リトル・ジョー 劇場公開日:2020年7月17日
解説 幸せになる香りを放つという新種の植物がもたらす不安を描き、主演のエミリー・ビーチャムが第72回カンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞した異色のスリラー。幸せになる香りを放つ新種の植物「リトル・ジョー」を開発した研究者でシングルマザーのアリスは、ワーカホリックで息子のジョーときちんと向き合えていないことに罪悪感を抱きながら、日々の研究にいそしんでいた。息子のジョーへの贈り物として、彼女にとってもう1人の息子であるリトル・ジョーを自宅に持ち帰る。しかし、リトル・ジョーの香りを嗅いだジョーが奇妙な行動をとり、花粉を吸い込んだアリスの助手クリスもいつもとは違う様子を見せ始める。監督はミヒャエル・ハネケの助手を務め、「ルルドの泉で」で注目された気鋭の女性監督ジェシカ・ハウスナー。
2019年製作/105分/オーストリア・イギリス・ドイツ合作 原題:Little Joe 配給:ツイン
スタッフ・キャスト 全てのスタッフ・キャストを見る
× ※無料トライアル登録で、映画チケットを1枚発行できる1,500ポイント をプレゼント。
奇譚小説を紐解いたようなゾワッとした余韻が残る一作だ。恐怖心を刺激するホラーではないし、矢継ぎ早に展開するタイプでもない。作り手によっては、このストーリーなら短編映画くらいがちょうど良いと感じる人もいるはず。だが、逆に言えば本作を長編映画として芸術的、心理的に淀みなく奏でうる描写力こそがジェシカ・ハウスナー監督の肝なのだ。細部まで張り詰めた空気は、冒頭のラボ内で赤と青のコントラストが映し出される瞬間から冴え渡る。それ以降、日常にそっと赤を差し込ませるだけで、花の存在感や心的作用を暗に示すことが可能に。また、エミリー・ビーチャム、ベン・ウィショーらキャスト陣の巧みな心理表現あってこそ、花のしわざか、それとも精神的に追い詰められているせいか、という究極の命題がどちらに振れても成立する複層的な構造ができ上がる。雅楽の用い方も日本人には絶対着想しえないもの。発明的なマッチングにゾワゾワ感が増した。
2022年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
品種改良によって繁殖ができない植物。 「彼ら」は花粉によって人間を操り、自分たちの味方に変えていく。 ただ、本当に植物の仕業なのか、それとも人間たちの妄想なのか最後まで分からない。 植物に悪意があるわけではなく、生き残るための手段と考えられる。 単なるスリラーではなく、自然の摂理を人間がコントロールすることの弊害も訴えられている。 考えさせられる作品だ。
2021年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
人を幸せにする香りを出す植物、はあー? そんな研究に金と人員を投入すること自体アホクサイと思うのだが。それ以上にこんな映画造って何が面白いのか、と問いたい。実にアホクサイ作品でもし映画館でこんなもの見せられたら「木戸銭返せ!」と怒鳴って出ていったことだろう。途中から倍速で飛ばし観したがそれでも時間がもったいなかった。
2021年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
香りをかぐとハッピーになる植物を開発、問題があるので一代限りとした。 ところが植物は生き残るために、花粉を吸った人間にある細工を施す。 ラストは予想通りだったのと、音楽が和風だったことが印象に残った。