香港映画の魅力を紹介「Hong Kong Films @ Tokyo 2024」10月30日開幕 スタンリー・クワン、松永大司、サモ・ハンらが一般公開のセミナーに参加
2024年10月23日 14:30
香港映画発展局、文化産業発展処、香港貿易発展局(HKTDC)が共同で主催する「Hong Kong Films @ Tokyo 2024」が、10月30日~11月1日の3日間、第37回東京国際映画祭と併催されるアジア最大規模の映像コンテンツ展示会「TIFFCOM」で開催される。
「Hong Kong Films @ Tokyo 2024」は、香港、日本、そして世界各地の業界代表者が参加し、最新コンテンツの展示に加え、テーマ別セミナーや、マスタークラス、そして「Hong Kong Night」などの特別交流イベントを実施。これにより、香港と日本をはじめ、世界の映像業界をより一層結び付け、更なるビジネスチャンスを模索する機会を提供していく。
本記事では、初めて設立した「香港パビリオン」や著名な映画人による一般公開のセミナーの詳細、そして第37回東京国際映画祭に出品されている最新の香港映画を紹介する。
●数多くの香港映画配給・製作会社が参加! 国際的な新たなビジネス機会を提供する「香港パビリオン」
今年初めて香港映画発展局がスポンサーとなり設立した「香港パビリオン」。ここには、多くの香港映画配給・製作会社が参加している。双喜電影(A Really Happy Film)、卡布影業(Cappu Films Limited)、安樂影片 (Edko Films Ltd.) 、英皇電影(Emperor Motion Pictures)、高先電影(Golden Scene Company Limited)、覓一(MakerVille Company Limited)、羚邦集團(Medialink Entertainment Limited)、無限動力實業(Entertaining Power Co.Limited)、寰亞電影(Media Asia Film Distribution Ltd.)、mm2香港、香港國際電影節電影業辦公室及科技公司(HKIFF Industry) そしてテクノロジー企業の米特元宇宙有限公司 (Metason Limited)などが、香港映画業界の豊かなクリエイティブサービスやコンテンツを紹介。国際的な協力を通じた新たなビジネスチャンスが期待されている。
●スタンリー・クワン、松永大司、サモ・ハンらが参加! 一般公開のセミナーに注目
会期中には、著名な映画人による一般公開のセミナーが2つ開催される。
「香港‐アジア映画共同製作助成制度 受賞プロジェクトの成功事例紹介」と題したセミナーには、香港映画発展基金「アジア文化交流映画制作支援プログラム」から資金提供を受けた香港・日本の合作映画「酒色男女」「38.83」の製作チームが登壇。
「酒色男女」を手掛けたプロデューサーのスタンリー・クワン(監督作:「ルージュ」「ロアン・リンユィ 阮玲玉」「ランユー」など)、映画監督の松永大司(監督作:「ピュ~ぴる」「トイレのピエタ」「エゴイスト」など)、脚本家のジュン・リー(監督作:「トレイシー」「香港の流れ者たち」など)、「38.83」のプロデューサー・古賀俊輔(プロデュース作品:「私立探偵 浜マイク」映画3作とテレビシリーズ、「惑星のかけら」「おしん」「デンデラ」「殿、利息でござる!」「火花」など)、監督兼脚本家のビンシー・チェク(監督作「バイタル・サイン」)が、香港・日本の映画制作における課題や戦略について語り合う。
セミナー第2部は「カンフー映画の過去・現在・未来:伝統の探求と未来への展望」。香港を代表する武術家でありアクション映画の巨匠、サモ・ハン(「燃えよデブゴン」「ユン・ピョウ in ドラ息子カンフー」「スパルタンX」)、俳優兼武術家の倉田保昭(「帰って来たドラゴン」「七福星」「レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳」)、「るろうに剣心」シリーズのアクション監督でもあり、映画監督の谷垣健治と“武術映画の進化”についてのトークを行う。
会期:2024年10月31日(木)
会場:東京ポートシティ竹芝 ポートホール1階 ポートホール
対象:一般公開
登録URL:https://form.hktdc.com/ui_registrationsite/Registration/RegistrationForm.aspx?FORMID=41ec4fd0-21f6-4388-b4d3-34fd4a187826&BYPASS=YES&LANGID=1&URLEVENTNAME=TIFFCOM2024&URLFORMNAME=RegistrationForm&URLDATESCODE=2024
なお、サモ・ハンは、マスタークラス「アクションを超えたレガシー」にも出席(11月1日17時~/会場: 丸の内ピカデリー2)。幼少期の京劇訓練の苦労と逸話、俳優、アクション監督、そして映画監督としての忘れられないエピソードを披露。サモ・ハンの情熱、忍耐、謙虚さが、どのようにして映画界の「ビッグブラザー」としての地位を築いたかが明かされる。
●東京国際映画祭で存在感を放つ香港映画 コンペティション部門には「お父さん」がノミネート
第37回東京国際映画祭では、香港映画がさまざまな部門に選出されている。
高先電影が配給する「お父さん」が、コンペティション部門にノミネート。香港電影金像奨で7部門を受賞した「九龍猟奇殺人事件」など、香港をリアリズム・タッチでとらえた秀作で知られるフィリップ・ユンの最新作となっており、名優ラウ・チンワンらが出演。実在の事件に基づいた内容で、物語の始まりは、香港のツェンワンで起こった母娘が惨殺される事件。その犯人は、15歳の息子だった――。被害者の夫かつ父であり、また、加害者の父でもあるユン(ラウ・チンワン)は、このような悲劇を招いた原因は何だったのを究明するかのように、裁判を傍聴し、収監中の息子との対話を試みていく。東京国際映画祭が、ワールドプレミアの機会となっている。
「ウィメンズ・エンパワーメント」部門には、高先電影の「母性のモンタージュ」が選出。「淪落の人」のオリバー・チャン監督による新作となっており、ヘドウィグ・タム、ロー・ジャンイップらが出演。“現代女性の育児における困難”を描き出している。
「ワールド・フォーカス」部門には、英皇電影の「ラスト・ダンス」が選ばれた。監督はアンセルム・チャン。「毒舌弁護人 正義への戦い」に主演したダヨ・ウォン、「Mr.Boo!」シリーズの大スター、マイケル・ホイが共演し、これまでほとんど映画に描かれたことのない“香港の葬儀業界”を題材としている。
「アジアの未来」コンペティション部門に選ばれたのは、首部劇情有限公司の「赦されぬ罪」。名優アンソニー・ウォンが教会の牧師に扮し、罪と罰をめぐって葛藤する人間ドラマとなっており、ジェフリー・ラムとアントニオ・タムが共同で監督を務めている。
寰亞電影のアクション映画「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」は、すでに複数の国際映画祭に選ばれ、東京国際映画祭の「ガラ・セレクション」部門にも選出。黒社会が覇権を争う九龍城砦で男たちが繰り広げる死闘を描き、香港で大ヒットを記録。「SPL 狼たちの処刑台」のルイス・クーのほか、サモ・ハン、アーロン・クォック、リッチー・レン、レイモンド・ラムら豪華キャストが集結。監督は「ドラゴン×マッハ!」「リンボ」のソイ・チェン。アクション監督は「るろうに剣心」シリーズの谷垣健治、音楽は「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」などにも参加した川井憲次が手掛けている。
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