「リメンバー・ミー」吹き替え声優・あらすじ ミゲル、ヘクターの声は誰?
2024年7月19日 10:00
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“ピクサー史上最高傑作”の呼び声も高い感動作「リメンバー・ミー」。
アカデミー賞で2部門受賞を果たしたほか、その物語は“観客の涙をしぼり尽くす”と評されるなど、劇場公開から約3年が経過した現在も世界中で愛される名作です。本作の取材を多く経験してきた映画.com編集部が、あらすじや日本語版声優などの情報をまとめてみました。
本編を観ていて「ミゲル役の声優さん、やたら歌が上手いけど、誰なの?」などと気になった人は多いのでは? 多彩な名演を魅せてくれたキャストや、スタッフの面々をご紹介します。
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1年に1度だけ死者の魂を現世に迎えるメキシコの祝日“死者の日”(日本でいうお盆)を題材にした、笑いと感動のファンタジーアドベンチャー。
天才的なギターの才能を持つ少年ミゲルはミュージシャンを夢見ているが、過去の悲しい出来事が原因で、彼の一族には音楽禁止の掟が定められていた。
ミゲルはある日、憧れの伝説的ミュージシャン、デラクルスの霊廟に飾られていたギターを手にしたことをきっかけに、まるでテーマパークのように楽しく美しい「死者の国」へと迷いこんでしまう。
ミゲルはそこで出会った陽気で孤独なガイコツのヘクターに協力してもらい、元の世界へ戻る方法を探るが……。
※「リメンバー・ミー」は日本語版のタイトル。原題は「Coco」で、その意味がわかったとき、一気に感動が押し寄せてきます。
監督:リー・アンクリッチ(「モンスターズ・インク」「トイ・ストーリー3」など)
音楽:マイケル・ジアッキノ(「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」など)
主題歌「リメンバー・ミー」作詞・作曲:クリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペス(「アナと雪の女王」の「レット・イット・ゴー ありのままで」を手がけたコンビ)
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第75回ゴールデングローブ賞の最優秀長編アニメーション映画賞を獲得したほか、アニメ界最高峰の第45回アニー賞では11部門を制覇。第90回アカデミー賞では長編アニメーション賞と主題歌賞の2冠を達成するなど、その年の賞レースで圧倒的な強さをみせつけました。

一族の掟で大好きな音楽を禁止されたギターの天才少年・ミゲル。あこがれのミュージシャンのギターを弾いたことをきっかけに“死者の国”に迷い込んでしまい、歌が思いっきり歌えることを楽しみながらも、家族がいる“生者の国”に戻るため冒険を繰り広げます。
吹き替え声優を担当したのは、当時13歳の石橋陽彩。テレビ番組「『sing! sing! sing!』世紀の歌声!生バトル日本一の歌王決定戦」で脚光を浴び、つい最近まで小学生だったとは思えない歌唱力が話題を集めていました。
「リメンバー・ミー」で声優に初挑戦し、演技にもチャレンジ。初々しさが残る一方で、抜群の歌唱力を武器に圧巻の存在感を発揮し、藤木直人も「聞く度に感動していました。僕は負けないように必死にくらいついていこうと考えていました」と脱帽しきりです。
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劇場公開当時のインタビューでは、石橋は「ミゲルも僕も音楽が大好きで、2人とも歌手になりたい。そこの気持ちが一緒だったからこそ、自分なりのミゲルが出せました」と語ってくれていました。
ちなみにアフレコは声変わりの時期に行われたそうです。「小学校5年生くらいの高い声で」と演出されていたため、「高い声を出すことが一番難しかった」とのこと。
2022年2月時点で17歳。現在も歌手、声優と幅広く活動。ライブやYoutubeなどで歌声を披露し、2019年にはアニメ映画「海獣の子供」の海役で芦田愛菜と共演したほか、テレビアニメ「遊☆戯☆王SEVENS」では主人公・王道遊我役を演じています。

ヘクターは、ミゲルが死者の国で出会うガイコツ。言動も外見も胡散臭いが、胸には「家族に会いたい」という悲痛な思いを秘めた重要キャラです。当初はミゲルを利用し、強引に生者の国に渡ろうとしていましたが、互いの境遇を知るうちに特別な絆を育んでいきます。
演じたのは、テレビドラマや映画、バラエティ番組と幅広く活躍する人気俳優・藤木直人。早稲田大学在学中の1995年に映画「花より男子」の花沢類役で俳優デビューし、2003年に東野圭吾原作の映画「g@me.」で日本アカデミー賞・新人俳優賞に輝きました。
綾瀬はるかとともに好演した「ホタルノヒカリ」や、上田晋也&森泉とパーソナリティーを務めたバラエティ番組「おしゃれイズム」を観ていた人も多いのではないでしょうか。
藤木は「リメンバー・ミー」で、ディズニー/ピクサー作品の声優に初挑戦。インタビューの際、ヘクターとの共通点を以下のように語っています。
「ヘクターの陽気さと胡散臭さは、どちらも僕にはない要素です(笑)。ただ、ヘクターは『家族に会いたい』という思いを抱えている。それは僕も家庭を持って、子どもが生まれて、すごく共感できる。そこの(悲痛な思いとの)落差のため、一生懸命胡散臭く演じました(笑)」
また、「劇中では祭壇に家族の写真を飾ったりしていたので、アフレコの時には(自身の)子どもたちの写真を台本に貼って演じていました」と裏話も明かしてくれました。
ちなみに、劇中のミゲルとヘクターの掛け合いは息ぴったり。ですが、実はアフレコは“別々で録音”する方式で行われたそうです。それでこの完成度!

イメルダは、ミゲルのひいひいおばあちゃんで、音楽のために家族を捨てた夫を憎み、ゆえに一族に音楽を禁じた重要キャラです。死者の国でミゲルと会い「今後一切、音楽をやらなければ、生きている世界に戻す」と条件を突きつけていきます。
演じたのは、ディズニー/ピクサー作品の声優に初挑戦した松雪泰子。傑作として語り継がれる映画「フラガール」(2006)の熱演のほか、「デトロイト・メタル・シティ」(08)ではデスメタル好きなレコード会社社長、「スマグラー おまえの未来を運べ」(11)ではゴスロリファッションの便利屋など、強烈なキャラクターも演じ分けてみせています。
「リメンバー・ミー」の魅力について、松雪は「なんといっても曲が素晴らしくて、聞いているだけで胸を打たれました。自然と涙がこぼれてくる力強さがあり、言葉もスッと魂に刺さってくるようでした」と話しています。
作品の重要なテーマである“家族の絆”に共感を覚えたようで、「家系図を見てみたり、ひいひいおばあちゃんがどんな人だったのかという話を改めて聞いたときは、代々守ってきてくれたことによって今自分がここに存在できているんだなと思い、感謝の気持ちがすごくあります」と告白していました。
ちなみに、「リメンバー・ミー」の前に出演していた映画は、実写版「鋼の錬金術師」。妖艶なホムンクルス“ラスト”に扮し、怪演ともいえる圧巻の演技を披露していました。

デラクルスは、ミゲルが暮らす町が生んだ伝説のミュージシャンで、ミゲルの憧れの存在。死者の国の住人になった今もなお、カリスマ・ミュージシャンとしてリスペクトされ、華麗に暮らしています。
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声を担当したのは、「劇団☆新感線」出身の人気俳優・橋本さとし。人気ミュージカル「シャーロック ホームズ」で主演したほか、同じくミュージカル「レ・ミゼラブル」ではジャン・バルジャン役を演じていました。
豊富なキャリアに裏打ちされた圧巻の歌唱力で表現される楽曲「リメンバー・ミー(デラクルスver.)」は必見・必聴です!
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パパはそのキャラ名の通り、ミゲルの父親。息子の「歌手になりたい」という夢に理解を示しながらも、一族の掟を守り、代々続く家業・靴職人を継いで欲しいとも願っています。
声を吹き込んだのは、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の11代目うたのおにいさんとして人気を博し、番組卒業後も多方面で活躍する横山だいすけ。本作公開当時、日経トレンディがブレイク予想する“2018年の顔”に選ばれ、話題を集めていました。
声優参加が決まった際のコメントでは、「小さいころからディズニー作品が大好きで、いつか関わることができたらいいなと言い続けてきたので、決まってから楽しみでしょうがなかったです!」と大喜び。
演技に込めた思いについては、「この作品を知って、音楽を通して繋がる家族の姿というのをすごく感じました。僕もうたのお兄さんとして、まさに映画のなかで大切にしているもの、『音楽を通して家族が繋がる』ということを大切にしてきました」と語っていました。
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ミゲルが死者の国で出会うフリーダ・カーロ。1907~54年に実在した国民的アーティストで、メキシコの紙幣にも描かれた偉人です。
演じたのは、「Instagramの女王」「日本女性に対する固定観念を破壊する存在」などと称される人気タレント・渡辺直美。ピクサー作品に初参加を果たし、決定の瞬間を「ディズニー/ピクサー作品を全部見ているので、すごく嬉しかったです!」と振り返っています。
自身の役どころに対しては、「女性でフリーダに憧れている方は多いですよね。携帯の待ち受けにしていたり、グッズもたくさん出ていたり」と愛着を抱いている様子。
「今(2018年当時)、メキシコの可愛い色合いがとても流行っているので、今のこの時代に作品がすごくぴったりだと思いました」
作品のテーマに強く共感したそうで、「芸人になることが、ずっと子どもの頃からの夢でした。でも(家族には)すごく反対されました」といい、「今は家族も応援してくれていて、家族に自分の頑張っている姿や夢をかなえている姿を見せられて、本当に良かったなと思いました」としみじみ振り返っています。
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ママ・ココ/大方斐紗子
男性マリアッチ/大抜卓人
「死者の国」の旅行者/カイミ
ロス・チャチャラコス/シシド・カフカ
コーンを持った男/鈴木拡樹
女性マリアッチ/高柳明音
パパ・フリオ/多田野曜平
フアン・ハノキョーセー/立木文彦
事務官/チョー
お母さん/恒松あゆみ
「死者の国」の旅行者/寺田ちひろ
ロス・チャチャラコス/茂木欣一
修道女/安野希世乃
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