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ネタバレありあり。バラされたくなくば、読まないでね。
『芸術家になれぬ者が批評家になり、兵士になれぬ者が密告者になる』
『インポじゃなかったら、私に何したい』
『目玉をくり抜いて、俺の目にするよ。その若さに戻って通りを眺めて見たい。』
1幕目の終わりの台詞
『あなたや映画人が大嫌いなの。特権意識が強く、利己的で甘ったれ、ロクに芝居の勉強もせずに未熟なままで、真の芸術に挑戦する。アニメやポルノを作っては賞を譲り合い週末の興収で作品評価?』と言って、
『ここは演劇界よ』と閉める。
そして『貴方は役者じゃない。ただの有名人よ』
それで2幕目は終わる
一転して、三幕目はCGから
『娘は父親を求めていたのにそばにいたのは動画で世間を騒がせただけの情けない男だ。』
すると別れた元奥さんは
『もっと情けない物があるわよ』と言う『何?』
『このヒゲよ』
三幕目は短く終わり、過去へとフィルムは小刻みなカットが入る。
多分、ここから終幕なんだろう。
『無知がもたらす予期せぬ奇跡(副題)』と新聞記事。
『リーガンは無意識に新しい芸術様式を生み出した。スーパーリアリズムだ。本当の血だ。アメリカ演劇界が長い事失っていた血を』
そしてRachmaninov: Symphony No. 2 - The Rock, Op. 7でバードマンになってドラムのソロで終わる。
バットマンはCGを多用して、役者の意義について、酷評された歴史がある。
『ここは演劇界よ』を『ここはハリウッドよ』って置き換えるとアジア系の映画に対する黄禍論にもきこえる。
長回しは小津安二郎監督をリスペクトしていると感じた。小津安二郎監督の出来なかった事をワンカットも入れずに表現している。そして、ブラック・スワンの鏡の間のマジックも最後に登場させたように感じる。
最初に映る映像の本当の時間は
13時15分なのに鏡の中の時間は1時間くらいずれていないかなぁ?づれていない!すみません。考えすぎ。
時間があれば一回の鑑賞では勿体無い。傑作だ。
原題 Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
製作年 2014年
製作国 アメリカ
劇場公開日 2015年4月10日
上映時間 120分
映倫区分 PG12
・Tchaikovsky: Sinfonía No. 5 en Mi Menor
・サン=サーンス: 交響曲第3番「オルガン付」
・Rachmaninov: Symphony No. 2 - The Rock, Op. 7
効果的にクラシックが使われている。
良いね♥