柄本佑、母・角替和枝さんに捧ぐ夫婦同時主演賞「絶対喜んでくれるはず」
2019年2月15日 12:00

[映画.com ニュース] 第73回毎日映画コンクールの表彰式が2月14日、神奈川・川崎のカルッツかわさきで行われた。
日本映画大賞は「万引き家族」で、安藤サクラの女優主演賞、樹木希林さんの女優助演賞と合わせ3冠。是枝裕和監督は、大賞は初受賞だが「役者を褒められるのが、監督としては何よりうれしい。ありがたく思っている」と謙虚に話した。
カンヌ国際映画祭のパルムドール(最高賞)受賞効果もあり、興行収入45億5000万円と自身の作品で最大のヒットを記録。今月24日のアカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされているが、「表面的には頑張ってきますが、『ROMA ローマ』という大本命があるので気楽です」と余裕の笑みを浮かべた。

昨年9月に亡くなった希林さんに代わり、娘でエッセイストの内田也哉子が母親の着物を着て出席。「身内として上出来な役者人生だったと思います。ここ10年は是枝監督と何者にも変えがたい出会いがあって、産むことのなかった息子といるように思えた瞬間もあった。母が他界した日が、是枝監督のお母さんの命日だったのは偶然ではないような気がします」と明かし、感激に浸った。
安藤もNHK連続テレビ小説「まんぷく」の撮影のため、“子ども”役の城桧吏と佐々木みゆが代理受賞。ビデオでメッセージを寄せたが、「夫が男優主演賞を受賞して、(対象作の)『きみの鳥はうたえる』の撮影中に娘が生まれたこともあって、家族としても特別な賞です」と柄本佑の男優主演賞を喜んだ。

その直後に登壇した柄本は、「妻のメッセージでふれられちゃったよ」と苦笑い。それでも、「うれしいけれど、恥ずかしいですね。でも、こんなこと一生に一度しかないと思うのでありがたい。母ちゃん(昨年10月に死去した角替和枝さん)も絶対喜んでくれるはず」と喜びをかみしめた。
スポニチグランプリ新人賞を射止めた「菊とギロチン」の木竜麻生は、「これからも誠実に、ひとつひとつの作品を丁寧に大事にしていきたい」と抱負。故大杉漣さんの最後の主演作となった「教誨師」で同賞受賞の玉置玲央は、出演舞台の昼夜公演の合間を縫って駆け付け、「全体を大いなる愛情で包んでくださった漣さんに感謝したい」と感慨深げに話した。

日本映画大賞:「万引き家族」
日本映画優秀賞:「菊とギロチン」
外国映画ベストワン賞:「スリー・ビルボード」
監督賞:上田慎一郎「カメラを止めるな!」
脚本賞:野尻克己「鈴木家の嘘」
男優主演賞:柄本佑「きみの鳥はうたえる」
女優主演賞:安藤サクラ「万引き家族」
男優助演賞:塚本晋也「斬、」
女優助演賞:樹木希林「万引き家族」
スポニチグランプリ新人賞:玉置玲央「教誨師」、木竜麻生「菊とギロチン」
田中絹代賞:白川和子
撮影賞:月永雄太「モリのいる場所」
美術賞:原田満生、堀明元紀「日日是好日」
音楽賞:Hi’Spec「きみの鳥はうたえる」
録音賞:吉田憲義「日日是好日」
ドキュメンタリー映画賞:「廻り神楽」
アニメーション映画賞:「若おかみは小学生!」
大藤信郎賞:「リズと青い鳥」
特別賞:戸田奈津子(字幕翻訳家)
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