浅野忠信、主演男優賞に輝き「期待以上」 新人賞・山田涼介は「貢献できる役者に」と気合
2016年5月26日 22:39
[映画.com ニュース]第25回日本映画批評家大賞(実写部門)の授賞式が5月26日、東京・池袋の東京芸術劇場で行われ、「岸辺の旅」で主演男優賞を受賞した浅野忠信、「ピース オブ ケイク」で主演女優賞を受賞した多部未華子、「グラスホッパー」で新人賞を受賞した山田涼介らが出席した。
第68回仏カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門監督賞に輝いた「岸辺の旅」の浅野は、「自分が想像していた以上の役をいただけて、この賞をいただけた。期待以上のことを、本当に嬉しく思います」とニッコリ。主演した「淵に立つ」など公開待機作も数多くあるだけに、「自分でも最近たくさんの賞をいただけて、びっくりしています。いい作品にたくさん出させていただいたことを肝に銘じ、妥協なく参加していたつもりです。一生懸命やっていれば、誰かに届くんですね」と喜びを噛みしめた。
濃厚なラブシーンで新境地を開いた多部は、「10年前に新人賞を頂いて、そのころは仕事を始めたばかり。まさかこうなるとは思わず、今もボーっとしています。これからも学んで苦しんで、でも楽しんで、自分らしく精進していきたい」と感慨深げ。さらに殺し屋役に挑んだ山田は、「この作品で浅野忠信さんとご一緒し、血だらけのまま2人で入ったお風呂で『もっと映画に出て頑張って欲しい』と言ってくれたのが、胸に残っています」と感謝しきりで、「これからの映画に、少しでも貢献できるような役者になりたい」と気合を入れなおしていた。
「ソロモンの偽証」前後編で新人賞を獲得した藤野涼子は、「演技をしたことがなく、ひよこというよりは卵に入っている状態でした。成島出監督の指導のおかげでここまで来られました」と謝意を示す。同じく新人賞の板垣も「この賞を家宝にします。涼子ちゃん、成島監督、たくさんの方の支えで映画を作れたことの喜びを感じますし、またここに来られるよう精進します」と意気込み、メガホンをとった成島監督は「自立して日々を大切に生きていくことが、大きな俳優に繋がることになる。自分の目ですべてを見て、成長してほしい」と激励していた。
「駆込み女と駆出し男」で助演女優賞を受賞した満島ひかりは、「プライベートな事でたいへんお騒がせしています」と陳謝し会場をわかせる。それでも、「今日はとても良い会です。映画って、こんなにも大人たちをイキイキとさせるものなんですね。私も一生懸命生きていこうと思いました」と顔をほころばせた。「映画 ビリギャル」で助演男優賞を受賞した伊藤も、「僕はプライベートで騒がせていませんが、去年パパになりました」とジョーク交じりに語り、「素晴らしい賞をいただき、父親としての責任とはまた違う責任を負うことができました」と明かしていた。
またゴールデン・グローリー賞に輝いた草村礼子は、「100歳までの四半世紀を頑張って生きて、私が子どものころに元気をもらったように、見る人を元気にするような映画に出たい」と生涯現役を宣言し、喝さいを浴びた。すべての受賞者・作品は、以下のとおり。