本広克行ディレクターが熱く語る、さぬき映画祭の見どころ
2016年2月9日 11:00
[映画.com ニュース] 本広克行監督がディレクターを務める、香川県の「さぬき映画祭2016」が2月11日から開幕する。ディレクターに就任して4年目になるが、映画祭は2006年の初開催から今年で10周年。ゲスト数も過去最多となる今映画祭の見どころを、本広ディレクターが語った。
「これだけのゲストを呼べるのは、もしかしたら今後ないかもしれない」。今年のゲストは総勢100人以上、上映作品は短編を含めると130本以上にのぼり、地元を盛り上げたいという思いで心血を注いできた香川出身の本広監督の熱い気持ちは留まるところを知らない。
今年は、山田洋次監督の最新作「家族はつらいよ」がオープニング作品として11日に上映され、山田監督が高松入りする。舞台挨拶では、香川県文化功労者でコンサートマスターの福崎至佐子氏が「男はつらいよ」の主題歌をバイオリンで披露するという。
本広ディレクターは、「県民の映画祭なので、官民一体となって取り組めている」ことに胸を張る。「お子さんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、幅広い層の方々が足を運べることを念頭において、プログラムを組んでいます。山田洋次監督の最新作が公開前に見られるのは、非常に貴重ですよ」。
会場の観客による投票で選ばれたグランプリ作品に、賞金50万円が授与される新企画「さぬきストーリー・プロジェクト『ショートムービー』コンペティション」には大きな可能性を感じている。「県内外から約50本のエントリーがありました。このコンペティションは、今後のさぬき映画祭の新機軸となっていくはずです」と手ごたえを感じている様子だ。
さらに、12日には「東京無国籍少女」の押井守監督、「空気人形」の是枝裕和監督と主演のペ・ドゥナ、13日には「野のなななのか」の大林宣彦監督が舞台挨拶に立つ。「春の雪」(13日)、「世界の中心で、愛をさけぶ」(14日)を同県で撮影した行定勲監督は、自らツアーコンダクターを務め、両作のロケ地ツアー(1人5000円)を敢行する。
また、平田オリザ氏のアンドロイド演劇「さようなら」の上演と映画「さようなら」の上映が、18日にイオンシネマ綾川で行われる(セットで2000円)。平田氏と映画のメガホンをとった深田晃司監督、女優のブライアリー・ロングが登壇を予定している。21日には、台湾映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」に主演した永瀬正敏の舞台挨拶が急きょ決定するなど、見どころは尽きない。さぬき映画祭は、21日までイオンシネマ高松東、イオンシネマ綾川、アルファあなぶきホール・小ホールなどで開催。