宮沢りえ、報知映画賞主演女優賞で早くも3冠「感動と同時に己をムチ打ちたい」
2014年12月17日 19:10

[映画.com ニュース] 第39回報知映画賞の授賞式が12月17日、都内のホテルで行われた。作品賞(邦画部門)は「0.5ミリ」が受賞。監督第2作での戴冠となった安藤桃子監督は、「父(奥田瑛二)が、20年かけて独立プロでちゃんと興収を上げられる作品を撮るぞという背中を見て、映画監督を志した。予想していなかったのでビックリです」と喜びをかみしめた。
「映画が総合芸術だとすれば、出演者の皆が肉体を使って表現してくれて、妹の(安藤)サクラがすべてを背負って山を登ってくれた。海、山、川とすべての自然が映っていることも含めてのものだと思っています」と出演者やスタッフに感謝。同作は津川雅彦も助演男優賞に輝き、27年ぶりの受賞に「年寄りも頑張れというエールかな。頑張りますが、お約束はできません。これが最後の作品と思っていただければ」とウイットに富んだスピーチを披露した。
「紙の月」は宮沢りえが主演女優賞、大島優子が助演女優賞と女優部門を独占。山路ふみ子映画賞女優賞などに続く3冠目となった宮沢は、「感動でいっぱいなのと同時に、もっと志を高く誠実に頑張らなくてはと己をムチ打ちたい気持ちもある」とさらなる意欲。大島は今回の受賞に「時に励みに、常に自信に、これからの糧にさせていただきます」と笑顔をはじけさせた。
主演男優賞は「永遠の0」の岡田准一で、「感謝の言葉しか出てこない」と感無量の面持ち。生きることに執着する零戦パイロットを熱演し、「『芝居に向いている。続けろ』とおっしゃっていただいた大先輩のたくさんの背中を見てきた。日本の心、男が演じられる存在になれるよう、これからも精進していきたい」と決意も新た。花束贈呈に駆け付けた山崎貴監督も、「まさに身を削るような思いで役を獲得し、見事に演じてくれた。本当に幸せな映画になった」と称えていた。
ほかに監督賞は「蜩の記」の小泉堯史監督、作品賞(海外部門)は「ジャージー・ボーイズ」、新人賞は「渇き。」の小松菜奈、「ホットロード」の登坂広臣、「小野寺の弟・小野寺の姉」の西田征史監督の3人、特別賞は「アナと雪の女王」、故高倉健さん(辞退)がそれぞれ受賞した。
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