「東宝シンデレラ」福本莉子の生涯ベスト映画、最近感銘を受けた作品は?【あの人が見た名作・傑作】
2022年7月23日 11:00

映画を見に行こうと思い立ったとき、動画配信サービスで作品を鑑賞しようとしたとき、何を見れば良いのか分からなかったり、選択肢が多すぎて迷ってしまうことは誰にでもあるはずです。
映画.comで展開する新企画「あの人が見た名作・傑作」は映画業界、ドラマ業界で活躍する著名人がおすすめする名作、傑作をご紹介するものです。第9回は、「今夜、世界からこの恋が消えても」に主演する福本莉子さんです。

2000年11月25日生まれ、大阪府出身。16年11月に開催された第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリ、集英社(Seventeen)賞を受賞。17年4月からNHK高校講座「物理基礎」にレギュラー出演し、本格的に芸能活動を開始する。銀幕デビューは、18年の「のみとり侍」。以降、「屍人荘の殺人」「思い、思われ、ふり、ふられ」「映像研には手を出すな!」などに出演。今年は「君が落とした青空」「20歳のソウル」が公開され、7月29日からは道枝駿佑とのダブル主演作「今夜、世界からこの恋が消えても」が封切られる。

福本:いろいろ考えたのですが、映画ってホラー以外はなんでも観るんですね。深いテーマのものから、生きる意味を見出すことが出来るものまで、素晴らしい映画はたくさんあるじゃないですか。その中で、ベスト映画の定義って何度観ても面白い、何度でも繰り返し観たくなる映画なのかなって思うんです。
そういう観点で考えると、「ユージュアル・サスぺクツ」が好きです。コロナ禍で初めて観て以来、もう4回くらい観ています。ケビン・スペイシーの芝居、凄いですよね。話の展開も含めて、とにかく好きなんです。
スペイシー繋がりでいうと、「セブン」も凄い。ブラッド・ピットの最後の演技とかもう……。ただ、地獄みたいな展開なので、何度も観られない。何度でも……って考えると「ユージュアル・サスぺクツ」が好きです。目黒シネマで、2本立てで観たんです。単館系の映画館が好きで、池袋の文芸坐にも通っています。
福本:やっぱり刺激になりますよね。ハリウッド作品とか、同じ時代を生きているなかで暮らす地域が違うだけでこんなにも凄いものを作る人たちがいるのか! と感じることがあって。マーベル作品なども、エンドロールが異様に長いじゃないですか。どれだけの人が関わっているの!? って思いますし、なんか感動しますよね。
5人の前科者による犯罪計画の顛末を巧妙なストーリー展開で描いたクライムサスペンス。カリフォルニアの埠頭で麻薬密輸船が爆破されて27人が死亡し、現金9100万ドルが消えた。関税特別捜査官クイヤンは、唯一無傷で生き残った男キントを尋問する。6週間前、銃器強奪事件でニューヨークの警察に連行された5人の“常連容疑者”は釈放後に結託し、悪徳警官を襲撃して宝石を奪う。それを売りさばくためカリフォルニアへ向かった5人は、売人から新たなヤマを持ちかけられるが……。第68回アカデミー賞でケビン・スペイシーが助演男優賞、クリストファー・マッカリーが脚本賞を受賞。ブライアン・シンガー監督は本作で高く評価され、「X-メン」の監督に抜てきされるなど出世作となった。

福本:ディズニー&ピクサーの長編アニメ「ソウルフル・ワールド」にも感動しました。Disney+でしか観られないのですが、めちゃめちゃ良かったです! 魂がどこから来るのか……、というお話なんです。
ピクサー作品って、子ども向けのものが多いと思い込んでいたのですが、大人に刺さる作品だなと感じました。人間が抱く「感情」を主人公にした「インサイド・ヘッド」も凄く好きなんですが、「ソウルフル・ワールド」と同じ監督と知って、納得しました。

あとは……、最近やっと「フォレスト・ガンプ」を観ました。2時間42分もあるから、これまで覚悟を決めきれずにいたのですが、やっと観られました。邦画では、橋本愛さんが主演された「リトル・フォレスト 夏・秋」「リトル・フォレスト 冬・春」、HIKARI監督の「37セカンズ」が好きです。
「インサイド・ヘッド」「カールおじさんの空飛ぶ家」を手がけたピート・ドクター監督が、人間が生まれる前の「ソウル(魂)」たちの世界を舞台に描くファンタジーアドベンチャー。ジャズミュージシャンを夢見ながら音楽教師をしているジョー・ガードナーは、ついに憧れのジャズクラブで演奏するチャンスを手にするが、直後に運悪くマンホールに落下し、「ソウル(魂)」たちの世界に迷い込んでしまう。そこはソウルたちが人間として現世に生まれる前にどのような性格や興味を持つかを決める場所だった。ソウルの姿になったジョーは、人間の世界が大嫌いな22番と呼ばれるソウルと出会う。何百年もソウルの姿のままだった22番と、夢をかなえるために元の世界に戻りたいジョー。正反対の2人の出会いが冒険の始まりとなるが……。アニメ界のアカデミー賞と言われるアニー賞を制したほか、第93回アカデミー賞でも長編アニメーション賞、作曲賞を受賞。

福本:お話を頂いてまず原作を読んだのですが、小説はもちろん、あとがきまで素晴らしかったんです。この内容を2時間にまとめるとどうなるんだろう? と思ったのですが、すごく綺麗にまとまっていました。月川さんと松本さんが共同で脚本を書かれると知った時も、そんな作品に主演させていただくという事にプレッシャーも感じましたが、皆さんの本気を感じました。
三木監督には「思い、思われ、ふり、ふられ」でお世話になりました。“ふりふら”は私が高校を卒業した直後に撮った作品でしたし、当時の自分にとって一番大きな役だったので思い入れがあるんです。思い通りにいかない事もいっぱいあったのですが、監督はすごく励ましてくれて。まさかまたご一緒出来るとは思っていなかったので嬉しかったですし、スタッフさんも2度目の方が多くて心強かったです。
三木監督は、私たち俳優のの心に寄り添うような凄く繊細な演出をされるので、改めて今回も勉強になりました。楽しいシーンにも、どこか虚しさ、悲しさがある。その塩梅を、監督と相談しながら演じる事が出来ました。すごく信頼して撮影に臨む事が出来ましたね。

福本:難しい……。なんだろう……。これ(「今夜、世界からこの恋が消えても」)、これです。いま、自分がどれだけの力をつけられたのかを知りたいから。
自分が思っていたのと違うことって、結構あるじゃないですか。やっていたつもりが出来ていなかったり、意外に良かったり。そういうのって、客観的に見てみないと分からないから、自分の今の位置、地点を知るためにもこの映画を観ます。
福本:嫌ですよ。嫌だけど、観るしかないじゃないですか。映画として映し出される自分の姿が、自分じゃない気がするんですよ。自分を見ている感じがしないというか、「わたし、こんな顔をするんだ」って客観的にとらえることが出来るので、大事にしています。
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