エゴイスト

劇場公開日:

エゴイスト

解説

エッセイスト・高山真の自伝的小説「エゴイスト」を、「トイレのピエタ」の松永大司監督が映画化。

14歳の時に母を亡くした浩輔は、田舎町でゲイである本当の自分を押し殺して思春期を過ごし、現在は東京でファッション誌の編集者として働きつつ自由気ままな生活を送っている。そんなある日、浩輔は母を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太と出会う。浩輔と龍太はひかれ合い、時には龍太の母も交えて満ち足りた時間を過ごしていく。母に寄り添う龍太の姿に、自身の亡き母への思いを重ねる浩輔。しかし2人でドライブの約束をしていた日、龍太はなぜか現れず……。

主人公・浩輔を鈴木亮平、龍太を宮沢氷魚、龍太の母を阿川佐和子が演じる。

2023年製作/120分/R15+/日本
配給:東京テアトル
劇場公開日:2023年2月10日

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(C)2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会

映画レビュー

5.0お金を渡す主人公

2023年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年(2023年)屈指の邦画だと思う。そこにあると感じられるリアリティが全編に渡って息づいていて、主題にとってそのリアルさは絶対に欠かせないものだった。そこに「この程度の描写でいいだろう」というような妥協がない。鈴木亮平がこれまでも素晴らしい芝居を披露してきたが、本作は今までのどの作品よりも素晴らしいパフォーマンスだった。驚くべき達成だ。
主人公は、対人関係の維持のためにお金を渡す。宮沢氷魚演じる龍太との関係を作る時も、龍太の母と関係を作る時も。人は金で買えるなどと思っているわけではないだろうが、お金を挟まないと人との関係を進めることができないとどこかで感じてるのかもしれない。そのアンビバレントな感情が僕にはとても共感できた。この映画は、性愛とお金をきれいごとで切り離していなかった。
性愛描写のリアルさもこれまで見てきた映画を超えていた。役者はだれもが素晴らしかった。感動した。

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杉本穂高

5.0本当の自分を見せられる相手と、共に過ごせる時間は奇跡

2023年11月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

本当に美しい良い映画でした。
鈴木亮平の演技も素晴らしかったですが、なんと言っても特筆すべきは宮沢氷魚。
間違いなく日本アカデミー賞の助演男優賞の一人にノミネートされると思います(少なくとも私は投票します)。

さもすると男性同士のセックスシーンに注目が集まってしまうかもしれませんが、そういうシーンでさえふたりの純愛を感じられる感動的なシーンでした。
母親の前の二人の笑顔がたまらなく幸せそうだったのが印象的で、思い出しても胸が苦しくなります。

二人が出会ったあと、ゲイ仲間の新宿2〜3丁目で素の自分で酔っ払って楽しんでいる鈴木亮平の演技がとても印象的(よく行くお店が使われていてそれも嬉しかったり)。
本当の自分で生きることって難しいことだけど、本当の自分を見せられる相手と時間を過ごすことは奇跡であるということを噛み締めました。

ちなみにファッション雑誌の編集者は、実家が太くなければ、あんなにリッチな生活はできません…笑

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みえ

4.0複雑

2023年11月5日
iPhoneアプリから投稿

BLのドラマ、映画の中では演技力は抜群
個人的には内野聖陽さんが最高なんですが

コースケがどんどんリューヘイに心を奪われていくところ
大人が仕事の合間を縫ってたどり着くとこ
なんかイイ
リューヘイも彼に応えたくて仕事を辞めちゃうようなところ
若い!若いなぁ
でも純粋だ

それが裏目に出ちゃうんだけど

彼の母親と関係性を築けるなんて
難しいこともさらりとやってのける

しかし、なんと切ない結末
一生、後悔してしまうわ

私の中のBLランキングは4位かな

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yumi cats

4.5夢と現実の狭間に

2023年10月31日
Androidアプリから投稿

揺れ動く感情が描かれていました。
宮沢氷魚さん演じる龍太の透明感が際立つ
キャラクター、鈴木亮平さん演じる浩輔が
ジェンダーを越えて人を好きになる
品格のある人柄と洗練された身のこなし
真の愛情とファッションに包まれていました。

浩輔が龍太の母親に持たせた手土産に
気配りが込もっていました。
龍太は自分の気持ちに嘘を付けなくなり
後ろめたさを感じながら心に蓋を閉めている
ように思いました。

龍太の母親は2人の愛を認めてくれていた。

龍太が亡くなった後も愛を貫く浩輔の
優しく包み込む愛情の伝わるストーリーでした。

海の岬。潮風になびく髪。波音が響く港町。
約束や夢を果たすことは出来なかったけれど
儚く去った龍太に感謝を伝えたい

涙枯れるまで泣いたあとは、また笑顔で
会えると信じたいそんな風に感じた作品でした。

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美紅
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