ビリー・ワイルダー
ガリツィア・ロドメリア王国(現ポーランド)出身の巨匠監督。元々は法律家を目指していたが、ウィーンとベルリンで新聞記者として働いた後、1929年から脚本家としてドイツ映画の制作に携わるようになる。33年、ヒトラーの独裁を逃れてパリに亡命し、その後渡米。ハリウッドで「ニノチカ」(39)や「教授と美女」(41)といったコメディ映画の共同脚本を手がける。「少佐と少女」(42)で本格的な監督デビューを果たし、「失われた週末」(45)でアカデミー作品賞など4部門、及び第1回カンヌ映画祭グランプリを受賞。国際的に賞賛を浴びた。その後も「サンセット大通り」(50)でアカデミー脚本賞など3部門、「地獄の英雄」(51)でベネチア国際映画祭国際賞、「アパートの鍵貸します」(60)でアカデミー作品賞・監督賞など5部門を受賞。他にも「麗しのサブリナ」(54)や「お熱いのがお好き」(59)など、軽妙洒脱なストーリーテリングで映画ファンを魅了した。81年、監督業を引退。2002年、95歳で肺炎のため逝去した。