崔洋一監督が審査委員長。第10回東京フィルメックス、ラインナップ発表
2009年9月18日 12:00

[映画.com ニュース] 今年で10回目を迎える東京フィルメックスのラインナップ発表会見が、9月17日、東京・京橋の映画美学校で行われ、同映画祭の林加奈子ディレクター、市山尚三プログラムディレクターにより概要が発表された。
例年、アジアのみならず世界各国から良質な作品を集めて催される同映画祭。記念すべき第10回のコンペティション部門審査委員長を務めるのは「月はどっちに出ている」「血と骨」のベテラン崔洋一監督。最新作「カムイ外伝」のトロント国際映画祭公式上映出席のため、会見を欠席した同監督は「今まで僕が持ち得なかった価値観というものを提起してくれる作品に対して、強くシンパシーを抱くと思います。自分の価値観と違うものに対して、つまりは新しい息吹に対してどう向き合えるか、実は自分が試されている。困難で非常にしんどい仕事ですが、これは生きる喜びです」とビデオメッセージを寄せた。
注目のコンペティション部門に選ばれたのは、「亀も空を飛ぶ」のバフマン・ゴバディ監督の群像ドラマ「ペルシャ猫を誰も知らない」、ハナ・マフマルバフ監督のドキュメンタリー・ドラマ「グリーン・デイズ」、ルイス・クー主演のサスペンス「意外」など、全10作品。日本からは「おそいひと」(04)で知られる柴田剛監督の「堀川中立売(ほりかわなかだちうり)」が選出された。
特別招待作品には、ファニー・アルダン、ジャンヌ・モロー、ジャン=ピエール・レオーらフランスの豪華キャストが集結したツァイ・ミンリャン監督の新作「ヴィサージュ」(オープニング作品)、パク・チャヌク監督&ソン・ガンホ主演の「サースト/渇き(仮題)」(クロージング作品)のほか、08年度のアカデミー賞レースを沸かせた「フローズン・リバー」、今年のベルリン国際映画祭金熊賞受賞作「悲しみのミルク」など例年以上に豪華な作品が揃った。
また、特集上映は松竹との共催で「ニッポン★モダン1930/もうひとつの映画黄金期」と題し、松竹蒲田調のスタイルを確立した島津保次郎監督作を中心に五所平之助、清水宏、小津安二郎、溝口健二といった名匠たちの作品(全27作)を上映。その他、東京日仏学院との共催で、「いぬ」「サムライ」「仁義」といった傑作フィルムノワールで知られるフランスの巨匠ジャン=ピエール・メルビルの特集上映(日本初公開の2本を含む4作品)も行われる。
会見の最後には、特別招待作品に選ばれた「蘇りの血」の豊田利晃監督と「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」の大森立嗣監督がゲストとして来場。「フィルメックスは映画に対して誠実なので、(特別招待作品に)選ばれたことは、とても光栄」(豊田監督)、「4年前の『ゲルマニウムの夜』のときは東京国際映画祭で上映されたが、そのときから自分はフィルメックスの方が好きだった(笑)」(大森監督)と、それぞれにフィルメックス参加への喜びを語った。
第10回東京フィルメックスは、11月21日から29日まで、有楽町朝日ホール、東劇ほか全5カ所で開催。詳しくはオフィシャルサイトにて。
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