廻り神楽

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廻り神楽

解説

東日本大震災により甚大な被害を受けた岩手県三陸海岸を舞台に、大津波を生き抜いた神楽とこの地に暮らす人びとの生活のベースにある力強さを描いたドキュメンタリー。三陸沿岸150キロにおよぶ地域の人びとの人生に寄り添いながら、神々や精霊が息づく三陸の地を340年以上にわたり神の使いとなって巡行の旅をつづけている「廻り神楽」。三陸の大津波を生き抜いた神楽衆が以前と同じように海辺を巡りはじめる。奏でる音色が死者を鎮魂し、海に生きる者の心を支える神楽衆たち、そして海と向き合いながらこの地に住み続ける人びとの日常が描かれる。

2017年製作/94分/日本
配給:ヴィジュアルフォークロア
劇場公開日:2018年1月20日

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
遠藤協
エグゼクティブプロデューサー
三浦庸子
北村皆雄
構成
北村皆雄
遠藤協
撮影
明石太郎
戸谷健吾
ドローン撮影
古館裕三
撮影助手
井田裕基
スチル
井田裕基
照明
工藤和雄
録音
齋藤恒夫
効果
齋藤恒夫
サウンドデザイン
森永泰弘
整音
飯森雅允
編集
田中藍子
語り
一城みゆ希
昔話朗読
森田美樹子
制作デスク
山上亜紀
渡邉有子
題字デザイン
杉浦康平
新保韻香
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映画レビュー

4.0廻るみんなの感想

2018年3月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

名古屋はシネマテークにて、映画『廻り神楽』を観てきました。
時代が変わっても、大津波で町も家も生活もあらゆるものが一変しても変わることのない黒森の権現様の神楽衆が村々を廻る。
心の支えとなり、生きることそのものとしてある伝統に感銘しました。
東日本大震災からの復興が背景にある民俗芸能、見るのも辛いかもと思いながら見はじめましたが、まったく逆でした。
亡くなられた方の話が出てきても、津波の生々しい記憶が映し出されても、海と山に暮らす人々はその恩恵に感謝はすれど津波を恨むようなことはまったくない力強さ。
福島のように原発事故による放射能汚染があるかないかで、その後の復興は大違いとも言えるけど。
このドキュメンタリー映画のタイトルである廻り神楽、黒森神楽があることで、一過性である自然災害が循環する無限の営みの中で絶対的な安心感に抱き包まれる。
都市生活になれている身として驚いたというか、暮らしの中に祭りがあるだけでこんなに前向きに明るく生きていけるなんて。
これこそ火山列島の日本という島国で生き抜いてきたわたしたち祖先の共通する生き方なんだろうと思った。
民俗芸能のドキュメンタリーである前に、忘れかけてる日本人のよさを伝える映画として黒森神楽だったんだと思う。
‪祭りの主役は神社関係者となるのが普通だけど、修験が伝えたであろう地方の神楽は地域の住民が主役を担う。‬
その重役を生活の中で当たり前のように受け入れ、次の世代へと引き継がれていく姿をなかなか知ることはできないので、こうした黒森神楽を記録することは非常に大切なことだと思います。
そんな人々に会いに。
黒森山の権現様に会いに、岩手に行きたくなった。
このあとの映画も同じ配給会社の『海の産屋』に、月山の『修験』とシネマテーク通いがつづくもよう。

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fuhgetsu

3.5息づく伝統の力を感じる

2018年1月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

神社の(移動しながらの)催しなのに念仏が入り込んでいるなど、まさに生活が生んだ伝統。だからこそ、津波に何度襲われても生活に寄り添うことができるんだな。誰に強制されなくても、宗教が大事にされ、若者が進んで伝統の繋ぎ手になって行く。国家神道なんかとは、そこが違うな。

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こばりん