かもし出す“憂い”が人気の新ジャンル「シックボーイ」とは?
2013年9月18日 21:00
[映画.com ニュース] 「ホワイトハウス・ダウン」のチャニング・テイタム、「レッド・ドーン」のクリス・ヘムズワース、「オンリー・ゴッド・フォーギブス(原題)」のライアン・ゴズリングと、鍛え上げた肉体を持つ顔ぶれがハリウッドで熱い注目を集めているが、一方で正反対の“病弱”ともとれる印象の俳優陣が女性ファンをときめかせているトレンドが起こっている。「シックボーイ」と呼ばれ、鬱々(うつうつ)とした瞳と白い肌、そして無造作な長髪などがかもし出す独特の存在感が、近年もてはやされているという。
初主演作「少年は残酷な弓を射る」で強烈な印象を残し、「ウォールフラワー」の公開も控えるエズラ・ミラー、「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命」でゴズリングの息子役を演じ、「メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー」で初主演を務めるデイン・デハーンにも注目だが、シックボーイの代表格といえば、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの名が挙げられる。アカデミー賞4部門受賞のサスペンス「ノーカントリー」で映画デビューし、「ソーシャル・ネットワーク」「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」などの話題作に次々と出演。そして2013年、デビッド・クローネンバーグの実子ブランドンの長編初監督作「アンチヴァイラル」で初主演を果たした注目株だ。
ジョーンズが最新公開作「ビザンチウム」で演じるのは、不死の病に犯されながらも、シアーシャ・ローナン演じるバンパイアの少女と恋に落ちる青年役。同作は「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のニール・ジョーダン監督が、約20年ぶりに手掛けるバンパイアをテーマにした美しくも切ない物語。ジョーンズは、神秘性あふれる映像世界で、「一番難しかったのは、誠実にがんの症状を表現することだった」と振り返るはかなげな演技を披露している。
「ビザンチウム」は、9月20日より全国公開。