わが母の記

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劇場公開日:2012年4月28日

わが母の記

解説・あらすじ

井上靖の自伝的小説「わが母の記」3部作(講談社文芸文庫刊)を、「クライマーズ・ハイ」の原田眞人監督が映画化。役所広司、樹木希林、宮崎あおいら実力派キャストで10年間にわたる親子、家族の愛を描く。昭和39年、小説家の伊上洪作は、父が亡くなり母・八重の面倒を見ることになる。幼少期に母と離れて暮らしていたため距離を置いていた洪作だったが、妻や3人の娘、妹たちに支えられ、自身の幼いころの記憶と八重の思いに向き合うことに。八重は薄れゆく記憶の中で息子への愛を確かめ、洪作はそんな母を理解し、次第に受け入れられるようになっていく。第35回モントリオール世界映画祭ワールド・コンペティション部門で審査員特別グランプリを受賞。第36回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞(樹木希林)受賞。

2012年製作/118分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2012年4月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第36回 日本アカデミー賞(2013年)

受賞

優秀主演女優賞 樹木希林

ノミネート

優秀作品賞  
優秀監督賞 原田眞人
優秀脚本賞 原田眞人
優秀主演男優賞 役所広司
優秀助演女優賞 宮崎あおい
優秀音楽賞 富貴晴美
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(C)2012「わが母の記」製作委員会

映画レビュー

4.0まるで、ルキノ・ヴィスコンティのイタリア貴族一族の物語の日本版のような映画です

2025年6月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

わが母の記

2012年公開、松竹
同名の井上靖の小説の映画化
原作は老いた母の80歳ぐらいから、亡くなるまでの10年程を描いた私小説です

その映画化ですから、本作も作家の主人公と認知症を患っていく母との交流がメインの物語となります
しかし、映画としての本作は、それを描くと同時に、違うものを描こうとしています

それは戦後日本の上流階級の家族の風景です
まるで、ルキノ・ヴィスコンティのイタリア貴族一族の物語の日本版のような映画です
伊豆の屋敷、川奈のホテルなどの当時の庶民とは大きく格差のある生活ぶりが、美術セット、衣裳など克明に再現して映像化されています
名優達が結集されていて、若い娘役を除けば皆昭和な空気感を出せる俳優ばかりです

昭和の空気感が破れて、21世紀の空気が流れ込んでしまい夢が覚めることは一瞬もありません

それにカメラが抜群に上手いです
カメラは芦澤明子さん
柔らかな暗めの光源で肉眼に近い見え方で、その俳優達を捉えていくのです
しかもその構図の取り方にも味わいがあります
家屋の中、外、どこを撮っていても気付くと直線の透視線と消失点を感じる瞬間があるのです
小津安二郎作品のような縦横の直線の拘りが画に美の快感を感じるように、そのような感覚を覚えました

また
「七つの大罪」、「処女の泉」
イングマール・ベルイマン監督の代表作名が突然登場人物から飛び出します
けれども、それは、監督の好みということだけで、本作の根幹には関係のないことのようです

樹木希林さん
さすがの名優ぶりでした
本作では杉村春子さん的な味わいがありました

このような上手い老け役女優は昔は何人かいたものでしたが現代では思い当たらないのは悲しいことです

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あき240

3.5良い話だが残酷な物語

2024年11月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

幼少期に母に捨てられた記憶を強く心に残す小説家の洪作は、父の死を期に老いた母と関わる回数が増え始め…。
しずおか映画祭で鑑賞。母の認知が曖昧になり始めてから母への想いが改まる物語。良い話だが、わだかまりが解けたのが一方的な点にやや現実的な残酷さも感じました。

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shotgun

3.5家族の愛

2024年10月17日
iPhoneアプリから投稿

この映画は人生そのものだと思う。
観ていて中盤までつまらないなと思っていた。
認知症の症状が、もし私の母がと思うと見ていて辛かった。
物語が進んでいくにつれて
途中で明かされる母の息子への愛。
変わっていく家族の形。
だけど愛は変わらずそこにあって、家族は、本当に、本当にいいなぁと心から思いました。
中盤までがなければ終わりもない。
家族って、大変なことも共にするけれど、ふとした時に、その大切さに気づかされる。
私も、もし両親が介護が必要になった時、あんな風に介護をしたい。その為に今頑張るんだ。

役所さんの演技は、観ている方も感情を溢れさせる。
とても大好きな俳優さんです。

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みのちゃん

4.0お母さん、と渡る海峡

2024年10月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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りか