インサイド・ヘッド

劇場公開日:

インサイド・ヘッド

解説

人間が抱く「感情」を主人公に描いたピクサー・アニメーションの長編作品。監督を「カールじいさんの空飛ぶ家」「モンスターズ・インク」のピート・ドクターが務め、第88回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞した。ミネソタの田舎町で明るく幸せに育った少女ライリーは、父親の仕事の都合で都会のサンフランシスコに引っ越してくる。新しい生活に慣れようとするライリーを幸せにしようと、彼女の頭の中の司令部では「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の5つの感情が奮闘していた。しかし、ある時、カナシミがライリーの大切な思い出を悲しい思い出に変えてしまう。慌てて思い出を元通りにしようとしたヨロコビだったが、誤ってカナシミと一緒に司令部の外に放りだされてしまう。ヨロコビは急いで司令部に戻ろうと、ライリーの頭の中を駆けめぐるのだが……。

2015年製作/94分/G/アメリカ
原題または英題:Inside Out
配給:ディズニー
劇場公開日:2015年7月18日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第73回 ゴールデングローブ賞(2016年)

受賞

最優秀長編アニメーション映画賞  
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映画レビュー

4.5悲しむことも大切

2024年8月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

泣ける

知的

幸せ

続編に向けて久々に観ました。
頭の中にある感情を擬人化し、環境の変化による戸惑いをファンタジーに描いた点がピクサーらしかったです。

ヨロコビがライリーを幸せにするために必死になりますが、様々な出来事から毎日をハッピーに過ごせるとは限りません。だからカナシミのようなネガティブな感情でも、それがあってこそバランスが成り立っているように感じました。どんなに辛いときでも、一緒にそれを乗り越えることで人間は成長していくと実感できました。

哲学的でありながらも、アメリカの日常とカラフルな冒険の2つの視点で展開されるユニークな作品でした!

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Ken@

4.0意外にも

2023年3月23日
スマートフォンから投稿

子供達とその友達が映画館で観たいと言うので、まとめて連れて引率鑑賞。なのでほぼ期待せずに観に行きましたが、なかなかどうして、面白かったです。自分も子供の頃、転勤族だったので主人公の気持ちが良く分かりました。ワカル~…でも大人になって引っ越しの事を思うと、親も大変だったんだな…とか思いました。色んな感情にそれぞれキャラがいて、話の展開も楽しかったです。気持ちよく帰れました😊

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ホビット

3.0自分の喜怒哀楽を認めること、それを発信する勇気

2020年6月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

知的

たのしみにしていました。が、裏切られた~!
いや、勝手に期待しちゃってたんだけど、明るい感じなのかと思ってました。
決してバッドエンドではないんだけど、大人向な印象です。シビィ…!シビィすぎるよ!(シビア+ヘビーの造語、笑)

内容は、「人間の感情」が擬人化した…ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリという5つの「感情」たちの奮闘を通して、感情の主である11歳の少女ライリーの成長課程を描いたもの、かな?
ライリーは無事に11歳までを過ごすのだけど、突然「引っ越し」という転機が。親からの期待があり笑顔で応えたものの、本当は、ライリーは、生活環境が変わり生まれ育った街での習慣やそれまでに築いてきたものをなくしたこと、学校が変わって一緒だった友達に会えなくなるのが悲しく寂しかった。
そこで頭の中(司令塔)で感情たちは、ライリーを幸せにしようとそれぞれの仕事(感情)をします。頭の中にある操作盤のボタンを押して、ライリーに指令を送るのです。ライリーは、送られてきた指令…喜怒哀楽を持って人(外部)と関わっていくことで、さまざまな出来事からさまざまな記憶(思い出)ができて、そうしてライリーの人間を形成していきます。
しかし、ある事故によって、大切な思い出を失い、それまでに形成されてきたものが崩壊を始める…!(思い出は、思い出の数だけ、頭の中に「都市」として建設されている)
ヨロコビは大切な思い出(都市)を元通りにするために、司令塔を飛び出しますが、なぜか、カナシミも同行。
実は事故の発端はカナシミ。カナシミなりの、ライリーを幸せにしたい思いがあったんだろうね。
だけど、カナシミは己の資質の働きに依るものなのか、行動は裏目に裏目に出てしまったのでした。ヨロコビにも「カナシミはあっちに行ってて!」なんて言われる始末。カナシミは自分は要らない子だと思い飛び出してしまう。
(略)
なんやかんやで、ヨロコビは「悲しみ」という感情の大切さを学び、ヨロコビはカナシミを探し出して、司令塔へ一緒に帰り、カナシミを受け入れます。受け入れる=ライリー自身が、自分の悲しみを認めて自覚するんです。そうして悲しみを表現できたライリーは、「本当は…」と語りだすのです。両親にライリーの正直な気持ちが伝わって打ち解ける→新しい大切な思い出が出来て、頭の中の崩壊されてしまった思い出たちは新たな思い出として再建をはじめる。そして、これからどんな感情を持つんだろう、すべての感情が大切なんだ、成長がたのしみやね!という余韻を持ちつつエンド。

悲しみを認めることの大切さ、そして、自分はこんなに悲しいよ…!寂しいよ…!と発信することで、自分を壊さないのだなと痛感。
ヨロコビとカナシミは、ライリーが作り出した空想上の動物「ビンボン」に出会うのだけど、エピソードのひとつで、ビンボンが悲しみに暮れるシーンがあります。ヨロコビはどうにかしてビンボンの気分を晴れさせようと努めるんだけどビンボンの心には全く届かない。一方カナシミはビンボンの隣に座って、ただ、ビンボンの話を聴きました。なんて事がない会話のシーンなんですが、印象的でした。ビンボンは癒され立ち直りました。
悲しみって認めるの結構つらいよね。。認めることが出来れば楽になっちゃうんだろうけども。

作中では「感情はやめられない」という言葉もあります。「やめられない」という事は、絶対「なにか」を感じるのが人間なわけでそれが「通常」なわけで、感情がうすいなーって感じた時は心が磨り減ってるとかなにかからダメージを受けてる危険信号なんじゃないかな、と思ったりしました。心の健康、保ちたいです。

それから、シビィ(造語、笑)と感じたのは全体を通してなんですが、
特にシビィかったのが「思い出の捨て場」があったこと。
人間の「忘れる機能」は、なくてはならない機能でありがたくもあるんですが、、、知らず知らずの内に取捨選択をしているかのような、さよならも言わずに深層心理によって思い出とお別れをしているんだなと悲しくなりました。
…なんてことを言っても仕方がないですね。
変わっていく自分を認め赦すことが健全で、そうすることで時の流れに変化する他者も認めていけます。新しい楽しいワクワクするようなことに出会っていきたいです…!

素直でいることに気付かされ心があらわれる映画です。
そして、表現に脱帽…。凝っているのに分かりやすい。思い出が都市だったり、思考が列車となって駆け巡っていたり、目で楽しませてもらいました。

劇場に観に行きたかったんだよね…!観てみて、行けなくて正解かな…?すごくいいんだけど、観ててツラいというか悲しい。。すごい泣いた…

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くまの

4.5大竹しのぶの声が圧巻!

2015年7月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

子どもと吹替え版を鑑賞。予告でヨロコビを竹内結子、カナシミを大竹しのぶが演じると知り、へえーと思っていましたが…これがなかなか。
竹内結子はマシンガントークでハイテンションなヨロコビを軽やかに演じており、違和感ありません。さらに驚いたのは大竹しのぶ! かなり意識しないと「大竹しのぶの声」とは耳が認識せず、まさにカナシミそのもの。かと言って出しゃばるわけでもなく、アニメと見事に一体化。…圧巻でした。
様々な感情の成り立ち、行動との繋がり、思い出の蓄積、忘却のしくみ…カラフルでめくるめく世界で、頭(心)の中が分かりやすく豊かに表現されており、冒頭から惹きつけられます。対極のように見えるヨロコビとカナシミが、共に心の司令室からはじき出され、ライリーの小さい頃の見えない友達(イマジナリーフレンド)も加わり、トラブル解決に向けて旅をする…というハプニングの意味が、じわりじわりと明かされていくストーリー展開も見事です。これからのオトナへ・かつてのコドモへ、色々なメッセージが散りばめられていますが、個人的には、「感情を分かち合う意味」が心にしみました。
3歳の子どもも、飽きる気配なく最後までじっと見入っており、観終えてから気に入ったキャラクターを訊いたところ、「ヨロコビがよかったー」とのこと。「カナシミとか、ビビリとかもよかったよ。」と返したら、不思議そうな顔をしていました。今も、「あ、今あたまのなかでイカリがスイッチ押したー」などと会話の中に映画が登場し、楽しい気分にさせてくれます。子どもには、大きくなってからも、ぜひ観返してほしい作品です。

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cma

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