デビッド・クローネンバーグ
子供の頃から科学に興味を持つが、トロント大学では理系から文学部に転向した。「デビッド・クローネンバーグのシーバース」(75・日本劇場未公開)で映画監督デビュー。「ラビッド」(77)、「ザ・ブルード 怒りのメタファー」(79)を経て、「スキャナーズ」(81)で名声を得る。スティーブン・キング原作「デッドゾーン」(83)、「蝿男の恐怖」をリメイクした「ザ・フライ」(86)も成功を収めた。ハリウッド大作のオファーもあったが、独自の路線を突き進み、「クラッシュ」(96)はカンヌ国際映画祭で審査員特別賞、「イグジステンズ」(99)はベルリン国際映画祭で芸術貢献賞受賞を受賞する。近年は、ビゴ・モーテンセンを主演に迎えた「ヒストリー・オブ・バイオレンス」(05)や「イースタン・プロミス」(07)を、いずれも激しい暴力描写のある骨太なサスペンスに仕上げた。その他の作品に「ヴィデオドローム」(83)、「裸のランチ」(91)、「A Dangerous Method(原題)」(11)などがある。