て入院するほど徹底的に役づくり。周囲の人間を振り回しながらも、イノベーションを巻き起こしていく姿を、スマートかつクールに(そして非情に)演じ上げています。ちなみに、ダニー・ボイル監督が15年に製作した「スティーブ・ジョブズ」では、マイケル・ファスベンダーがジョブズに扮しました。
「舟を編む」(松田龍平)
12年の本屋大賞で第1位に輝いた、三浦しをんの同名小説を映画化。松田龍平演じる出版社の社員・馬締光也は、独特の視点で言葉を捉える能力を買われ、営業部から国語辞典「大渡海(だいとかい)」を編纂する辞書編集部に異動することに。辞書づくりに励んでいたある日、馬締は林香具矢(宮崎あおい)という女性に出会い、心ひかれていきます。
辞書を大人買いしたり、日々変化する言葉をとらえるために用例採集(言葉探し)をしたりと、自分の好きなことに真っ直ぐな姿勢が最高にかっこいい馬締。果てしない作業にも見える辞書づくりに没頭する、お仕事モードの真剣な横顔も素敵です。たくさんの言葉を知っているのに、香具矢への思いがなかなか伝えられない不器用でピュアなところが、かわいすぎて放っておけません! 冷静で落ち着いているように見えますが、実は心の中で静かに情熱を燃やしている……このギャップこそが、インテリイケメンの魅力なのです。
「博士と彼女のセオリー」(エディ・レッドメイン)
ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を抱えながらも最先端の研究に励み、現代の宇宙論に多大な影響を与える天才科学者スティーブン・ホーキング博士の半生を、妻ジェーンの愛情を交え描きます。物理学の天才として将来を期待される青年スティーブンは、ケンブリッジ大学在学中、詩を学ぶ女性ジェーンと恋に落ちます。しかし、ALSを発症し、余命2年と宣告されてしまうスティーブン。ふたりは、力を合わせて難病に立ち向かっていきます。
ホーキング博士に扮し、第87回アカデミー賞で主演男優賞を獲得したのは、イギリスの人気俳優エディ・レッドメイン。「ファンタスティック・ビースト」シリーズでは魔法動物学者、「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり」では気象学者など、多彩なインテリ役に挑んできました。自身も10代の頃はモデルとして活動しながら、名門イートン校からケンブリッジ大学トリニティ・カレッジへと進学するなど、まさにパーフェクトな経歴の持ち主……! 本作では、初対面のジェーン(フェリシティ・ジョーンズ)に緊張気味に声をかけるシャイな表情と、研究に熱中する真剣な眼差しにギャップ萌え必至です。淡い光に彩られたガーデンパーティの、幻想的なダンスシーンにも注目してください。
「シングルマン」(コリン・ファース)
世界的ファッションデザイナーとして活躍するトム・フォードが手掛けた、長編映画初監督作。1964年に発表されたクリストファー・イシャーウッドの同名小説を原作に、長年のパートナーを亡くしたゲイのイギリス人大学教授の愛と葛藤の物語を紡ぎます。
主人公ジョージを演じたのは、イギリスを代表するオスカー俳優コリン・ファース。パートナー・ジムを交通事故で失って8カ月――生きることに苦痛を覚え自殺を決意したジョージの、深い喪失感と孤独に沈んだ姿を熱演し、第66回ベネチア国際映画祭の最優秀男優賞を受賞しています。心の奥底に秘めた悲痛な叫びや、全身から漂う死の匂いが、切なく美しい。渋い魅力を放つファースだけではなく、ジム役のマシュー・グード、「アバウト・ア・ボーイ」のキュートな姿からぐっと大人になったニコラス・ホルトら、美麗なイギリス俳優たちも要チェックです。