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稲垣吾郎が初の単独主演映画で感じたこと、これからのキャリア

2019年2月15日 12:00

無骨な炭焼き職人の主人公を演じた稲垣吾郎「半世界」

無骨な炭焼き職人の主人公を演じた稲垣吾郎
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[映画.com ニュース]2017年から「新しい地図」の一員として、新たなスタートを切った稲垣吾郎の初単独主演映画「半世界」。とある地方都市で育った同級生3人が、40歳を目前に再会する。人生の折り返し地点とも言える年齢になった男たちの生き様や友情を、阪本順治監督が書き下ろしたオリジナル脚本作だ。無骨な炭焼き職人の主人公を演じ、映画俳優としての新境地を見せた稲垣が、撮影を振り返った。(取材・文/編集部、写真/松蔭浩之

稲垣が演じるのは、妻と息子とともに暮らし、親から受け継いだ炭焼き窯で備長炭を作って生計を立てる紘。同じ地元で家族で中古車販売店を営む光彦(渋川清彦)、海外派遣を経験し、帰国した元自衛官の瑛介(長谷川博己)という幼なじみの3人が再び顔を合わせることになり、それぞれの生き方を模索しながらも変わらぬ友情を確認しあう。どこかで諦念を抱えながらも、小さな幸せとともに、地に足の着いた生き方を選択した市井の人々の人生を味わい深く描く。


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(C)2018「半世界」FILM PARTNERS
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「紘の人生は華やかだったり、うねりのあるものではないのですが、だからこそ共感を得ることができると思いました。普通の人々にも起こり得ることをこのように表現できるのは映画ならでは。ただ、初めて脚本を読んだときは、実はいまいちピンとこなかったんです。非常に文学的な作品なので、行間を読んでいかなければいけませんでした。監督もそこまで細かく書かれる方ではないので、演じながら気づいていったものが大きいです」

三重県の南伊勢町におよそ1カ月滞在した。未知だった土地で暮らしながらの撮影が、役作りに影響を与えたという。「伊勢志摩の土地の力が大きくて、本当に別世界にトリップしたような、ファンタジーの世界に来たような感覚になりました。僕は東京生まれ東京育ちだし、あまり日本の田舎を知らないのですが、あの自然や肌で感じるものに五感すべてを刺激され、なにかに誘われて、自分に役が浸透していった。そんな気がするんです」


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映画以外にも、音楽、ドラマ、舞台、バラエティなどこれまで数々のフィールドで活躍してきたが、今回の阪本組の現場には特別なものを感じたそう。「誰が偉い、とかではなくて、映画ってそれぞれの部門が尊重し合って、協力し合って作っていく過程を特に強く感じます。もちろん監督が頂点に立っていますが、照明さんが完成するまでカメラを回せなかったりなど、それぞれがプライドを持って仕事をしている職人たちの集まり。そういう現場を見るのも刺激的だったし、時間にあせっている人がいないのが贅沢に感じました。監督は引っ張っていく人間として存在していて、みんなそれを尊敬していて。今回は特に、おのおのがそれぞれの仕事にプライドを持って、最高の芸術を作り出していくのを目の当たりにした、すごくいい現場でした」

紘ら登場人物の3人は39歳という年齢。自身が40歳を目前にしたときのことを「そういうことに、あまり気づかないようにしていましたね。鈍感力を使ったというか」と振り返る。「気にしているときりがないことって、この世界に多いんです。変わらなきゃいけないことと、変わっちゃいけないことを両方バランスよくやらなきゃいけない仕事。やっぱりビジュアルや肉体的なものはこの世界ではキープしなきゃいけないと思っています。もちろん、いつまでもつるつると若ければいいということではないけれど。その一方で、蓄積していくことも必要だし、そういったことは年齢とは関係なく、常に考えていることです」

昨年の東京国際映画祭での会見にも出席した筆者は、稲垣が主演俳優として真摯に記者の質問に応じると同時に、その先の受け手を意識したサービス精神旺盛なコメントも付け加え、プロのエンターテイナーとしての一面を感じた。役を演じるときでも観客を意識しているのだろうか。


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「セルフプロデュースしているような、俯瞰で見ている自分は常にいます。役に、一心不乱にのめり込むことも必要だし、僕は赤い心と青い心が共存しているようなタイプの人間です。舞台で激しい役をやっていても、どこか冷静な自分がいるし、いなきゃいけないと思っているんです。そこは重要なバランスで成り立っていて、俳優として当然。受け取る側のことをまったく考えないで作品作りをするのは、プロじゃないと思います。自分の創作に没頭するのも正しいし、依頼されたものをきちんとやるのも正しい。アーティストはみんな同じじゃないのかな。音楽家でも画家でもそうやってきたのではないでしょうか」

一緒に「新しい地図」を立ち上げた草なぎ剛香取慎吾ともに八面六臂の活躍を見せているが、さらに新たな領域にも携わりたいと貪欲だ。「自分の趣味を楽しんでいることを人に伝えたいという気持ちは大きいです。仕事という言い方はあまりしたくないですが、僕の好きなゴルフやワインなどの趣味を、自分というフィルターを通してその楽しさを広めたいですね。好きな世界に携わって、これまでとは違う関わり方をしてみたという気持ちがあります」

「もちろん映画の仕事はこれからたくさんやっていきたいです」と強い眼差しで語り、「この映画の感想を聞くのが楽しみです。同世代の男性が見たときに、どう感じるかということが気になります。でも、女性にも共感していただけるような映画になっていると思います。男同士の友情がもしかしたら不思議に映るかもしれませんね」と反響への期待を露わにする。トップスターとしての華やかさ、俳優ならではの観察力と繊細さを併せ持つ稲垣の、今後のスクリーンでの活躍に期待は高まるばかりだ。

(映画.com速報)

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