菅田将暉、初の主演男優賞獲得に喜び「学生服を着て賞を取れて嬉しい」
2017年4月13日 22:01
[映画.com ニュース]「第26回日本映画プロフェッショナル大賞」の授賞式が4月13日、東京・テアトル新宿で行われ、主演男優賞の菅田将暉はじめ、新進女優賞の上白石萌音と間宮夕貴、監督賞の森達也、作品賞に輝いた「ディストラクション・ベイビーズ」の真利子哲也監督らが出席した。
「セトウツミ」「溺れるナイフ」できらめきを見せた菅田は、「プロフェッショナルと名の付いたこの賞を受賞できて、光栄です。初めて主演男優賞を頂きました」と歓喜。続けて「『溺れるナイフ』の金髪の高校生と、『セトウツミ』の黒髪の高校生と、両極端。もうそろそろ高校生役をできなくなりそうな僕ですが、学生服を着て賞を取れて嬉しいです」と述べる。今後も「帝一の國」「銀魂」など公開待機作も多く、展望を問われると「どうなるんでしょうね。先のことはわからないですが、朝起きて現場に行って、着替えてメイクして1日のお芝居をやって、というのは変わらない。外から何を言われようと、自分が俳優部として何をやるかということがぶれなければ、どうなっても面白いなと思います」と表情を引き締めた。
さらに「溺れるナイフ」「ちはやふる 上の句」「ちはやふる 下の句」で新進女優賞を射止めた上白石は、「奇しくも、2作品で呼び名が同じ『かなちゃん』という役で、こうして賞を頂いたことを、何かのご縁に感じています」とニッコリ。「ちはやふる」の小泉徳宏監督もプレゼンターとして駆けつけ、「気がついたら国民的美声の持ち主になっていて、ここまで早くはねるとは。日本映画界を背負っていく女優さんになるんでしょうね。『ちはやふる』続編も、これから一緒に頑張りましょう」と激励していた。
間宮は日活ロマンポルノリブートプロジェクトの1作「風に濡れた女」で、もうひとりの新進女優賞に。「私は2番目の女として生きてきました」と振り返りながらも、「このような素晴らしい賞をいただけて嬉しいです。この作品に出合えて1番目の女になれたかなと思いますし、自分のなかの世界を広げてもらえました」と感激の面持ちだ。
佐村河内守氏を追ったドキュメンタリー「FAKE」で絶賛された森監督は、「この15年間は薄暗いところで原稿を書き、糊口をしのいでいました。今日は女性が多いですね、こういう晴れがましい場に立てるとは思っていなかったし、賞をいただけて嬉しい」と喜びをあわらに。「メディア関係者もたくさんいらっしゃって、明日のワイドショーは『FAKE』は落ちているだろうなと思う。でも居てくれて撮ってくれているだけでも嬉しいです」とウィットに富んだ語り口で場内を沸かせた。
そして「ディストラクション・ベイビーズ」で暴力を真正面から描ききった真利子監督は、「実を言うと日プロ大賞には、授賞式がなくなってしまった2011年に処女作の『イエローキッド』で新人監督賞をいただきましたが、『ディストラクション』で作品賞を取れました」としみじみ。「『ディストラクション』は2016年5月21日にこの場で公開されました。最後の授賞式になると思いますが、このような賞をいただけて本当に嬉しく思います」と噛みしめるように話していた。
“日本最強の映画賞”と銘打たれた同賞は、主催者で映画評論家の大高宏雄氏、批評家、記者など、映画に携わるプロフェッショナルが選考委員を務め、独自の視点で優れた作品や映画人を表彰する。個人賞およびベストテンは以下の通り。
作品賞:「ディストラクション・ベイビーズ」(真利子哲也監督)
主演女優賞:黒木華(「リップヴァンウィンクルの花嫁」)(スケジュールの都合で欠席)
主演男優賞:菅田将暉(「セトウツミ」「溺れるナイフ」)
監督賞:森達也(「FAKE」)
新人監督賞:小路紘史(「ケンとカズ」)
新進女優賞:上白石萌音(「溺れるナイフ」「ちはやふる 上の句」「ちはやふる 下の句」)
新進女優賞:間宮夕貴(「風に濡れた女」)
特別賞:佐野和宏(「バット・オンリー・ラヴ」)
特別功労賞:故荒戸源次郎
1位「ディストラクション・ベイビーズ」
2位「淵に立つ」
3位「リップヴァンウィンクルの花嫁」
4位「SHARING」
5位「FAKE」
6位「オーバー・フェンス」
7位「ヒメアノ~ル」
8位「永い言い訳」
9位「団地」
10位「セトウツミ」
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
【推しの子】 The Final Act NEW
【忖度なし本音レビュー】原作ガチファン&原作未見が観たら…想像以上の“観るべき良作”だった――!
提供:東映
物語が超・面白い! NEW
大物マフィアが左遷され、独自に犯罪組織を設立…どうなる!? 年末年始にオススメ“大絶品”
提供:Paramount+
外道の歌 NEW
強姦、児童虐待殺人、一家洗脳殺人…地上波では絶対に流せない“狂刺激作”【鑑賞は自己責任で】
提供:DMM TV
全「ロード・オブ・ザ・リング」ファン必見の超重要作 NEW
【伝説的一作】ファン大歓喜、大興奮、大満足――あれもこれも登場し、感動すら覚える極上体験
提供:ワーナー・ブラザース映画
ライオン・キング ムファサ
【全世界史上最高ヒット“エンタメの王”】この“超実写”は何がすごい? 魂揺さぶる究極映画体験!
提供:ディズニー
ハンパない中毒性の刺激作
【人生の楽しみが一個、増えた】ほかでは絶対に味わえない“尖った映画”…期間限定で公開中
提供:ローソンエンタテインメント
【衝撃】映画を500円で観る“裏ワザ”
【知って得する】「2000円は高い」というあなただけに…“超安くなる裏ワザ”こっそり教えます
提供:KDDI
モアナと伝説の海2
【モアナが歴代No.1の人が観てきた】神曲揃いで超刺さった!!超オススメだからぜひ、ぜひ観て!!
提供:ディズニー
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。