ゆずり葉の頃

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ゆずり葉の頃
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解説

夫である岡本喜八監督作品のプロデューサーを長年務めてきた中みね子(岡本みね子)のオリジナル脚本による初監督作品。市子が少女の頃に思いを寄せていた人は、今では国際的な画家となっていた。彼の個展の記事を目にした市子は、思い出の一枚の絵を求め、軽井沢へと旅立つ。旅に出た母を気にかけ、後を追う息子の進。戦後の貧しさの中で、着物の仕立てをしながら過ごした若き日の母の思い。心に封印した母の思いを進は知らずにいた。軽井沢で人のぬくもりに触れ、次第にほどけてゆく市子の心。そんな市子に思いがけない出会いが訪れる。主人公の市子に八千草薫、市子が思いを寄せる画家・宮謙一郎に仲代達矢。岸部一徳、風間トオルら岡本喜八作品でおなじみの俳優陣が脇を固める。

2015年製作/102分/G/日本
配給:パンドラ

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(C)岡本みね子事務所

映画レビュー

3.5静かに、湧き出る清水のような晩年の日々の世界観が最高だ!

2018年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

この作品では、八千草薫演じる主人公の市子と言う年配の女性が、そろそろ一人暮らしを続けるのは困難になってきた為に、老人ホームへ越す事を考える。
しかしその前に、疎開していた少女時代の思い出の町を訪ねて、人生を振り返ると言うお話だ。

市子の子供時代の1940年代、その頃は戦争の真っ只中、みんなが大貧乏の時代で、疎開生活では苦労をして育つ市子。
だが、そんな市子にも、決して辛い思い出ばかりではなく、淡い恋心を抱いていた少年との楽しい思い出の日々が有った。
そしてその少年は、後に有名な画家となり、市子と過ごした幼い思い出の日々の生活を作品として、その画家は残していた。
この画家、謙一郎を仲代達也が演じている。
八千草薫、仲代達也、共に我が国を今では代表する大御所俳優、その二人が演じる世界感には申し分がない。
けれども、市子が謙一郎と再会する迄の数日のエピソードも描かれているのだが、せっかちな私には、どうにもその過程が退屈で長すぎるように感じられたので、早く2人が再会出来れば良いのにと気になって、そこへ辿り着く迄の過程が間延びしていて、正直イライラが募ってしまった。

きっと作者は、その市子のゆっくりと流れる時間を丁寧に描き出す事で、市子の生きる世界と、息子進を風間トオルが演じているが、その息子の生きる生活との相違点を描いていたのだろう。

人生100年時代と言われる現在の日本。人々がどの様な晩年期を過ごすのかが問われる時代でもある。

これまでは、息子進との会話も多くはなかったようだけれども、この2人の間に流れる親子愛を通じて、今の日本が高齢化社会を迎える事で直面している家族の有り方を描いている本作。
静かな語りと、流れ出る清水のような市子の思い出の日々を振り返る語らいが、一つのこれからの日本の家族の有り方、親子の絆を表わす穏やかな作品だと思う。

私自身、今年母と死別したが、私は本作の進と市子の様な語らいの時を過ごす事が少なかった自己の現実生活を振り返り、やはり残念に思う。

そして最後に、本作のタイトルでも有る、「ゆずり葉」について語られる下りがある。
私は、正直前半は、歯切れが悪く、中々この作品の主人公に感情移入する事が出来ないでいたが、後半になると、すっかり市子の世界に浸る事になった。

この作品を通して今の日本の家族の有り方、そして晩年の暮らしをどの様に過ごすべきなのか?
日々時間に追われる生活で、自分の家族との有り方を考える時間が少ない世代の人達には、今一度これからの日々を考え直すには、良い機会を与えてくれる作品だったと思う。

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Ryuu topiann(リュウとぴあん)

3.0人生締めくくり。

ハチコさん
2016年1月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

故岡本喜八監督の妻である岡本みね子が、旧姓の中みね子で
76歳初監督を務めた作品。作風と年齢が絶妙にマッチした
主演の八千草薫がハマり役となっている。上品でしとやかで
優しい顔立ちにも関わらず凛とした佇まいを演じさせたら右
に出るものはない。とはいっても高齢の親を持つ身としては
当然息子役の風間トオルの心配と重なってしまうのがやや苦。
そろそろ社会からの引退をと願う母親がふらり想い出の地で
ある軽井沢へ赴き、以前初恋の人が描いた絵画を探し求める。
「人生締め括りの旅」という感じで出逢う人々とのふれあいも
微笑ましいが、貧困老人には叶わない豊かさがあってこその
余生満喫だということを認識する。つらい戦後をどのように
生きたかを語る飴玉の色が哀しくも活き活きと浮かび上がる。

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ハチコ

3.5何かが”いらっしゃる”佇まいと気配

2015年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

ずぅ~っと「観てみたい」と思っていた作品でした。八千草薫さんと、仲代達矢さんが共演する、それだけで十分、映画館でお金を払って見る価値あり、とおもってしまいます。誰もが同じことを思うようで、神戸で唯一上映している、「元町映画館」に行ってみると、客席は平日にもかかわらず、ほぼ満席。しかも中高年の方がほとんどでした。
作品そのものはとっても静謐な作品。
佇まいがいいです。
軽井沢で、ある画家の個展が開かれました。画家は滅多に人前には姿を現さない。しかし、その絵に惹かれる人たちが数多い。いつしか、その存在自体が伝説的な画家になっていました。
 主人公の市子(八千草薫)は、この画家、宮謙一郎の、ある一枚の絵がどうしても気にかかる。一度でいいからその原画を見たいと思ってきました。いい機会です。彼女は自分の住む街から、個展が開かれている軽井沢へ向かいます。しかし、自分がどうしても観たい作品は、個人所有となっており、原画をみる事はほぼ不可能に近いことを知ります。
やがて市子は、地元の喫茶店のマスターや、彼に紹介されたレストランオーナーの計らいで、なんと、宮謙一郎画伯、ご本人に会えることになります。宮画伯のお宅に招かれた市子。そこで彼女が見たのは……
本作では、何の説明も要らないでしょう。絵画鑑賞のように映画の世界観、その雰囲気の中に身をまかせると良いでしょう。
音楽は悪くない。それもそのはず、ジャズピアニストの山下洋輔さんが、ピアノを担当してます。そのメロディーや演奏はやっぱり素晴らしい。
僕が気になったのはその音楽の使い方でした。
このシーンでは、むしろ饒舌な音楽は必要ない、と思えるシーンにまで音楽を使ってしまっている。
 実は「無音」という選択肢は、映画監督にとって実に勇気がいるのです。だから、どうしてもセリフのないシーン、人物の移動や、時間の移り変わりのシーンで、「必ず」「隙間なく」音楽を入れてしまおう、とする。その気持ちはわかります。本作では人物が動くシーンでの音楽が、やや饒舌すぎるきらいがありました。
まあ、これも趣味の問題なので、観る人がこれでいいと思えば、正解なんでしょう。
それからもう一点。一部のシーンで使われた、手持ちカメラの問題。
なんでブレブレの手持ちカメラを使ったのか? ほとんど意味不明なシーンがありました。市子の主観映像が、それに当たりますが、これは如何なものか? と首をひねりました。僕ならステディーカムを使って欲しいと思う。
いろいろと、文句を申しましたが、本作はそれを補って余りあるほど魅力的です。
やっぱり八千草薫さん、スクリーンで拝見するお姿はなんとも美しい。
この人は、老いて行くのではなく、本作のタイトルにある通り、その存在自体が「ゆずり葉」なのでしょう。
ゆずり葉は、若い葉が伸びてから、古い葉が落ち、次の世代に譲るのだそうです。
本作の見せ場は、なんといっても仲代達矢さんとの二人芝居でしょう。オルゴールの音に合わせて、八千草さんと仲代さんが、ダンスに興じるシーンがあります。
お二人が、子供の頃に戻ったかのように、無邪気に踊るシーンは印象的です。
ロケーションも本作の大きな魅力です。
「龍神の池」と呼ばれる池があります。清水が湧き出てくる、常に新しく、命溢れる水が、しんしんと湧き出てくる。その生命力と透明感あふれる小さな池のほとりにたたずむ主人公、市子。
「ああ、ここにはなにか”いらっしゃる”」と思えます。
岸部一徳さんが演じる、マスターの喫茶店「珈琲歌劇」この雰囲気もいいですね。エンドロールを見ていると、この喫茶店、実在するようですね。
レンガと木組みで作られた古い喫茶店。中に入ると、年代を重ねたと思われる銘木で作られた、カウンターのどっしりとした重み。客は少なく、これで経営が成り立つのか?と思えるのですが、静かに味わい深い珈琲を、じっくりと楽しむにはぴったりの雰囲気です。店員の服装は、清潔感あふれる真っ白なシャツに黒のエプロン。言葉使いが丁寧です。接客はどこまでも超一流ホテル並みです。そんな喫茶店のカウンターの奥。マスターは珈琲をじっくり丁寧にドリップしている。画面から、程よく焙煎された、珈琲の香りが漂ってきそうです。マスターの友人が営むレストランも、これまた素敵です。
ここは2組だけですが、宿泊もできる。地元で採れた食材でフランス料理を出している。
市子はこのレストランで、宮画伯の絵に出会うのです。
本作では、おもわず「一度は行ってみたいなぁ~」と思わせる、魅力的なお店、画廊、数々の美しい風景が取り上げられております。
年齢を積み重ねてゆくことで得られる、ある種の気高さ。
「私もこんな風に歳を重ねて行きたい」
本作を見て、誰もがそんな風に思うのではないでしょうか。
ゆずり葉のように、すくなくとも心持ちは「緑のままで」歳を重ねて行きたいものですね。

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ユキト@アマミヤ

3.0岡本喜八監督をプロデューサーとして支え続けてきた妻、中みね子さん脚...

調整中さん
2015年7月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

岡本喜八監督をプロデューサーとして支え続けてきた妻、中みね子さん脚本・初監督作品です。中姓は、みね子さんが脚本家を目指していた頃の名で、旧姓のようですね。

企画段階から関わった主役の八千草薫さんは、なんと84歳。
可愛くてゆったーりとしてて、お上品です。
最初は岩波ホール1館だけの公開だったのですが、平日でも500人を越すシルバー世代が詰めかけるという噂は聞いておりました。
私が観た映画館も、両親世代の方でほぼ満席でした。
映画は見る方の知識、経験、精神状態が評価に大きく影響すると思います。
なので、まだまだ未熟者の私は、的外れなことを言ってしまうかもしれません。
が、思いつくままに言ってしまいます!

(海外の)作家名が思い出せないのですが、目に入るものを全て描写していくことで、逆に非現実感を醸し出すという小説の技巧があって、日本だと小川洋子せんせがちょっとそんな感じです。
本作の登場人物は全員、正直に真っ直ぐに自分の気持ちを美しい日本語で表現します。
みんな優しくて親切で、他人に手を差し伸べることを躊躇しません。
しかも語る言葉は全部、達観した別次元から降ってきます。
悟り切った善人ばかり。
人生に迷い、苦悩している最中の人はいません。
全てを語ることで、逆に漂う非現実感。
神社の中のミステリアスな湧き水に伝わる龍神の話と、70年以上も貫き通した初恋もプラスされ、私には本作はファンタジーに思えました。
予告の印象から、美しい映像と山下洋輔さんのピアノで、動体視力が衰えた私もゆったりとした時間を過ごせるかな?と想像していたのですが……。
時折、美しい風景が激しく揺れ、動き、歪みます。
年を重ねることによって、見えてくる世界は違うと思いますが、84歳の見る風景はこんなに不安定だということなのでしょうか?
ちょっと、酔ってしまいました。

そして、仲代達矢さん82歳。
老いても尚、男を感じます。凄いです。
オルゴール曲で八千草さんと仲代さんが踊るシーンは、もの凄く艶めかしかった。
40オーバーの私ですが、初めてです。映画見ながら、両手で顔を覆ったの。
あ、ただ踊ってるだけですよ。その後も、別にいやらしいシーンではありません。
でも、今まで観たどんなラブシーンより、エロティックだったんです。
ちょっと周りを見渡したら、人生の先輩方は平然と画面を見つめてらっしゃいました。
いやはや、私もまだまだ未熟ですね!
あ、未熟者の感想としては、もっと台詞は少なく、軽井沢の美しい田舎の風景(わざわざ軽井沢で撮影してるので)と、井上洋輔さんのピアノを聞いていたかったです。

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