サヨナライツカ

劇場公開日:

サヨナライツカ

解説

辻仁成のベストセラー恋愛小説を、辻の妻・中山美穂を主演に映画化。中山の主演は「東京日和」(97)以来12年ぶりとなる。監督は「私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハン。1975年のバンコク、ひとり自由気ままに暮らす沓子(中山)は、日本から赴任してきたエリートビジネスマンの豊(西島秀俊)に出会う。激しく惹かれ合う2人だったが、豊には日本で彼の帰りを待つ婚約者がいた。

2009年製作/134分/R15+/韓国
原題または英題:Goodbye, Someday
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2010年1月23日

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映画レビュー

3.5紆余曲折を経て完成させた大人の恋愛ドラマ

2020年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

当初は中山美穂・大沢たかお主演、行定勲監督作として映画化される予定だったが、これは頓挫。その後、2008年に中山主演のまま監督はイ・ジェハンが務め、10年に今度こそ劇場公開。 バンコクでの描写が非常に美しく、沓子と豊が惹かれあい、逢瀬を重ねていく様子も、辻仁成が描いた原作の世界観をそのまま踏襲している。 いささか残念だったのは、いわゆる“老けメイク”。現代の技術を持ってすれば、もう少しどうにかなったのではないかと思わざるを得ない。

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大塚史貴

4.5「無国籍の映画」は、その浮遊感が演出のキモとなる。 それは舟、飛行機、揺れる車、シーツの海。

2024年7月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

人間は死ぬとき 愛されたことを思い出す人と 愛したことを思い出す人に分かれる ・ ・ 日本で待つ貞淑な婚約者と、 タイの赴任先で出会ってしまった奔放な恋人。 ・・これは「結婚」というケジメを交差点として、嵐のような愛の逃避行をした男の物語ですね。 旅先ではタガが外れます。 恋はいつ訪れるのかわからないのです。国にいた時には無かったアドレナリンが、そこでは猛烈に放出されるのですから。 僕もイタリヤの聖堂の薄暗がりで、日本人旅行者の女性と並んで座り、思わぬ長話をしたことがあった。(それ以上の進展はありませんでしたが)。 面白みのない婚約者。重いミツコ。そして 火遊びにのめり込ませるトウコ。 アバンチュールは異国での火遊びゆえに、骨まで抜かれてゆくのです。 バチェラー・パーティーならば双方合意の浮気旅行なのでしょうが、国ではミツコが茶の湯を立てながら端正に待っている。 スマホがまだ存在しないので、交信には時間差が生じるという最後の時代の映画てすね。 とにかく、シーン毎に映えるトウコの見事な指輪と、ネイル。 ドレスと、髪。 匂い立つ色気と、グロスリップ。 バーガンディーのショーツにビーズのミュール・・ 中山美穂はそら恐ろしい女優だし、 ジャリタレやアイドルを起用するハリボテ映画と違い、ロケの全てに ものすごいお金がかかっている映画です。 自作の映画に妻を出させる辻仁成の執心にも唸ってしまう。 ⇒これ、原作家がその妻をキャスティングするのは、あのアーサー・ミラーもそうであったが、その“倒錯"へのハラハラ感が、制作・撮影現場にも存在しているはずで、 そこがまた大人の映画たるところ。 かくして愛欲の海にハマってしまう西島クンが、好青年ながらも思慮の浅い世間知らずを上手く演じていて、良かった。 会社は成功させても家庭はどうだか?という設定で、彼は、ちょっと頭の悪い鈍感な男を演るのが大変に上手いのです。 そして威風堂々、石田ゆり子演じる正妻。あの正妻が突きつける家紋の歴史、すなわち「印籠」の前には、ミポリンがガラガラと音を立てて突如精彩を失っていく姿が哀しい結末でしたね。 正妻石田ゆり子が書いたという設定の冒頭の「詩集」ですが、どこから見ても過去を引きずる男の文句。 辻仁成のモノローグです。 追憶に生きる男子諸君よ、 女性の「名前」を 間違ってはいけません。 いつドアが開いてその人がそこに立っているかも知れないのですから。 そしてあなたの思い出の、秘密の扉が、 その時ふとガン開きしてしまうかも知れないのですから。

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きりん

2.0中年女には響かなかった

2024年6月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

日常に退屈しているロマンチストな中年男性には、もしかすると響くかもしれない。作品に壮大さがなかったですし、脚本が薄っぺらかった。《愛人》《インドシナ》の世界観は好きなので東南アジアが舞台だったらフランス合作で観たかったかも。

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ミカ

3.0単なる変態映画。と、最初は思ったものの・・・実は純愛映画でした(複雑ぅ~)

2023年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

最初は何が言いたいのか全く分からず単に綺麗なだけで観客不在の画像の羅列。中山美穂のPVの様相も呈しながら原作者、辻仁成の露悪趣味の映像かとも思いどうもイマイチ入りきれなかった。しかし最後のセリフの一節、このタイトルの元となる詩の一節は印象的。これが無ければ★2~2.5。なんとか纏め上げたかなぁ~という監督の力量に拍手と言った所か。

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mark108hello