未知との遭遇
劇場公開日 1978年2月25日
解説
スティーブン・スピルバーグ監督が人類と異星人の接触を描き世界的ヒットを記録したSFドラマ。メキシコの砂漠で、第2次世界大戦中に消息を絶った戦闘機が当時と変わらぬ姿のまま発見された。一方、アメリカのインディアナ州では大規模な停電が発生。復旧作業に向かっていた電気技師ロイは、発光する謎の飛行物体と遭遇する。それ以来、何かに取り憑かれたようにその正体について調べ始めたロイは、やがてワイオミング州のデビルズタワーという山にたどり着く。「アメリカン・グラフィティ」のリチャード・ドレイファス、ヌーベルバーグの巨匠フランソワ・トリュフォーが出演。1980年には追加撮影と再編集を施した「特別編」が公開され、その後再々編集した「ファイナル・カット版」も製作された。
1977年製作/135分/G/アメリカ
原題:Close Encounters of the Third Kind
配給:コロムビア映画
スタッフ・キャスト
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2022年7月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波
深夜、親に隠れて「けっこう仮面」を読みながら(笑)鶴光のオールナイトニッポンを聴いていた時に思いっきりCMに触れた映画です。
『人間の証明』の時と同じくね。
「チュイ~ン♪…第一種接近遭遇とは…チュイ~ン♪…第二種接近遭遇とは…チュイ~ン♪第三種接近遭遇とは、ジャン!!未知との遭遇…宇宙にいるのは我々だけではない…」でしたよね?
これ、結構怖かったのよ。正直言うと。
この映画観てね、つくづく思ったのね。
地球外知的生命体とファーストコンタクトをとるなら、あの方法以外はないんじゃないかと。
なので、見事な着眼点の映画だと舌を巻いたものです。
ぴー♪ぽー♪ぱー♪ぽー♪ぱー♪(これ、ちょっと「ちょこべぇ」のCMに似てる・笑)←わかるやつだけわかればええ。
最初の一音目で、ボリュームの塩梅がわからず、ライトやら吹き飛ばしてしまった後のリカバリーやら、意志疎通が成った時の連発音が、めっちゃかわいかったです、異星人(笑)
当時の最新技術で映像化されたUFOは、現代でも全く見劣りしないどころか、見習ってほしいレベルです。
とにかく光が美しいです。その一語に尽きます。
ストーリーはあの“お父さん”ロイの、一見狂気に見えた粘土行動にきちんと意味があったこと。
&“お母さん”ジリアンの奇妙な行動もラストで大きく活きたことが、最後で腑に落ちてよかったです。
山の頂上を巡るロイ&ジリアンvs軍の攻防もスリリングな展開で、見どころバッチリでした。
で、問題のラスト。
私としては、初回上映時のオリジナル版が好みかなぁ。
正体をぼかしたまま結局何者だったのか、よくわからないままの方が想像力を掻き立てられていいじゃない。
こういう名作を、大きなスクリーンの劇場でリバイバル上映やってくれないかなぁ。
絶ッ対!に観に行くのに。
2022年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
この映画の魅力は、まだ未解決の謎とされる異星生命体への人類の期待と直結して、それぞれに想像を巡らせる楽しみ方が出来ることである。原題になっている第三種接近遭遇を体験することと進化する人類の英知への期待は、永遠のテーマとして時代と共に大きくなっている。そこにリアリティがあるのかの科学的根拠は、この映画にはない。これからの人類の進歩を予想した想像の世界の見世物映画として鑑賞すれば良い。(個人的には、何処かに異星人が存在しているかも知れないが、物理的に地球まで到着することは不可能だと思っている)
しかし、この新人監督スティーブン・スピルバーグは、この予想を個人的な愛着を持って娯楽映画に仕上げている。異星人と接触する場面で胸を熱くするように創作されたストーリー。終始一貫してあるものは、スピルバーグ監督の地球人に対する優しいメッセージだった。その為のストーリーテリングが施された脚本の分かり易さと、視覚的な映像の醍醐味が命の映画作品である。円盤を様々な形と色の配列で表現した工夫や、最後の巨大な母艦の威圧感など見所は多い。異星人を地球人とは全く別な、これまでに想像してきた姿で表現しているのも面白い。演出の悪戯で目を引いたのが、砂漠の向こうに二つの発光体が見えるところで円盤の飛来と思わせ、近ずくとそれはただのトラックのヘッドライトだったカットだ。本筋と関係ない映像の遊びに、スピルバーグ監督の茶目っ気を感じる。
1978年 3月14日
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