サンセット大通り 劇場公開日:1951年10月28日
解説 映画の都ハリウッドのサイレント時代と50年代、2つの時代がシンクロする作品。「ハリウッドでハリウッドを描く作品が作りたかった」とビリー・ワイルダーは製作意図を語っている。売れない脚本家ギリスは、無声映画時代の大女優ノーマの家へ迷い込む。華やかな世界への返り咲きを願う彼女は、ギーリに脚本の手直しを頼むが……。ノーマ役のグロリア・スワンソンの緊迫感あふれる演技は秀逸。「クレオパトラ」などの監督として知られるセシル・B・デミルが、本人役で登場している。
1950年製作/110分/G/アメリカ 原題:Sunset Boulevard
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2021年3月23日
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鑑賞方法:VOD
A tale of a lost man caught in a Venus fly trap with mortal consequences. The film has the quirk of Hitchcock film; You might think you are in the same mansion as Rebecca. The plot of a needy man in servitude to a royal middle aged woman might feel like an allegory to some. Art for art's sake at times. You can feel the speed of the Hollywood ages passing by in this time capsule-in-a-time capsule.
2022年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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ビリー・ワイルダー監督による1950年製作のアメリカ映画。原題:Sunset Boulevard。 著名だがビリー・ワイルダー監督による作品は、何と初めての鑑賞。コメディのイメージが強く意外感も有り。アカデミー賞で、脚本賞、作曲賞、及び美術賞の3つを獲得。無名だったウィリアム・ホールデンの言わば出世作らしい。 主演のグロリア・スワンソンが、過去の大スターであった栄光の日々の延長線上で夢見る様に生きている元大女優を、とても痛ましく見える圧巻の表現力で演じていた。ウィリアム・ホールデンを引き止めようと、チャップリンのモノマネまで上手に演じていて驚かされた。彼女は1899年生まれで、映画の役通りに、セシル・B・デミル監督(本人役で出演)に見出されたサイレント時代の大女優というから、半端でないリアルさ。役柄を考えると、よくぞ出演したと思える。 若い貧乏な脚本家役ウィリアム・ホールデンはあまり良い演技には思えなかったが、グロリア・スワンソンの豪邸プールで死体となって浮かんだところから、自分語りで物語の語り部となる展開は、とてもユニークに感じた。 グロリア・スワンソンの召使役(元映画監督でノーマの最初の夫で有ることが明かされる)のエリッヒ・フォン・シュトロハイムは、サイレント時代の巨匠監督とのことで驚かされる。撮影中にスワンソンと衝突し撮影中止の過去も、事実として有るらしい。そういえば、喜劇王バスター・キートンもスワンソンのトランプ仲間として本人役で登場していた。 ナンシー・オルソンはホールデンに恋する脚本家志望の娘役で、唯一の普通のヒトで、言わばハリウッドの異常社会との対比を強調する役回りか。好感を覚えたが、残念ながら大女優には成らなかった様だ。 最後、殺人事件に押しかけたマスコミに、銀幕復帰が叶い撮影が始まったと、演技をするスワンソンの姿、その気持ちに応えて撮影指示を出す元監督シュトロハイムの姿を映す映像が、痛ましい・狂気の様相を抉り出す。 楽しい或いは面白い映画とは言えないが、虚構と現実が入り乱れるかたちで、ハリウッドの現実を描いた映画で、そこまでやるんだという怖さを感じさせる驚きの映画であった。 製作チャールズ・ブラケット、脚本チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー、D・M・マーシュマン・Jr、撮影ジョン・F・サイツ、音楽フランツ・ワックスマン。 出演は、ナンシー・オルソン、ウィリアム・ホールデン、グロリア・スワンソン、エリッヒ・フォン・シュトロハイム、セシル・B・デミル(本人役)、バスター・キートン(本人役)。
2022年9月18日
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鑑賞方法:DVD/BD
内容は、映画の都Hollywoodに取り憑かれた元有名人の夫婦と売れない脚本家とチャンスの無い舞台裏方の女性が繰り広げる半年間の夢見たいな出来事の一部始終。好きな言葉は『もう駄目っ幸せすぎてっ!』最後の締めの言葉に痺れる様な台詞を持ってきて驚いた。主人公女性ノーマ・デズモンド25年も前に映画の変化に耐えかねて映画界から離れても離れきれない呪われた元大スターヒロインが最後にスポットライトを当てられた時の演技の異常性とそれでも至極の喜びでスポットライトを浴びて正直に語るところが認識の違いで面白い。初監督が最後の監督というところもシナリオの締まりが良くて心地よい。個人的には『紛い物の町を通って戻ろうか』が好きです。創作世界に生きる人々は、あくまで作り物の世界の中でしか生きられないし一度味わえば忘れる事が出来ないほどの優越感と恍惚は、映画の世界問わずメディア業界全体に言える事でありある種の呪いにも似た感覚を監督なりに繊細に表現している所が面白買ったと思います。最後にとった映画🎞『サロメ』にも時代性が感じられ魔性の女に見えてくる所と同情してしまいそうな所に引き込まれました。正に顔で喋ってました。70年前の作品でありながら色褪せない脚本とキャラクターの出来には脱帽します。大きくニ軸の人間を中心として物語を進めながらも絡める周りの人々も味があり群像劇にも見える構成は素晴らしく分かりやすい作品だと感じました。一番に感じたのは映画の世界を捨てたのに映画の街近くで25年も住んで皆から疎ましがられながらも固執した執念で返り咲きを諦めなかったノーマの本当の救いは最後への伏線!これが凄いと感じました。
2022年9月4日
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鑑賞方法:VOD
最後の最後まで引き付けるシナリオと俳優陣の迫真の演技が今見ても全く鮮度の落ちないフレッシュな作品となっている。