第39回日本アカデミー賞は「海街diary」が4冠!作品賞を制す
2016年3月4日 22:53
[映画.com ニュース]第39回日本アカデミー賞の授賞式が3月4日、東京・東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで行われ、是枝裕和監督の「海街diary」が最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀撮影賞、最優秀照明賞の4部門を制した。なお、最優秀主演男優賞は「母と暮せば」の二宮和也、最優秀主演女優賞は「百円の恋」の安藤サクラが受賞した。
日本アカデミー賞協会の岡田裕介会長が「最優秀作品賞は『海街diary』!」と読み上げると、劇中で4姉妹を演じた綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずは顔を見合わせて大喜び。是枝監督は、「ありがとうございます。最後に大きなご褒美が待っていました。長い時間かけて撮らせてくださった出資者の皆さんにも感謝したい。そして、1年間を通じて素敵な家を貸してくださった菅井さんにも感謝を伝えたいです」と喜びをかみ締めた。
長女役の綾瀬は、「本当に嬉しいです。皆でひとつになって作ったものを、多くの方々に見ていただいたからこそ」とニッコリ。ひとりだけ脚本を受け取ることなく撮影に挑むことを、自ら選んだ広瀬も「この空間にいるだけで鳥肌が立ちっぱなしなのに……。『海街diary』という作品と家族になれて嬉しいし、全てのことが財産になりました。お姉ちゃんたちのような女優さんになれるよう、追いかけていきたい」と意欲を新たにした。
最優秀主演男優賞を初受賞した二宮は受賞の瞬間、山田洋次監督や吉永小百合とがっちりと握手を交わした。「ああ、ありがとうございます」と感謝を口にすると、「昨年は先輩である岡田准一くんがこの賞を受賞されて、すごく嬉しかった。家ですごくいい酒だなあと、飲みながら見させて頂いていた。だけど、飲んでいくうちに『悔しいな、俺も欲しいな』と思ったんです」と涙声で吐露。そして、「岡田くんに会ったら『次はおまえだから』と言っていただいた。ここに立てるとは思っていませんでしたが、すごく嬉しい。今日はすごくいい酒が飲めそうです。岡田くんに自慢します。これからも頑張っていきたい」と頭を下げた。
また、新人俳優賞に選ばれた土屋太鳳は「11年前、10歳のときに『どうか私を映画の世界に入れてください』と願って、事務所に入りました。映画の扉がどこにあるのかわからなかったけれど、やっとここにたどり着くことができました。改めて感じています。どうか、私を映画の世界に入れてください」と声を詰まらせながら話した。「orange オレンジ」で土屋と共演した山崎賢人も、「本当に嬉しく思っております。撮影では、目の前のことで精いっぱいでした。ここからをスタート地点とし、初心を忘れずに一歩一歩精進していきたい」と誓っていた。
最優秀監督賞:是枝裕和監督(「海街diary」)
最優秀主演男優賞:二宮和也(「母と暮せば」)
最優秀主演女優賞:安藤サクラ(「百円の恋」)
最優秀助演男優賞:本木雅弘(「日本のいちばん長い日」)
最優秀助演女優賞:黒木華(「母と暮せば」)
最優秀脚本賞:足立紳(「百円の恋」)最優秀撮影賞:瀧本幹也(「海街diary」)
最優秀照明賞:藤井稔恭(「海街diary」)
最優秀美術賞:花谷秀文(「海難1890」)
最優秀録音賞:松陰信彦(「海難1890」)
最優秀編集賞:大関泰幸(「バクマン。」)
最優秀音楽賞:サカナクション(「バクマン。」)
最優秀外国作品賞:「アメリカン・スナイパー」
最優秀アニメーション作品賞:「バケモノの子」
新人俳優賞:有村架純、土屋太鳳、広瀬すず、藤野涼子、篠原篤、野田洋次郎、山崎賢人、山田涼介
話題賞:作品部門;「バクマン。」、俳優部門:ももいろクローバーZ(「幕が上がる」)
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