竹内涼真&横浜流星の生涯ベスト映画、最近感銘を受けた作品は?【あの人が見た名作・傑作】
2022年8月28日 11:00
映画を見に行こうと思い立ったとき、動画配信サービスで作品を鑑賞しようとしたとき、何を見れば良いのか分からなかったり、選択肢が多すぎて迷ってしまうことは誰にでもあるはずです。
映画.comで展開する新企画「あの人が見た名作・傑作」は、そんな皆さんの映画選びの一助として映画業界、ドラマ業界で活躍する著名人がおすすめする名作、傑作をご紹介するものです。第13回は、「アキラとあきら」に主演する竹内涼真さんと横浜流星さんです。
竹内:僕は比較的、新しいものが好きなんです。Netflixで観た「THE GUILTY ギルティ」という作品が、最高でした。ジェイク・ギレンホールが主演なのですが、コールオペレーターの話なので、画面に映り込むのは基本的にオペレータールームだけなんです。
電話から聞こえる声と音だけで誘拐事件を解決していくという設定で、警察に連絡するシーンでは、どの部分がセリフでどこがアドリブなのかが分からないくらい会話がナチュラルなんです。本当にオペレータールームの1日をのぞき見しているような感覚になりました。
また、91分という尺の中で事件を解決する話とは別軸で、主人公ジョーの背負ってきた人生も垣間見られる。それが圧巻でした。90分前後の尺だと、テンポが速すぎたり展開が駆け足になることもありますが、芝居の力と撮り方に魅せられて、凄く濃厚でオススメの作品です!
電話から聞こえる声と音だけで誘拐事件を解決するという、シンプルな設定と予測不可能なストーリー展開で高い評価を獲得した同名デンマーク映画を、ジェイク・ギレンホール主演・製作でアメリカを舞台にリメイク。911緊急通報センターに勤務するコールオペレーターのジョー・ベイラーは、1本の謎の電話から、通報者の女性が何者かに拉致されたことを予測する。電話から聞こえてくる声と音だけを頼りに彼女を助けようとするジョー。しかし、次第に何もかもが自分の思っていることとは違っていることに気づき……。イーサン・ホーク、ライリー・キーオ、ポール・ダノ、ピーター・サースガードら実力派キャストが、ジョーと電話を通じて交わる人物として声の出演。「トレーニング デイ」「イコライザー」のアントワン・フークア監督がメガホンをとった。
横浜:現時点では、「ギルバート・グレイプ」です。19歳の頃に観たのですが、レオナルド・ディカプリオが19歳の頃に演じたという芝居を目の当たりにして、「同じ年なのに、なんだこの芝居は!」と衝撃を受けました。
作品そのものも温かいストーリーで凄く好きになったのですが、あの芝居には衝撃を受けましたし、痺れました。8月のリバイバル上映も見に行きたいなと思っています。
スウェーデンのラッセ・ハルストレム監督が、ハリウッドで手がけたヒューマンドラマ。アイオワ州の小さな町エンドーラ。特になにもないこの町から生まれて24年間出たことがない青年ギルバートは、ハンディキャップを抱えた弟アーニー、身動きが取れないほど太った過食症の母、2人の姉妹の面倒を見ながら日々を送っている。家族を守ることに精いっぱいで自分の夢も希望も見失っていたギルバートは、トレーラーで旅をしながら暮らしている少女ベッキーとの交流を通して、自分の人生を見つめ直していく。ギルバートをジョニー・デップ、アーニーをレオナルド・ディカプリオ、ベッキーをジュリエット・ルイスが熱演。ディカプリオを今作での演技が評価され、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。
竹内:今回の作品で、流星くんが演じる階堂彬のセリフを読むと、相当尖っているんですよ。棘があって、一歩間違えるとナルシストにもなりかねないのですが、流星くんの持つ雰囲気、胸の内にある熱くて強い部分でそういう難しいニュアンスを表現していたので、凄く見ていて感情移入しましたし、気づいたら応援したくなるような彬になっているんです。
横浜:何よりも、存在感じゃないですか。出したくても、出せるものではないので、生まれ持ったものだと思います。
一緒にやっていて感じたのは、まっすぐに、しっかりと届けてくれるんです。それも非常に返しやすいボールを投げてくれるので、お芝居をしていてもキャッチボールがしやすいんです。作品をご一緒して楽しいと思えたのは、そこなのかなと感じました。