近松物語

劇場公開日

  • AmazonVideoで今すぐ見る
近松物語
38%
47%
15%
0%
0%
採点

採点する

採点するにはログインが必要です。

新規会員登録

Check-inCheck-in機能とは?

Check-in機能を使うにはログインが必要です。

新規会員登録

0/120文字

(連携設定はこちら

解説

近松門左衛門作の『大経師昔暦』を川口松太郎が劇化(オール読物所載「おさん茂兵衛」)し、それをもととして「忠臣蔵(1954)」の依田義賢が脚本を執筆、「噂の女」の溝口健二が監督に当る。撮影も同じく宮川一夫で、音楽は「千姫(1954)」の早坂文雄の担当。出演者は「銭形平次捕物控 幽霊大名」の長谷川一夫、「母の初恋」の香川京子、「君待船」の南田洋子、「新しき天」の小沢栄の外、進藤英太郎、田中春男など。

1954年製作/102分/日本
配給:大映

ストーリー

京烏丸四条の大経師内匠は、宮中の経巻表装を職とし、町人ながら名字帯刀も許され、御所の役人と同じ格式を持っていた。傍ら毎年の暦の刊行権を持ちその収入も大きかった。当代の以春はその地位格式財力を鼻にかけて傲岸不遜の振舞が多かった。その二度目の若い妻おさんは、外見幸福そうだったが何とか物足らぬ気持で日を送っていた。おさんの兄道喜は借金の利子の支払いに困って、遂にその始末をおさんに泣きついた。金銭に関してはきびしい以春には冷く断わられ、止むなくおさんは手代茂兵衛に相談した。彼の目当ては内証で主人の印判を用い、取引先から暫く借りておこうというのであった。だがそれが主手代の助右衛門に見つかった。彼はいさぎよく以春にわびたが、おさんのことは口に出さず、飽く迄以春に追及された。ところがかねがね茂兵衛に思いを寄せていた女中のお玉が心中立に罪を買って出た。だが以前からお玉を口説いていた以春の怒りは倍加して、茂兵衛を空屋に檻禁した。お玉はおさんに以春が夜になると屋根伝いに寝所へ通ってくることを打明けた。憤慨したおさんは、一策を案じて、その夜お玉と寝所をとりかえてねた。ところが意外にもその夜その部屋にやって来たのは茂兵衛であった。彼はお玉へ一言礼を云いにきたのだが、思いも寄らずそこにおさんを見出し、而も運悪く助右衛門に見つけられて不義よ密通よと騒がれた。遂に二人はそこを逃げ出した。琵琶湖畔で茂兵衛はおさんに激しい思慕を打明けここに二人は強く結ばれ、以後役人の手を逃れつつも愛情を深めて行った。以春は大経師の家を傷つけることを恐れて懸命におさんを求めた。だがおさんにはもう決して彼の家へ戻る気持はなかった。大経師の家は、こうして不義者を出したかどで取りつぶしになった。だが一方、罪に問われて刑場へと連れられるおさんと茂兵衛、しかしその表情の何と幸福そうなこと--。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

詳細情報を表示

Amazonプライムビデオで関連作を見る

今すぐ30日間無料体験
いつでもキャンセルOK  詳細はこちら!

Amazonプライムビデオ

Powered by Amazon

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

5.0ケチは身を滅ぼす

2021年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

京都の金持ち親父(進藤英太郎)は若い嫁さん(香川京子)と再婚、ケチで有名だった。
嫁さんは実家のだらしない兄から無心されるが、旦那はカネを出さない。
手代(長谷川一夫)に相談した所、この嫁さんに思いを寄せていたので、なんとかしようとなる。
構図が美しく、悲恋物語なのに後味は悪くない。

コメントする
共感した! (共感した人 0 件)
いやよセブン

3.0死んでも

2021年4月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

死んでも一緒になりたい。
今は希薄になりつつある、人情味が伝わる物語。

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 0 件)
上みちる

5.0身分制度の中の男と女の愛の情念を突き詰めた溝口芸術の素晴らしさ

Gustavさん
2020年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

溝口映画のひとつの頂点を極めた傑作。映画芸術の観点では「祇園の姉妹」「西鶴一代女」に首位を譲るも、脚本・演出・演技・撮影・音楽・美術の諸要素のまとまりの完成度の点では孤高の地位に聳え立つ。それを強引に、分野が違う音楽のマーラーの交響曲で例えるならば、第6番「悲劇的」の完成度と内容に類似している。名曲の「復活」や「第9番」とは別格の完成度を構築した交響曲「悲劇的」の世界観に、溝口映画の厳しさが当て嵌まるのだ。

依田義賢の脚本が完璧である。数多くの溝口作品の脚本を手掛けた依田義賢の最高傑作であろう。身分制度に逆らう男女の立場の違いで、どのように追い詰めらていくのかを段階的に描き、愛を成就する人間暴露の真実性に到達している。茂兵衛が死ぬ覚悟で呟く愛の告白で、おさんが生きたいと翻意する場面が凄い。そこからの溝口演出の厳しさが更に増し、足を怪我したおさんを残し山を下る茂兵衛と、彼を追い掛け叱るおさんの男と女の姿。身分制度の中の男女逆転の優位性から導き出され描かれた、男と女の愛の情念の違いとズレが見事に表現されている。

長谷川一夫と香川京子の演技が素晴らしい。特に長谷川一夫はミスキャストであるにも関わらず、名演であり白眉であり魅力的である。演技論を超越した境地にある。その成果は、作品の様式美を高め、映画的な効果より日本的な舞台芸術の繊細さを堪能させてくれる。内心はきめ細かく表現は強く大胆な演技が、溝口映画で遺産となる。

改めて、宮川一夫の撮影、水谷浩の美術、早坂文雄の音楽など充実したスタッフの舞台背景と効果の素晴らしさ。すべてが溝口演出に同調し、高いレベルで完成された作品と評価したい。戦後の日本映画を代表する映画ベストには、小津の「東京物語」と溝口の「西鶴一代女」、そして、この「近松物語」を挙げたいと思う。

コメントする (コメント数 2 件)
共感した! (共感した人 1 件)
Gustav

4.5ぶれる事のない溝口イズム

2020年2月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

興奮

溝口健二監督らしい古典的な日本の物語。「山椒大夫」同様に先の展開が全く読めずとても面白かった。脚本の完成度の高さを強く感じた。そして溝口監督らしい和の映像美、完全無欠な和の世界観も印象的だった。その世界観を盛り立てる日本的な音楽が圧巻で素晴らしかった。

役者陣も印象的で、花のある長谷川一夫、美しい香川京子、主演のこのふたりは勿論だが、脇を固める役者陣が素晴らしかった。特に「山椒大夫」同様に悪役を演じた進藤英太郎の演技力が圧巻。改めて素晴らしい役者さんだと思った。そして菅井一郎のいぶし銀な演技。浪花千栄子の自然体な演技。両主役の親を演じたこのふたりの好演が印象深かった。

コメントする (コメント数 0 件)
共感した! (共感した人 1 件)
バンデラス
すべての映画レビューを見る(全13件)
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る