スティーブン・キング「人生最高の映画10本」を発表
2025年9月9日 20:00
写真:Photofest/AFLOホラー小説の巨匠スティーブン・キングが、「人生最高の映画10本」をX(旧Twitter)で発表し、映画ファンの間で話題となっている。この発表は、キング原作の新作映画「The Long Walk」(原作は「死のロングウォーク」)の全米公開に合わせて行われた。
キングは今回のリストから、自身の小説を原作とする4作品を意図的に除外している。除外されたのは「ミザリー」(1990)、「ショーシャンクの空に」(94)、「スタンド・バイ・ミー」(86)、「グリーンマイル」(99)で、いずれもキング原作映画の最高傑作として評価が高い作品ばかりだ。
興味深いのは、除外作品の監督陣だ。「ミザリー」と「スタンド・バイ・ミー」はロブ・ライナー監督、「ショーシャンクの空に」と「グリーンマイル」はフランク・ダラボン監督が手がけている。両監督ともキング作品の映画化において卓越した手腕を発揮してきた。
キングが「順不同」として選んだ10本は以下の通り。
ウィリアム・フリードキン監督「恐怖の報酬」(77)、フランシス・フォード・コッポラ監督「ゴッドファーザーPART II」(74)、サム・ペキンパー監督「ゲッタウェイ」(72)、ハロルド・ライミス監督「恋はデジャ・ブ」(93)、マイケル・カーティス監督「カサブランカ」(43)、ジョン・ヒューストン監督「黄金」(48)、スティーブン・スピルバーグ監督「ジョーズ」(75)、マーティン・スコセッシ監督「ミーン・ストリート」(73)、スピルバーグ監督「未知との遭遇」(77)、ビリー・ワイルダー監督「深夜の告白」(44)。
リストを分析すると、キングが20代だった1970年代の作品が6本を占めており、作家としての感性を形成した時期の映画体験が強く反映されている。「ゴッドファーザーPART II」や「カサブランカ」「黄金」といった映画史に残る傑作から、ビル・マーレイ主演のタイムループコメディ「恋はデジャ・ブ」まで幅広いジャンルを網羅している点も、キングの多彩な創作活動を物語るものといえるだろう。
特に「恋はデジャ・ブ」の選出は、ホラーの帝王として知られるキングの意外な一面を垣間見せるチョイスとして注目される。これらの作品群が、キングの創作活動にどのような影響を与えてきたかも興味深いところだ。
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