「レミニセンス」に「千と千尋の神隠し」へのオマージュ リサ・ジョイ監督が山崎貴監督と対談
2021年8月26日 13:00

ヒュー・ジャックマンが主演を務めるSF サスペンス「レミニセンス」の日本最速試写会が8月26日、都内で行われ、「永遠の0」「アルキメデスの大戦」などの山崎貴監督が登壇。本作のメガホンをとったリサ・ジョイ監督、その夫で製作を務めたジョナサン・ノーランとリモートをつなぎ、山崎監督は同じクリエイターの目線から本作についてさまざまな質問を投げかけた。
本作は、人の記憶に潜入して事件を解決する「記憶潜入(レミニセンス)エージェント」のニック(ジャックマン)が、ある事件の鍵を握る失踪した女性メイ(レベッカ・ファーガソン)を探すため、多くの人々の記憶に潜入していくさまを描く。
「インターステラー」「ダークナイト」など、兄であるクリストファー・ノーラン作品で脚本を担当してきたジョナサン・ノーランが製作を手掛け、「ウエストワールド」で脚本・製作総指揮を務めたジョイが監督を務めた。

山崎監督は「『インターステラー』がすごく好きなのですが、ハードなSFをやりながら興行的にも成功するのはなかなかできないことなので、尊敬しています」とオンライン上での対面に笑顔。“滅びの美学”など日本的な要素を感じたという本作について、「溝口健二監督作品、特に『近松物語』のラストのような映画的な瞬間がある。影響は受けていますか?」と質問した。
ジョイ監督は「感覚的な話で言うと、私の母がアジア系なので、アジアの文化に大きく影響を受けてきた」と明かし、「溝口監督は、本当に傑出したフィルムメーカー。彼のスタイルは、文化的意識が浸透しているのではないかと思います」と語り、ノーランも山崎監督に「日本の映画、そして溝口監督の作品を比較対象に出してくれたことが光栄です」と返していた。

また、劇中の電車のシーンについて、ジョイ監督は宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」にオマージュを捧げていることを明かし、「宮崎監督が大好きなので。作品のテーマは、私たちはほかの人たちをどのように見るのかということなので、これは『羅生門』や『めまい』を参考にしています」と明かした。
2人と存分に対話を楽しんだ山崎監督は、最後に「次はリアルワールドで会ってSF話をしましょう」と再会を誓っていた。
「レミニセンス」は、9月17日に全国公開。
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